『怒涛の鯨のタタキ』
2005年8月の日記



ついに歩行車装着しました。
拙速でもいいじゃないか、やらないよりはマシ、
・・・そんな特攻精神で、最善を探して今日もゆく。

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掲示板に行ってみる?




中越地震の被害は今も続いています。
こんな形でのお手伝いもあります、よろしくね。
〔「コーギー刑事さくら」よりバナーを拝借しました。〕

     
2005/8/1(月)/
超〜ワガママ
「ブラッシングは気持ちいいね」

どうです、この長い胴。隣の猫のキキちゃんの動きを観察しようと、首まで伸ばしているから 、ますます長く見える。

引きずる足腰に手を触れて、ちゃんと立たせようとすると、「イヤッ! 触らんといてっ!」血行促進のためにマッサージしようと触ると、「ギャッ! 痛いんだからやめてよっっ!」、とでも言うかのように、悲鳴には、ひっくり返った声まで混じる。ブラッシングする時は、どんなに強くブラシを当てようと、うっとりとしている。・・・アル、芝居してるね。痛くないんでしょ。

暑いっ! 腹減った! つまらん! 気に食わない! ・・・なんだかんだと不機嫌そうな顔して日中を過ごしたアルだった。ほんと、年寄りは頑固でワガママで気難しいんだから、ネーチャン、困っちゃうわ。

政治家連中、せめて65歳で定年にしてちょうだい。40、50歳台で、若手とかニューリーダーとか恥ずかしいこと言わないでちょうだい。




     
2005/8/2(火)
ついに来た!
本日夕刻、アルの歩行車が到着。軽くしっかりしている。車椅子と違って、これなら、後ろ足の機能回復も可能だろうし、用を足すこともできる作りだ。高さは3段階に微調整できるようになっている。

オーダーメードのカスタムカーってやつね。かっこいいね、アル。シャイで怖がりなアルだけど、この歩行車に一日も早く馴染んで、自由に歩けるようになるといいね。

日本はハワイより気温が高くて、もちろん湿度も高い、と聞いてびっくり。ハワイの気温は27度くらいで、湿度は30%くらいだそうだ。ハワイって、信州と同じくらいに冷涼? 名古屋は、33度で70%だ。アルが不愉快な顔しているはずだ。




     
2005/8/3(水)
歩行車装着
「なんか変なのがついて来るんだよ・・・」
「気になる・・・」


馬の鼻先のニンジンよろしく、おやつに釣られて、仕方なしに歩行車を装着し歩いた。パイプの長さを調整すれば、もっと快適に動けそうだ。分厚いネオプレン製の脚支えリングのおかげで、腰をひねってへたり込むということがないので、それだけでもアルのためになりそうだ。今日のところは、装着し、数メートル歩いただけだが、それでいい。数日すれば慣れるだろう。




     
2005/8/4(木)
アルの24時間
3:00 起きる。誰もいないので吠えて呼ぶ。起きてくるまで吠えてやろっと。
7:00 ようやくネーチャンが起きてくる。昨日の夜も吠えたから、1時間しか寝てないって怒ってたけど、今日は3時間は寝たらしい。
7:30 朝の散歩。車に歩行車を積んで公園へ。ちょっとだけ歩いてやったさ。
8:00 朝ごはん。
11:00 ネーチャンと動物病院へ。「昼夜逆転」とかなんとか相談していた。お腹がかゆかったので注射されちゃった。
12:30 昼ごはん。・・・さーて、お腹もくちいし玄関で寝ようかなと思ってたら、ネーチャンが書斎でピーピーオモチャと遊び始めた・・・ピーピーの音を聞いてたら、昼寝どころじゃなくなってすっ飛んでいって、遊んだ。すぐに飽きたんだけど、「これ、どう?」って、コーギーのぬいぐるみ(パソコンの画面拭き)を差し出されちゃぁ、遊ばないわけにはいかないでしょ。不思議な噛み心地で、おもしろかった。ま、それもすぐに飽きたんだけど、お客さんがきて、ネーチャンに押さえ込まれながらも、全身で警戒してたり、みんなが「まるぼうろ」を食べるから、それも警戒しなくちゃなんないし、寝るヒマがないうちに、夕方の散歩になっちゃった。
18:30 夕食。ネットで見つけた手作り減量食のレシピに、ボケ防止のイワシが入ってた。食べ終わったら、・・・どうにもこうにも眠いから、おやすみなさいっっっ。


・・・というわけで、アルはただいま、玄関で爆睡中。

通販サイト「ポチの幸せ」(http://www.pochi.co.jp/)のトップにアルの画像が載ってるっっっ!




     
2005/8/5(金)(夜になって雷雨)
とても暑かった・・・
「もう慣れたよ!」
「ホラ、後ろ足も地面についてるでしょ」


アルは、靴下をはかずに公園の芝生の上を歩く時は、歩行車なしでも上手に歩く。歩行車の使用にも慣れた様子。今のところ、数メートルほど歩かせるだけだが、様子を見て、距離を伸ばしたい。

今日は、午前中すでに30度を超え、あまりの暑さのせいか、11時頃、急に動悸が打ち、具合が悪くなった。「ううっっ、更年期かっっ?」 「それとも、腹ペコかっっ?」 頭痛や肩こり、腰痛以外に具合が悪くなるなんてことがめったにない私は、一瞬焦り、正しく状況判断できないまま、とりあえず何か食べよう、と、昼食を前倒しして取ることにした。塩分と糖分と水分を摂取すれば、たいていの症状はおさまるのだ。(多分ね。私の場合はね。)午後、暑さでへとへとになりながら出かけて、また息苦しくなった。「・・・なんか食べようっと」、と、ドトールコーヒーに入り、アイスコーヒーとアンパンで息をついた。夏はしっかり食べなくてはねっ。夏痩せなんて絶対にしないの、私は。

アル、昨夜は一言も吠えずに、熟睡。昨夜の夕食の水分が多かったから、オシッコしたくなるだろう、と、アルのハウスの前に4枚ほどペットシーツを敷いておいたら、やはりオシッコしていた。よしよし。今夜はどうだろうか。さっき、雷がなったから、ハウスに閉じこもって、怖がっているが、このまま素直に寝てくれるだろうか。




     
2005/8/6(土)時々雷ゴロゴロ
歴史を思う日
「アタシにあるのは、今日という日だけ」
「だから、なんかくれ」


昨日、昼ごはん抜きで夕食は少なめ。今朝は、手作りご飯ではなく、薬やサプリメントを砕いて練りこんだ缶詰フード少々と、ドライフード。アルに野性を取り戻させなくては。食べ物求めて、いすの下からコンニチワのアル。

広島に原爆が落ちた日だ。「いきなり投下せずに、例えば東京湾でドッカーンとデモンストレーションすれば、人は死なないで、日本に降伏を決意させることができたかもしれないのに」、と、知り合いが言ってた。タラ・レバは考えても無駄だ。もしも当時の日本が原爆を持っていたらどうしたと思う?と、日本人に聞く人がいるが、それもまた無駄な質問。

ポツダム宣言は7月26日に発表された、ソ連の名前を隠して、中国の名前にすりかえて。翌々日の7月28日、当時の首相は、ポツダム宣言完全黙殺・戦争まい進を宣言した。原爆を2個落とされてから、8月9日、御前会議が開かれ翌10日、受諾を決定し、スイス・スウェーデンを通じて連合国に申し入れた。ぎりぎりまで抵抗した一部将校たちがいて、玉音放送のレコード盤を奪おうとしたのは有名な話だ。

江戸時代の末にペリーの黒船が来て、大老井伊直弼が朝廷の勅許を得られないままに日米修好通商条約を結び、7年後の1865年になってようやく朝廷が開国を決意し、条約を勅許した。それから40年間かけて、明治の先達たちが国を作り上げてきた。そして、1905年、日露戦争の時、桂・タフト協定で〔日本は韓国を、アメリカはフィリピンを〕、第2次日英同盟協約で〔日本は朝鮮を、イギリスはインドを〕となり、日本海海戦で勝利し、日本は世界の大国の仲間入りをしたとうぬぼれ、ごうまんが始まり、1905年から40年かけて、日本は自滅に向かった。1945年、第二次大戦に負け、占領され、1952年にようやく主権を回復し、40年間働きぬいて国を栄えさせ・・・アメリカに学ぶことはない、と、うぬぼれた直後、バブルが崩壊した。再び這い上がるためには、構造も財政も、もちろん郵政も大改革を余儀なくされているにもかかわらず、抵抗勢力とのせめぎあいで、問題点はすりかえられ、覆い隠され、ゆがみやひずみだけが大きくなっていく。20年・30年後に、バブル後の40年を振り返ってみた時に、日本はどうなっているのだろうか。原因は結果を生み、結果がまた原因となり、川の流れのように歴史は続いて流れて、決してとどまらない。




     
2005/8/7(日)
あきらめない
「もったいないっ!」

野性を取り戻すのは簡単だ。飽食を改めればいいんだ、多分。アルの動きは機敏になり、目はらんらんと輝き、よだれはダラダラと・・・。夕方散歩で出かけた公園では、ゴルフ道具を持ち出し、練習中の男性を見かけるや、勢いよく近づいていった。歩行車を装着していなかったのに、見事な走りっぷりだった。「何しとるんじゃぃっ!そこはアタシのトイレだっっ」と言いたかったのだろうか。もちろん、ウーーーッと走り寄り、1メートル手前でスィッとコースをはずし、「アンタを脅かすつもりなんてないよ〜」という態度に急転換。

昨夜は、ちょっと休憩のつもりで安楽椅子に座った途端に爆睡してしまったらしく、気づいたら朝だった。眠気が取れず、単語1個見ては眠気覚ましにストレッチ、もう1個見ては筋肉トレーニング、さらに1個見てからゴムバンドを巻いて腰回し。勉強というよりは、眠気覚ましに必死の午前中だった。

つい先ほど、姪っ子から電話。「明日、部活が昼までだから、泊まりに行くねっ!」、つまり、たっぷり食べたい、お小遣いをもらいたい、ってことだな。よーし、何か手伝わせようっと。




     
2005/8/8(月)
不可欠
「邪魔だわ・・・」
「お昼寝の場所が狭くなっちゃうよ・・・」


玄関の19センチの段差を上れないアルのために、とりあえず「低反発ベッドマット」を敷いていたが、ぐんにゃりと沈み込むので、アルに嫌われていた。本日、東急ハンズで、発泡スチロールの板(厚さ10センチ×45センチ×45センチ)を2枚買ってきて、ビニールテープで巻いてつなげて、デニム地の布で巻いて、アルのためのステップを作ってみた。これで、玄関の段差での事故は予防できそうだ。

郵政法案否決。衆院解散。あ〜ぁ、やっぱり。骨抜きの郵政法案だったから、通過しなくてよかったのかもしれない。国の財政は破綻寸前だから、もっと本音の法案と、切迫感を感じることのできるまともな議員たちが必要なのだ、と、思うことにしよう。

新聞によると、国内総生産に対する国と地方の借金の比率は約170%で、あの双子の赤字に苦しむアメリカが60%台だから、3倍近く悪いらしい。2005年度一般会計当初予算規模は約82兆円で、その予算における公債依存度は約41.7%だ。こんな先進国は他にはない。日銀は、毎月1兆2000億円もの長期国債を市場で買い、必死に金利上昇を抑えている。状況がやばくなると簡単に金利は上昇し、国は利払いに四苦八苦しなければならない。支払うためには、また国債を発行して誰かに買ってもらうのだ。今、郵貯や簡保資金が、普通国債や財投国債をバンバン買ってくれている。そうやって調達したお金(つまり、郵貯や簡保資金)は、非効率なリゾート施設や無駄遣いの金にも化け、不良債権化している。借金は借金を生むのだ。だから、政治家や官僚がそのお金を当てにしないように、簡保や郵貯を減らさなければならんのに。さっさと民営化して、サービスを改善して儲けてもらって、法人税も払ってもらいたいのに。郵政民営化が頓挫して、他の改革も交代するだろうから、あとは大増税しかないやんけ。「過疎地に郵便物が届かなくなる」なんてことに議論をすりかえた議員たち、得意げに反対票を投じた議員たち・・・、忘れないからね。




     
2005/8/9(火)
写楽
「待ってましたっっ!」

写楽の大首絵のような画像だ・・・。アルの野性がにじみ出てるねぇ・・・、食いたいっ、という本音が遠慮なく出ていて、まさに元気なワンコがここにいる。

写楽は、江戸時代寛政年間の1794年、わずか10ヶ月間に144枚の強烈な役者絵と相撲絵を描いた。対象に踏み込み、内面を描いたのだというが、最後の方は、急激に凄さを失ったのだそうだ。同じ化政文化の時代に属する葛飾北斎は、1831年72歳で「富嶽三十六景」を出す。ひとつの流派にこだわらず、他派の画法も貪欲に吸収し、中国画や西洋画の技法までも駆使し、常に変わり続け、いや、拡がり続け、90歳で没するまで描き続けたという。この18世紀後半から19世紀前半にかけては、幕藩体制の行き詰まりと社会の変化が思想にも大きな影響を与え、実務家の中には、現状の問題点を警告し、体制の改良補強のための具体策を論じる人も出てきた。

恐れずに、変わり続けよう、拡がり続けよう。生き残るために余分をそぎ落とし、今また中長期を見据えて設備投資をして、高付加価値化していこうとする企業のように、やるべきはやっていこう。踏み出すことを恐れて後戻りする政治家の真似はするまい。




     
2005/8/10(水)
打ち水大作戦
「遠慮しないで、じゃんじゃん降らせてっ!」

夕方散歩、いつもは家の前まで車で乗り付けるが、今日は、100メートル弱離れた駐車場から、歩行車をつけて歩かせてみた。あまりの暑さのせいか、「うへぇ・・・、歩きたくないや」という表情だったが、久しぶりにあっちこっちの匂いをチェックし、いつものところでオシッコをしぼり出し・・・。(おお、歩行車つけたままでもオシッコはできるんだね。)かわいい小学生の女の子たちに、「がんばってね!」と声をかけられたアルだった。

鉢植えに水遣りのついでに、打ち水をしていたら、アルが興味シンシンで出てきた。バケツの水を手でバシャバシャとかけてやると、全身ぐっしょり濡れるまで興じていた。今夜はぐったりと寝てくれることだろう。




     
2005/8/11(木)
熱くなってきた
「超短時間散歩でも体温上昇!」
「濡れタオルで気持ちだけでも冷やすの」


ワンコの小さな体は、急激に体温が上がる。赤ちゃんや子供もそう。そりゃそうだ、少ないお水はすぐに沸くものね。

日経平均株価上昇中。今までは、会社の業績がよければ株価が上がってもよさそうなものなのに、「業績がいいのって当たり前ジャン」てな感じで、低迷していた株価。私が持ってて、うんざりして「損切り」してしまった会社の株もここに来て上昇中。ちっ・・・早まったか。株価が上昇するということは、株を組み入れて運用するファンドの価値も上昇する。ほっ。株価の動きに張り付いて売買を繰り返すような根気も度胸も先見性もないので、私は投資信託を利用。愛知万博が終わるまではまだ上昇するだろうし、北京オリンピックまでは中国もなんとか大丈夫だろうし、企業はすでにその後を考えて、インド、東欧へと投資を始めている。確かに、気候変動や天変地異やテロの影響は怖いが、進むことを怖がって、すくんでいたってつまらないぜ。




     
2005/8/12(金)//
どうする?
「あの〜ぉ・・・」
「お隣のキキちゃんが・・・」
「3メートル前方にいるんですけど」
「アタシ、なめられてるの?」


キキちゃんはアルよりも4歳ほど年上。スリムな美人猫。アルはキキちゃんには一目置いている様子。それでも、いざという時のために、私がアルを捕まえております、一応。足の具合が思わしくないので、アルは、飛び掛ったり追いかけたりする気は毛頭ないようですが。

昨日、動物病院で、「あら、アルちゃん、久しぶりに見かけたと思ったら、車椅子なんていったいどうしちゃったの?」と、話しかけられた。お? こんな美人の知り合い、いたっけか? 犬の薬だけもらいに来た様子の人である。その人が説明する症状を聞いていて、その人が誰だかわかった。「あ〜、ダイちゃんの!」 そうなのである。犬がいなけりゃ、挨拶されてもピンとこないものである。ダイちゃん、もうすぐ19歳。ワンコが、夜、咳き込んで辛そうだ、と。「・・・切ないねぇ」、と、動物病院の受付で、ついつい話に聞き入ってしまった。

衆院の選挙、候補者選びをおもしろがる報道のうるさいこと。「今度は、しっかり考えて投票せんとな! 民営化に反対するやつは何を考えておるんだ、知り合いみんなそう怒っとる!」、と、知り合いのダンナは言い、その娘も「今度はアタシも投票しようっと」、と、なぜ報道は民営化反対の肩をもつのだろう、と、マスコミの態度にも不信を抱く・・・そんな人が私の回りには多いようだ。ま、公務員が親戚にいないしね。




     
2005/8/13(土)
朝からドッカーン
「・・・・・・」
「・・・これしかないの?」


若い頃は大好きだった、骨型ガム。今はお気に召さないらしい。

朝6時。ドッカーンと花火が2発。「今日は桃十日のお祭りだよ〜」の合図だ。昼12時、またまたドッカーンと2発。ちょうどうちに来ていた宅急便のお兄ちゃんがビックリした。「お祭りの合図で、朝の6時にも鳴ったんだよ」と教えたら、「マジっすか? 目が覚めちゃうじゃないすか!」 そうなのだ、びっくりして心臓に悪いのだ。それで驚いちゃいけない、午後の4時にもドッカーン、なのである。お祭りは6時から始まるというのに。さらに夜の8時から30分間ほど、散発的に20発ほどの花火があがる。うちから至近距離といっていい場所であがるので、地響きがする。窓ガラスがビリビリする。相変わらず花火も怖がるアルだったが、今年のアルは、怖がって20分ほどはハウスにこもっているが、その後は、「もう終わった?」てな顔で出てくる。大人になったねぇ。




     
2005/8/14(日)
長い一日
「・・・遠いなぁ」
「ここは歩きたくないよ」


舗装道路はワンコの足には、熱く硬く不快なものなのかもしれない。特に、アルには。近頃、大好きな車で近所の公園まで連れて行ってもらって、芝生の上だけを靴下をはかずに、歩いているから。コーギーという犬種は、なかなか歩行車に慣れようとしないのだそうだ。今は、歩行車の高さがわずかに高いように見えるのだが、慣れてきたら、十分に足の裏もしっかりつくようになるのだそうだ。それまでもう少しの辛抱だ。

高校の同窓会だった。総会と懇親会と卒業年度だけの2次会と、そこからはいくつかに分かれた模様で、3次会と。今日は9時過ぎに帰宅。お盆だし。暑いし。疲れたし。




     
2005/8/15(月)
今年も楽しんでおります、水遊び
「こっちこっちこっちこっち!」
「もっともっともっともっと!」


四国の水がめ、早明浦ダムの貯水量はどうなったろうか。さて、去年、目覚めた水遊び。アルは忘れてはいなかった。外で水遣りの音が聞こえると、「開けて〜ぇ、ドア、開けて〜ぇ!」 外から開けてもらえないと、書斎にやってきて、「ネーチャンッ、ドア開けてっ! お願いっ!」と悲鳴交じりで吠える。水遊びの時は、不思議と足がしっかりと動くのだ。決して下半身をひきずらないのだ。メル友さんのワンコ、はるかちゃんは、数日間夏ばて気味で元気がなかったらしいが、川泳ぎに連れて行ったら(はるかちゃんは泳ぎが大得意)元気を取り戻し、帰宅してからも興奮気味だったとか。水遊びは、ワンコ共通の特効薬なのかもしれないね。

郵便局で、9月1日発行の新切手の絵柄に見入ってしまった。切手収集の趣味はないが。古今和歌集が出て1100年、新古今和歌集が出て900年の記念なのだそうだ。
905年:古今和歌集、紀友則・紀貫之、勅撰和歌集の初め)
1205年:新古今和歌集、藤原定家。
ふむふむ・・・ついでに、日露戦争が終わってポーツマス条約締結から100年だな、今年は。




     
2005/8/16(火)//
地震と雨と
「35分間、すっごい雨」
「すぐに乾いちゃったね」


午後3時をはさんで30分ほど、地面と屋根とに叩きつける雨はあたりを白くけぶらせるほど。雷はならなかったので、アルは玄関でのほほんと寝ていた。

宮城沖で昼前に、震度6強の地震。宮城・岩手・福島だけでなく、ここ愛知でも震度計が反応。地震は怖い。ニュースを見るたびに、明日はわが身か、と思う。




     
2005/8/17(水)
獅子身中の虫、じゃなくて、オモチャ
「アンタ何なのさーっ!」
「いやっ、こないで! あっち行けーっ!」


この黒いラブラドール型の置物は、センサーが仕込まれていて、付近を横切ると「ワンワン、ワンワン」と吠える仕掛けになっている防犯オモチャみたいなものだ。母がもらってきたこのオモチャをさっそく車庫に置いたら、見知らぬワンコが敷地内にいると見たのかアルが反応する。そばに持ってきてやったら、怖がりつつ、ヤキモチ焼きつつ、うるさいのなんのって。両親が、オモチャのワンコを「いい子、いい子」してなでたりすると、悲鳴を上げて、ますます吠える。及び腰で吠えながら接近し、鼻先で転がして、やっつけた気になっている。

怪しい侵入者があった場合も、そんな具合に撃退してくれ、アルよ。




     
2005/8/18(木)
散歩というよりトレーニング
「散歩、倍っ!」
「もひとつ倍っ!」
「おまけにもうひとつ倍にして、さ〜ぁ何倍だっ?」


今までのアルの散歩は、「三歩」ですから、3歩×2×2×2・・・ということになるのでしょうか??? つまり24歩? 

いえいえ、そういうことではなくて。

昨日までは、歩いて3分の公園まで車で行って、公園の芝生の上だけ5分ほどうろうろとして帰宅していたが、今朝からはアルの歩く能力を目覚めさせるべくがんばってもらうことにした。朝、公園の入り口まで車で行ったが、元気のよさそうな黒ラブの先客がいたので、公園に入らずに、となりの福祉会館方向に向かった。福祉会館の先に、少し前までアルの散歩コースだったプロムナードがある。父の差し出すおやつに釣られて、福祉会館の前を通り、アルはそのまま家の方向へ向かって歩き出した。休み休みではあったが、結局、乗ってきた自動車には乗らずにそのまま家まで歩いた。夕方も、朝と同じくらいの距離を歩いた。やればできるんだね、アル。道の端を歩きたがるので、どうしても車輪が縁石に引っかかったり、乗り上げたりするが、それでもけなげに歩くアルは、やっぱりかわいい☆




     
2005/8/19(金)
過小評価しててゴメン
「ベンチ君、久しぶりだね」
「アタシの名刺もここに残しておこうかな」


今日は「アルの散歩復活記念日」。今朝までは、20メートル先でオヤツを差し出して待っている父をめがけて、仕方なしに歩いていたアル。今日の夕方の散歩では、最初の数十メートルこそ、そんな感じで、20メートル刻みで歩いていたが、以前の散歩コースにさしかかったら、懐かしい匂いがしたのか、スタスタと歩き始めた。「あ、ココってアタシのトイレじゃんっ!」、「あ、アイツが名刺を置いてる!」、「そうそう、ココから先はまっすぐだよね」、と、後ろ足の地面のけり具合も実に自然になってきた。結局、600メートルほども歩いた! ばんざーい、ばんざーい!! もちろん、後ろ足には両足とも靴下を履かせ、左足に履かせた靴下はすぐに穴があいたから、まだまだ引きずっているのだが・・・。アルの能力を過小評価していたよ。

日本の力も過小評価してはいけない。ワイドショーや野党のいうことを聞いていると、日本ってダメダメ?と不安になるが、(2000年末までに銀行に公的資金を30兆円投入したけれど)2001年春に小泉政権が発足以来、2002年10月末に発表された金融再生プログラムで掲げた目標、「大手銀行の不良債権比率(8.4%)を2005年3月末までに半分程度(4%台)にする」というのが、2004年9月末、つまり半年前倒しで、4.6%を達成しているではないか。2005年3月末には、2.9%を達成し、金額にして、28兆円強の不良債権が、7兆7千億円にまで減っている。地銀・第二地銀の決算も黒字化している。あの「りそな」(2003年5月に、自己資本比率が国内で銀行業務を展開するのに必要な4%をはるかに下回って、公的資金注入を申請し、2兆円公的資金注入してもらった)でさえ、立ち直り、なんでもユーロ建て社債は欧州の機関投資家に大人気だったそうではないか。小泉政権の荒療治、効いたねぇ。金儲けの下手な銀行でさえここまで頑張ったのだ。あとは財政赤字だな。・・・1000兆円、超えちゃったんだけど。




     
2005/8/20(土)/時々
自主性
「もう終わりでしょ?」
「お散歩、終わりだよね?」


降ったり止んだりの天気雨、変な天気が続いている。
さて、アルのお散歩。昨日、高らかに「アルの散歩復活記念日」を宣言したのだが、人生は山あり谷あり、楽ありゃ苦もあるさ、一休みひと休み、狭い日本そんなに急いでどこへ行く、なのである。今日のお散歩は、アルとの根比べの20メートル刻み。昨日よりは少ないとはいえ、500メートルほどは歩いただろう。

歩行車の横パイプの先端が、アルがお尻を振り振り歩くたびに、アルの横腹に当たるから、工夫が必要だ。とりあえず綿でくるんで、布をかぶせて輪ゴムで留めるかな。

選挙遊説が始まった。郵政民営化は実現の運命にある。ただ実現が、自民党の言う「今」なのか、民主党の言う「少し先」なのかの違いだ。アメリカの要望が実現することになっているのだ。アメリカの出す年次改革要望書の通りに。我々の知らないところで、国がサバイバルのためにバトルしているのだ・・・。




     
2005/8/21(日)
久しぶりに見る姿
「お腹ペッタリ、ひんやり」

我が家ではこの姿を「ホットドッグ体勢」と呼ぶ。若い頃は頻繁に見せていたこのポーズ、去年頃からとんと取らなくなったので、足腰が悪くなると取りづらい体勢なのだろうかと思っていた。昨日、今日と、散歩のあとにこうしてしばらくリラックスしている。これがいいのか悪いのかはわからないが、・・・多分、こうしていると楽で気持ちがいいのだろう。

今日もまた根比べの散歩。歩きたくない時は、「伏せ」をして断固抵抗していたアル、歩行車装着時でもその頑固さは変わらず、「伏せ」して抵抗しようとする。歩行車をつけて「伏せ」するとどうなるかというと、車輪が支点になって下半身は浮き上がるのだ。・・・笑える。「コーギーの性格上、なかなか歩行車に慣れようとしない」と聞いていたが、なるほど、コーギーは頑固だ。飼い主を躾けようとする。今しばらくは、アルと戦わねば・・・。




     
2005/8/22(月)/
おもしろくない気分
「近頃、おもしろくないことばかりっ!」
「調子狂っちゃうことばかりっ!!」


8月になって4日ほど、アルの部屋に泊まった。アルにとってはうっとうしくもあり、しかし、夜ひとりじゃなくてホッとできる状態でもあったことだろう。アルは深夜2時過ぎに目を覚まし、ゴソゴソと動き回ったり、ため息ついたり(?)している。

昨夜は、深夜1時頃まで書斎にいたが、自室に引き上げベッドに倒れこむようにして朝まで爆睡。両親によると、2時半頃、アルが吠え始めたらしい。朝まで吠え続ける勢いで吠えたらしく、父が降りていったとのこと。いつもだったら、アルを自由にしてやる父が、書斎の入り口に仁王立ちで「ハウス!」を促したのだから、アルとしては不本意ながらも従わざるを得なかったのだろう。その代わり、と言っては何だが、朝の散歩では強情を張ったらしい。

だが、こうして一日、「アタシはこれからここの家の一員としてどう過ごすべきか・・・」と思い悩んでいた(?)アルは、夕方の散歩では、散歩のスタート地点で、ニコニコしながら駆け寄ってきてくれた福祉会館の職員さんと思われるかわいい女性に、「いい子いい子」してもらって、かっこいいところを見せなくちゃと思ったのか、スタスタと歩き出し、600メートル超のコースを完歩! 

こんな湿気の多い日は、アルの体調も完全ではないだろうね。足の裏も蒸れ蒸れでかゆいだろうね。もうすぐアルの好きな季節になるから、辛抱しようね。




     
2005/8/23(火)
目の毒
「見えるのに届かない・・・」
「おお〜〜ぃ、ガムよ、どこに行くんだい?」


そういえば、今年になって、テーブルに立ちかかって物をねだる、ということをしなくなったね、アル。去年はしきりに焼き芋をねだっていたけど、今年の秋は、アルのそんな姿を見ることができないのかな? できないことが増えていくね、アル。これからは、できることを、一緒に探して行こうね。

以前は、アルの後ろ足をつかんでみては、「すごい腿肉!」などとふざけていたのだが、今は、嫌がられない程度に足腰を触って、筋肉の張りが戻っているかどうかまじめにチェックする日々。以前より少し、硬くしっかりとしてきたように思う。・・・と、ふと我が脚を見てビックリ。いつの間にこんなに醜いセルライトが増えたのだっ? こりゃーまずいっ、と、むくみを取り除き代謝を良くする運動をネットで検索して、さっそく生活に取り入れた。




     
2005/8/24(水)
マンウォッチング
「横パイプの先端に、黄色いボンボン」
「かわいいでしょ、食べられないんだけどね」


横パイプの先端が、歩くたびにアルの横腹に当たるので、ちょっと工夫してみた。いただきものの巨峰の箱に入っていたクッション剤のスポンジを適当な大きさに切って、横パイプの先端に差し込み、余っていたアクリル毛糸を適当に編んでキャップを作ってかぶせた。私にしては上出来、かわいいっ。

「あ、コレかぁ・・・」、と、立ち止まって歩行車姿のアルを見る人がいる。やいやい見せモノじゃないぞっ。一言、声くらいかけんかいっ。・・・と思うのだが、礼儀知らずに対して怒ってもしかたないので、無視するか、「よくできてるでしょ☆」と言ってやる。車椅子を押してもらって散歩中の老婦人は、「あらぁ、かわいそうにねぇ・・・」と言うが、いえいえアルは自力で歩いていますぜ、と心の中で思いつつ、ニタッと笑うにとどめる。「どうしたんだね?」と聞く人には、「椎間板ヘルニアでちょっと痛めましてね」と答える。「犬も大変だな。でも、人間も糖尿病になってもリハビリするとよくなるからな、犬もきっと大丈夫だ」、と言ってくれる散歩中のオジサンは、自分も糖尿病で倒れてほとんど半身不随状態から回復した人だ。ジロジロ見るだけの人。いろいろ聞きたがる人。いきなり哀れむ人。ニコニコ寄って来てアルを励ます人。いろんな人がいて、まったく無関心の人は少ない。私はどの部類に属するんだろうね。




     
2005/8/25(木)
破壊大王
「前方にオヤツっっっ!」
「なんだ坂、こんな坂」


夕方散歩は、数日振りで、公園の芝生の上のぐるぐる歩きだけ。朝の散歩はいつもどおりスパルタコースだったのだが、アルが非常に参っている様子だったので、夕方は少し楽をさせることにした。下の公園から、坂道を数メートル上がり、上の公園へ移動途中のアル。父が差し出すオヤツをめがけて、ぐいぐいと前進。アルの履いているソックスは、今朝下ろしたばかりの青色も美しい新品だが、朝の散歩で、左足に穴があき、無事だった右足用と交換したが、30メートル行かないうちにそれも穴があき・・・。そこで、穴の部分をつまんで縫って、オレンジ色のフェルトを貼り付けてみた。今は、粘着テープつきのフェルト布が市販されていて、好みのサイズに切って貼り付けるだけで、ちょっとやそっとでははがれない。便利だ。

アルが壊すのは、靴下やぬいぐるみの目玉だけではない。歩行車も壊しちゃった・・・。隅っこを歩きたがるので、どうしても、車輪を縁石に乗り上げたり、柱や壁の角にぶつけたりすることが、塩ビパイプのジョイントに思ったより大きなダメージを与えているのだろうか。明日はとりあえず、紐でぐいぐいと固定しよう。




     
2005/8/26(金)
アル吠える、ゆえに、アルあり。
「ホームランだよ!」
「チャンバラだよ!」
「電話が(テレビの中で)鳴ってるよ!」
「犬が(テレビの中に)いるよ!」


アル、静かにぃぃぃぃっっ!
ネーチャンの都合も考えなさーーーいっ! 

思うように体が動かないからか、アルは実に多弁になった。つまり、よく吠えるようになった。人間も年を取ると、体力がなくなって、粘り強さが失われ、短気になり、意固地に頑固になっていくが、ワンコもどうやらその傾向はあるようだ。というか、実に人間臭くなる。今日は、アルはうまく昼寝モードに入れない様子で、「暑いし、なんか腹立つー。あー、いらいらしちゃうわっ」、と、しきりに文句を言っていた。(つまり、ウッウッワウッ、と。)おいおい、アル、どーしたんだ?と、しばらくそばにいてなでてやったら、あっという間にスースーと眠りに落ちた。・・・むむ? 「おい、こっちにきて、なでなでしてくれぃっ」とのアルの要求に応じてしまったのか、私は?




     
2005/8/27(土)
おうちへ帰ろう
「オトーサンはすごいね!」
「ドラエモンのポケットだね!」


歩行車の前部パイプのジョイント部が割れてしまったが、製作者のヤマペットさんによると、「本来、小型・中型犬用歩行車には取り付けないが、今回は念のためにつけていた前部パイプ」ということなので、アドバイス通り、はずして使用してみた。問題なし。それどころか、今までになくいい感じの歩き方だった。夕方。日が落ちてから、涼しくなってからの散歩だったせいかもしれないが。草の匂いをかいだり、アルのオヤツを小さく割っている父の手元を見上げたり、立ち止まって振り返り、後方にいる私の姿を確認したり・・・。

散歩後、マッサージも兼ねて、絞ったタオルで全身を拭きあげる時、アルは普通に立っていた。弱っている左後ろ脚にも力が入っていて、ふらつかずに自然に立っている姿を見て、とても嬉しかった。




     
2005/8/28(日)/
朝晩、涼しくなってきた
「お散歩が楽だよね!」

アルの部屋に泊まると、アルの夜の実態がよくわかる。夜10時頃にちょっと遊びたがり、それから熟睡し、深夜1時過ぎに目覚めてゴソゴソして、それからしばらくは、寝たり起きたり、あっちに動きこっちに転がり、ため息ついたり、起き上がったり。私が目覚めた時には、すぐそばで寝ていたアルが、カーテンを開けたり布団を片付けたりする間に、ゴソゴソとハウスに入ってしまい、寝直すのだ。

昨夜も今日の日中も、エアコンは不要。空を見上げると、空いっぱいにちぎったような雲。雲の大きさ、空の高さは、まだまだ秋のものではないけれど、確実に夏は終わりに近づいている。夕方の散歩は風がひんやりして気持ちがいいから、私はもっと歩きたかったのだが、アルはさっさと車に向かってUターン。二重の意味で、散歩が楽だね、アル。




     
2005/8/29(月)
破壊中
「ちょこんとくっついてるものって・・・」
「むしょうに食いちぎりたいのよねっ」


コーギーのぬいぐるみ(実は、パソコンの画面拭き)を両足で押さえて、可愛がっているのではなく、ぬいぐるみのパーツを破壊しようとしているのだ。鼻の部分は、数日前に食いちぎった。今日は、目の部分を食いちぎろうとしている。・・・いくらぬいぐるみでもそれはかわいそうなので、破壊される前に救出した。ワンコ用のピーピーぬいぐるみには、ワンコが噛み千切りたくなるような硬いパーツはつけられていない。さすが、ワンコの生態をよくご存知。

夕方の散歩、最初の数十メートルこそ、アルと根比べの20メートル刻みだったが、角で出会った苦手なワンコを避けるために、いつもと反対方向へ曲がったアル、それから先は、風を楽しみ、匂いを楽しみ、すっかり歩行車のさばき具合も滑らかで、絶好調の歩きっぷり。最初の頃は、後ろ足がうまく地面につかず、歩行車の高さが高すぎるのではないかと不安だったが、昨日あたりから、ヤマペットさんのアドバイス通り、「慣れてきたら、ちゃんと地面を蹴るようになります」という状態になってきた。今日もいろんな人に声をかけられながら、600メートルほど歩くことができた。




     
2005/8/30(火)
「ヒツジのぬいぐるみ」
「・・・まぁまぁ好きかな」


近頃は、イルカのピーピーおもちゃにも飽きたようなので、新しいピーピーを買ってやった。「これだ!」とピンとくるものがなくて、妥協して購入したものだったが、アルはそれなりに楽しんでくれたようだ。しかし、今ひとつ納得できなかったのか、このあと、トイレシーツの下に敷いておいた新聞紙を引きずり出し、バリバリに破って破壊していた。

今日の夕刊に、(10円玉裏の絵柄の)宇治平等院の本尊「阿弥陀如来坐像」の修理が終わった、との記事が写真つきで載っていた。平安時代の1053年、定朝の代表作の寄木造の仏像。この修理は昨年1月に、坐像から魂を抜く儀式から始まったのだそうだ。1052年から末法の世が来るとの思想から、現世利益を追求するより、浄土への往生を求めて、現世の苦しみから逃れようと、浄土教が流行して、仏像がたくさん必要となって生まれた寄木造の手法の代表作。

頻繁な災害と治安の悪化のもと、「市聖」空也の教えに耳を傾けた庶民の思いと、貴族の信仰した浄土教とはまるでかけはなれたものだったのだろう。鎌倉時代の法然や親鸞らの浄土信仰とも大きく違うものだったろうが、貴族の信仰が生んだ美的欲求は、今に残るすぐれた美術を生み出した。私は、そうした過去の人々の不安や苦しみから生まれた美術・芸術を見て楽しみ、過去に思いをいたす。そして、同じく自然災害と治安の悪化の世に暮らし、様々な軋轢にさいなまれながらも、信仰というものに対して、どうしてもなじめず冷ややかな思いを持つ。キミは人に対して感謝の念が足りないのだ、と、言われるのも、こんな冷淡さゆえかな。




     
2005/8/31(水)
立つ
「立ってるよ!」

ワンコはできないことを数えて嘆いたりしない。ワンコはできることを一所懸命に頑張る。・・・イヤとなるとテコでも動かないが。

立つ、といえば、衆院選挙。「この地元に縁もゆかりもない人を送り込んで!!」と怒っている人々が、隣の県の注目選挙区にいるらしい。何を言っているんだ、ボケ、と、こんなニュースを見るたびに思う。国会議員は地域のために仕事をするのではない、国のために仕事をするのだ。地域のためなら県や市町村の議員がいるだろうが。国によっては、国政選挙においては、出身地の選挙区では立候補できない決まりがあるのだ。地元と縁もゆかりもしがらみもないからこそ、純粋に国会議員として国のための仕事ができるではないか。

・・・と、偉そうに怒っているが、昨日は英会話のサークルをすっかり忘れて無断欠席してしまい、今朝、家族に指摘されるまで気づかなかった。年のせいだろうか・・・。他に気になることがあったとはいえ、こんなことは初めてだ。しっかりしましょう、そうしましょう。




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