『怒涛の鯨のタタキ』
2006年1月の日記



アルの元気が半月も続いて、今年は春から縁起がいいわぃ!
と、喜んでいたのですが・・・。
犬の3ヶ月は人間の1年・・・、アルを少しでも長く快適に過ごさせてやりたい。

〔トップページへ〕 〔怒涛の日記目次ページへ〕

掲示板に行ってみる?



     
2006/1/1(日)
一段と人間臭く、おもしろくなってきた
「ディズニーのキャラクター、宇宙人すてぃっち?」
「あとで、味わってみよう」


撮影の間は、仕方なしにおとなしく固まっているアル。スティッチ君と仲良くなりたい様子で、そっとなめていた。噛みちぎる前に引き離した。

一年の計は元旦にあり、とやら。早寝早起き、勉学にいそしみ、ダイエットを継続し、運動を習慣にしたい・・・そんな野望(?)を胸に抱き、今年が始まった。朝の挨拶をし、おとそをいただき、お節料理とお雑煮を食べ、年賀状をチェックして、返信を出すべき人にはさっそく一筆したためて、葉書を投函するついでに、近所の社寺に詣でる。午後の散歩は、アルはなかなか帰りたがらず、ウンチをたっぷり4回もして絶好調。4時半頃、妹一家がやってくる。上の姪っ子は年末に、車中泊→朝からディズニーランド→車中泊の強行軍でディズニーランドに行ったらしく、彼女が買ってきたディズニーのキャラクター付きのヘアバンドをみんなで交替に装着して記念撮影。もちろんアルも。みんながやっているのを見たアル、抵抗せずにおとなしくモデル犬になった。ますます人間臭くなっていく。




     
2006/1/2(月)
そういえば今年はアレを見ない
「靴下、大きすぎて脱げちゃうよ」

靴下が重くなるほどに、補強布を当ててしまって、歩いているうちに脱げてしまう。靴下を留めるゴムも長さの調節が微妙で、きつすぎたり、ゆるすぎたりでなかなかうまくいかない。さて、今夜も苦手の裁縫で靴下の修理をしなくちゃ。

お正月といえば、注連縄(しめなわ)。少し前までは、車の前部ナンバープレートの上あたりに、小さな注連縄を付けている車が多かったはずだが、ふと気づくと、今年は注連縄をつけている車をほとんど見かけない。アルの散歩の時に、気になって行きかう車や駐車場の車をチェックしたが、二日間でわずか3台、見つけただけだ。スーパーには、確かに「車用注連縄」が並んでいたのだが。




     
2006/1/3(火)/
そしていつもの日々に戻る
「座布団ってすごいよね」
「これで洋室が和室になるんだよ」


階下に和室の無い我が家では、リビングに座卓を二つ並べて、座布団を人数分出して、お正月。我が家としては違和感の無い風景だが、ちゃんとした日本の家屋に住んでいる人から見ると変かもしれない。

さて、おせち料理も食べつくし、今日の昼食には、きな粉餅をたっぷり食べて、夕食は、昨日の金時豆のスープにジャガイモを足して、「金時豆カレー」にアレンジ。カレーを食べて、お正月は終わった。

アルが食欲旺盛、とっても元気。年明けに予定している特殊な検査が果たして必要か?と迷うほどだが、いつから元気なのかと指折り数えてみたら、この1週間、元気が継続したに過ぎない。ここで安心せずに、気を引き締めていこう。




     
2006/1/4(水)
一度覚えたことは忘れない
「返事は元気良くねっ!」
「『お手』の応用さっ」


アルが最初に覚えた芸はなんだったろうか。「お座り」だったろうか。「伏せ」を教える時は、父が実演してみせて覚えさせた。「伏せ」は「ネンネ」させる時にも応用し、毎日使う芸。「お手」はワンコにとって簡単な芸。教えなくてもできるから、ほめるタイミングさえ合えば簡単に覚えてくれる。「お手」と「お代わり」、これで毎日、胴輪に前足を通し、散歩に出かける。汚れきった胴輪とリードを洗ったら、新品同様の輝き。それを身に着けるアルも若々しく見えること☆

今日は、午前中は時折雨がぱらつき、午後はどんより曇り空で冷たい風が吹きつけた。アルののんびり散歩に付き合うと体が冷え切ってしまうので、私はぴょんぴょん跳んでいるが、やっぱり寒い。今日は、最終兵器である「ダウン入り防寒パンツ」を重ねて出掛けた。見た目、大そうな重装備。でもさすがに寒くなくて、ゆったりと散歩に付き合うことができた。




     
2006/1/5(木)
遠慮しないよ
「なんかくれっ!」
「腹減ったよっ!」


アルはじっと見つめる、ソファの足元で。その顔が実にかわいらしい。「アルちゃん、やせた? 顔がすっきりしてるね」と犬友達から言われるほどにすっきりした顔がじーーーっと見つめているのを想像してほしい。・・・どうです、何かしてやりたくなるでしょ。ついに根負けして、「ビスカル、肥満解消用クッキー」を与えてしまう。

太陽の陽射しが嬉しい晴天の日。だけど、風があるので、体感温度はぐっと低くなる。アルの散歩の時に、日なたの風の当たらない道に行こうとしても、「いつもの道がいいのっ」と、アルはいつもの寒い北風コースを行ってしまう。帰宅して手袋を取ると、指は真っ赤で冷たい。一方、アルは食欲旺盛、ウンチOK、ますます元気で安心。

書斎ではデロンギのヒーターのみで、室内温度はまだ10度。せめて14度くらいに上昇してくれると過ごしやすいのだが。外はすでに氷点下のせいか、部屋はなかなか暖まらない。ダウンコートを着て、ダウンのパンツを重ね、ダウンのソックスを履き、ひざ掛けして、それでも寒いので、背中にホカロンを張って、頭痛にバファリンを飲んで、『怒涛の鯨のタタキ』を更新中。




     
2006/1/6(金)
犬は歩かねばならない
「歩くためには、しっかり眠らなくちゃ」

暖冬といわれながらも、11月からずっと記録破りの寒さ続きで、北の各地では豪雪被害が伝えられる。そんなニュースを見るたびに、「雪国にはヨメに行けない」と思い、その昔、20代の頃、新潟出身の友人の結婚式で、「新潟に嫁に来い、県庁の職員やら公務員をいくらでも紹介するぞ」と、友人の兄上に言われたのを思い出し、「・・・ヨメに行かなくてよかった」・・・と。(あ、いや、縁がなかっただけなのだが。)さて、バファリン飲んでも頭痛はひどくなり、厚着してもカイロを貼っても寒気がとまらず、ようやく「・・・風邪?」と気づいた。もっと早く気づいてもよさそうなものだが。それでも予定通り外出し、ついでに松坂屋美術館で『ヴェネツィアン・ビーズとコスチューム・ジュエリー展』を見てきた。ビーズの製造工程や歴史を知ってから再びビーズを見ると、感動も倍加される。北鎌倉のビーズの美術館にも行ってみたくなった。

アルの午後散歩は、両親が寒い中、行ってくれた。アルは歩き始めはほとんど後ろ足が動かないのだが、徐々に調子があがるのだ。やっぱりアルも歩かねばならない。私はその間、風邪薬を服用しベッドで丸くなり2時間ほど寝て、ずいぶん楽になった。・・・寝不足が原因か? たっぷり寝ているつもりでも、朝寝の分は体のためになっていないに違いない。それに数日前に、チョコレートをたっぷり食べた直後から、急に体が冷える感触があった。皮下脂肪がチョコを欲しがり、皮下脂肪は燃えず、体を冷やす・・・のだ。(去年太った4キロは、ついに去年のうちに落とせなかったのだ。)いつも服を見立ててくれるお店の店長に、「やせなさい。まず10日間だけ、夕食を減らす!」と厳命された。素直に従おう。ちなみに、今日の夕食は、風邪気味だったので、「おかゆ」とシソ漬、お刺身3切れ。タイミング良くダイエット事始、となった。




     
2006/1/7(土)
新習慣
「2秒で出してみせるよ!」

テニスボールの中に、フードを仕込む。ボールのくわえようによっては実に簡単に中のフードが転がり出る、これは知育オモチャ。時折思い出したようにくわえてきて、私の前に転がしてみせる。「これにオヤツを入れてよ」と言いたげ。これはアルの習慣。

用事があって名古屋観光ホテルに出かけた。時間があったので、ティールームでコーヒーを注文し、『模倣犯(五)』を読みふける。コーヒーは、酸味があってとろりとしてて好きな味。カップもきれいで、椅子も座り心地良くて気分良く本が読めたが、「700円でございます」・・・ですと。用事の後の新年会は、わいわいと過ごし、きっちり1次会だけで「んじゃ!」と帰ってきたのは私にとっては画期的、しかし、このパターンをこれからの習慣にしよう。スターバックスでマシュマロ入りコーヒーで15分間、9時前には帰宅。半身浴しながら、『模倣犯(五)』を読み終えた。




     
2006/1/8(日)
バウリンガル
「ワクワクするよっ!」

近頃ガウガウとうるさいアルに、久しぶりでバウリンガルをつけてみた。アルの首輪についているのは、バウリンガルの送信機。装着後、いきなりのワンッは「嫌な感じっ!」だった。・・・いかにも。「やる気なのっ?」、「もっと遊びたいよ!」、「楽しくてたまらないよ!」、「文句あるの?」、「プンプカプーーン!」、「だーい好きだよ!」、「アタシ強いよっ」・・・などなど、アルは実に雄弁。バウリンガルもたいしたものだ。微妙な声音の違いを、うまく翻訳していると思う。ボールを投げたり、ピーピーオモチャを引っ張りっこしたり、のそのそと追いかける私を威嚇したり、おもしろがったり、そんなアルの姿を楽しんだ。

人も、自分自身の本当の思いを素直に伝えることができるならば、いろいろな問題のほとんどがスッキリするだろうに。自分で自分を理解せずに、人のせいにして、ジタバタ苦しむのだ。




     
2006/1/9(月)
おなかの調子はとてもいい!
「両足とも吊り下げられると・・・」
「ちょっと踏ん張りにくい、かも」


それでも、オシッコとウンチは完璧。食欲も二重丸。よかったよかったと安心していたら、足の動き具合が鈍くなっていた。・・・あらら。右足も引きずり加減なので、脚吊り輪を利用する。右足の腿は動かそうとしているが、左足はほとんど動かしていない。しかし、用を足す時に、左足も踏ん張ったり、左足を上げようとすることもある。二日ほど夕方のツボマッサージができなかったのがいけなかったかと思い、今日もまた念入りにマッサージした。前足に負担がかかっているようで、首回りがガチガチになっているので、入念にほぐしてやる。

今日もまたバウリンガルをつけさせた。「ワクワクするよ!」と喜んでいる様子でも、飽きてしまうと、ボールをくわえて逃げていく。そこで追いかけると「ワンッ」、どういう意味かと解析結果を読むと、「もうおしまいっ!」なのだった。・・・なるほど。




     
2006/1/10(火)
バウリンガル活用法
「言いにくいんだけど・・・」
「もっと遊びたいんだよね」


正月休みが完全に終わり、毎日が日曜日の我が家でも、家族それぞれが留守をすることが多くなる日々がやってきた。今日は午前中に父がでかけ、午後は母が出かけ、夜は私が出かけた。私の留守中、今日のアルはどんなことを言っていたのだろうと、バウリンガルのボイスデータをチェックした。

「やる気なの?!」、「そうじゃないんだって!」、「やだよっ!」、「いやだって言ってるでしょっ!」、「いやだ、こっちにこないでよ!」、「ぶちっ!」・・・おやおや、ずいぶんストレスがたまった遊び方をしたようだねぇ、アル。




     
2006/1/11(水)
寄らば大樹の陰・・・?
「頭か鼻先、何かにくっつけると・・・」
「安心して眠れるよ〜」


朝、食欲不振の様子で、ちょっと心配したが、ウンチ・オシッコとも二重丸。胃腸のツボを念入りに押していたら、突如、目の前のフードを食べ始め一安心。夕方、床に座っていた父の足の間にはまり込んで、ただちに熟睡。ボスの側にいると安心なのか?

春闘の話題がニュースになっていた。「給料を上げてもらいたい」という声があるらしい。今更、春闘でベースアップ確約の時代でもないが、もし賃上げ要求が通ったとしても、賃上げ実施は大企業だけのことであって、そのしわ寄せが中小や零細に波及する。右肩上がりの時代ではなく、物価は安いし物があふれるちょっとデフレ下の時代だ。給料上げたら会社にとっては経費が上昇、利益を出すには、労働条件や雇用条件が厳しくなって、ますますパートが増えるだけではないのか。給料を使う時には消費者だが、給料を得るためには労働者なのだ。同時に幸せになることはできない。自分だけもっと上を目指すか、あるいは、少し諦めて清貧を追求するか。さぁ、どっち?




     
2006/1/12(木)
何が何でも眠るの
「短眠を積み重ねてるの」

寝ている時でも、ワンコの耳は起きていると思う。熟睡しているかと思うとすぐに目が覚め、しかしまたすぐに眠りに落ちる。さっきまで夢を見ている様子で、4本の脚を走るように動かしていたが、ガバと起き、ブルブルと身を震わせ、座って私をじっと眺め、再び寝床に落ち着いて、大きく息をひとつついて、また眠りに落ちてしまった。

今日は暖かくて、午後の散歩もダウンの防寒パンツを重ねずにすんだ。途中、大きな黒ラブに会う。アルはなぜか、シェパードと黒ラブには吠えながら突進する。相手はとても友好的で紳士的態度なのだが、今日もまた、歩行車を勢い良く引っ張って突進。・・・アルが生まれて5ヶ月まで育った岐阜県瑞浪市の「国際犬訓練所(国際荘)」は、シェパードとラブラドールの専門犬舎で警察犬訓練所。勝手に想像するに、小さなコーギーの子犬であったアルは、幼少の頃、シェパードやラブたちの鼻先で転がされて遊んでもらっていた・・・のだろうか?




     
2006/1/13(金)
態度がデカいよ、アル
「エッヘンッッッ」
「うまいもんが食いたいっ」


なんか偉そうなアル。朝からどんよりと曇り、昨日とは打って変わった寒さ。アルはなかなか起きようとせず、11時頃、「郵便屋さんだ!」、と、寝床でワンワン吠えている。まずは用足し散歩に連れ出した。肥満解消用クッキーの「ビスカル」1枚につられて、いつもの用足しポイントに到着。そのまま何かに気をとられている様子のアルが見ていたのは、ひとりのご婦人が連れたビーグル犬とコッカースパニエル。彼らはいつも跳ね飛びながら散歩しており、アルとは道路を挟んでガウガウの応酬をしたことのある間柄でもある。ビーグルが近づいてきた。たがいに見つめあい、くんくんと匂いをかぎあう、初対面の挨拶。〔・・・アル、先に目をそらしたほうが負けだぞ〕、という私の思いがリードを通して通じたのか、一瞬早くアルの鼻先に食いつこうとしたビーグルにアルも応酬。そこに、おもしろがってコッカースパニエルが乱入。〔アル、負けるんじゃないぞっっ〕と思いつつも、コッカースパニエルに振り回されて、ろくにビーグルのリードを引っ張ろうともしないご婦人に呆れ、右足を両者の間に突っ込み分けた。こりゃっ、私の右足に抱きつくんじゃないぞっっ、コッカースパニエルッ!・・・見ようによっては、私がコッカースパニエルとビーグルを蹴飛ばしたように見えるかもしれないが、断じて蹴ってはいない。彼らも本気ではなく、じゃれついていただけだ。・・・迷惑だが。それからアルは、たっぷりウンチして、彼らが匂いをかいでいた場所にたっぷりオシッコをかけて、帰宅。

さて、体を拭いてやろうと、歩行車をはずすためにアルの後ろに回ったら、「アタシの後ろに立つんじゃないよっっっ!」、とすごい剣幕のアル。・・・アル、態度悪過ぎるよ・・・。誰に似たのかねぇ。




     
2006/1/14(土)
24時間
「飲まず食わずで24時間」
「真似できる?」


昨日は、結局、夕食を食べただけのアル。今日は11時過ぎても、昼になっても、3時になっても起きずに、寝床の上で寝る位置を変えることはあっても、寝床から降りずに、なんと夕方6時半まで寝ていた。病気でぐったりとして寝ているのではなく、見た感じでは「元気いっぱい」で眠りをむさぼっている様子なのでほっといた。「アル〜、ご飯だよ〜」と何度か呼んでもやってこない。抱っこして寝床から連れ出そうとすると、しっかり踏ん張って離れようとしない。「ふぅ〜ん、じゃぁ、ネーチャンはご飯食べるからね、バイバイね」と部屋を出ようとすると、アルは勢いよく(下半身を引きずり)走ってリビングに向かった。

今日は私がプチ断食の「野菜ジュースとヨーグルト」だけの日なので、アルも付き合ってくれたのかもしれない。プチ断食しながら、家族の食事のしたくもするが、空腹でたまらないというわけでもなく、雨なので台所以外の家事はサボり、淡々と読書して過ごした。普段、食べ過ぎていて、なかなか空腹を感じないようになってしまったのかなぁ。




     
2006/1/15(日)
ストレス
「寝てる時は、ストレスフリー」

今朝5時、吐き気をもよおしているアルの様子で目が覚めた。昨夜はほとんど食べていないから、大丈夫だろうと思いながらもペットシーツをあてがって、「大丈夫だよ」となでてやる。やはり吐かずに、すぐにまたスースーと寝息を立てて眠った。さて今日はどんな具合のアルかしら、と、心配していたが、いつもどおりの元気なわがままワンコ復活でホッとした。日向ぼっこしながら寝ているアルの足の裏の毛をカット。

プチ断食二日目は、朝昼が野菜ジュースとヨーグルト、夕食はおかゆ1杯。今日で終了。明日からは普通食だ。むしろここからが難しい。今までできなかった腹八分目を守ることが必要で、暴食しては体の機能がますます壊れてしまう。断食のちょっとした飢餓状態で、体にストレスを与え、眠っていたり狂っていた機能にショックを与え、正しいスイッチを入れることができただろうか。・・・と、そこまでいかなくても、長年の暴食で疲れていた胃腸の休養にはなったに違いない。(とりあえず2キロ減。)




     
2006/1/16(月)
アルのお気に入り
「やっぱり、ワンコ3兄弟のワン太、だね」
「ピーピー音と噛み心地が最高!」


補修も追いつかないほどのボロボロ加減。綿が飛び出し、ぬいぐるみの手足は千切れかけているが、それでも甲高く鳴るピーピーおもちゃのワン太、なかなかたいしたヤツである。

10時頃からの朝の散歩は、近所をブラブラと1時間弱。アルは何を思ったか、電気の検針員さんの後をまるで見張るがごとくに、緊張して付いて歩く。「犬が4匹いるのよ、みんなパンが好きだから、ホラ、こうして買ってきた」とパン屋の袋を見せてくれたおばあちゃんは、うちのアルが何を食べているかを知りたがったし、足腰が弱り始めた13歳のビーグル犬を飼っている奥さんは、歩行車を作ってくれる『ヤマペット山田』さんや、ワンコに鍼灸を施す獣医さんの『ナゴヤハリモグペットクリニック』の名前を書きとめていた。帰宅してから、パソコンで検索するのだそうだ。

夕方もブラブラと50分ほどパトロール、途中会ったのは、故タク君(ハスキー)のお母さん。「タクが死んで1年半、やっと笑って言えるようになったけどね。ルーク(ハスキー)がこないだのクリスマスに死んだの、最後は寝たきりになっててね」、と。去年の10月11日の日記に、ルークのお母さんと話したことを書いているが。私のお気に入りのワンコ。アルも好きだった、おとなしくてきれいだったルーク。・・・ルーク君も死んだ。




     
2006/1/17(火)
エリザベスカラー
「何コレ? 得体の知れないヤツ・・・」

すっかり凶暴になって噛み付きワンコと化したアルのために、エリザベスカラーを注文した。歩行車を作ってくれたヤマペットさんから、「アルと同じ症状のコーギー、歩行車を使い始めて、数歩、歩けるようになった。アルと同様、気の強いワンコで噛み付くので、マッサージの時は、ヤマペットのエリザベスカラーを使っている」と教えてもらったので、さっそく注文したのだ。よく見かけるプラスチック製の筒状のものと違って、布製の浮き輪のような形で、実に軽い。ひも付きで首周りの調整も可能。それに、青空の色にヒマワリの柄が可愛いこと。午前中のマッサージの時、 、届いたばかりのエリザベスカラーをつけたが、実におとなしかった。・・・が、「ふんっ、なんだこんなもんっっ!」と思ったか、午後のマッサージでは反撃に転じた・・・。前足に疲れがたまってきているようなのだが・・・、困ったものだ。




     
2006/1/18(水)
エリザベスカラーなんていらないっ(アルの宣言)
「え? そんなに似合ってる?」

つけたまま眠ることができて、枕代わりにもなる優れもののエリザベスカラー。噛み付き防止のために、動物病院につけて行く予定だったが、今日は持って行くのを忘れてしまった。

前回12月27日に下痢で動物病院に行ってから、翌28日からちょうど2週間、食欲も旺盛で元気な日々を過ごしていたが、先週水曜日11日から、食欲が落ち、眠る時間が長くなり、ついに丸一日眠る日が出現、そして早朝、時折吐き気を催していた様子。今朝も6時、少し吐いた。アルの背をなでていたら7時頃にまた眠った。食欲が落ち始めて1週間、右足の動きもよくないし、前足も時折動きがぎこちないように思えるので、ヨコイ動物病院につれていった。

半月以上も病院に顔を出さないのは、この1年間なかったことで、先生は大丈夫だろうかと心配していたらしい。例のアジソン病の検査キットを取り寄せていた先生が、検査準備するのを見ていたアル、始めはいつもの注射か、と、胸をドキドキさせ震えながら診察台にへたり込んでいたが、診察室と病室の境のドアを開けて、先生が準備をしていた時、ケージの中の入院患畜のシェルティと目が合った。座り込んでいたシェルティが立ち上がり、アルを見つめる。アルも身を乗り出すようにして見つめる。しばらくして、いつもと様子が違うと思ったか、アルの胸のドキドキは納まり、諦めたようにおとなしく、まず右前足から採血される間、ピクリとも抵抗しなかった。お尻に筋肉注射される時も痛いはずなのに、じっとしていた。アジソン病の検査は、まず採血し、薬剤を注射。1時間後に再び採血し、薬剤による変化を調べる。次の採血までの1時間、アルの受けるストレスを考え、一旦、車で3分の家に連れ帰った。1時間後、再び採血。今度は左前足からの採血。またもやおとなしい。「決める時にはばっちり決めるんだぜっっっ!」と、アルは態度で示したのかな。

一般的な生化学検査や一般機能検査結果はすぐにわかり、アルはまさに健康体とのこと。詳しくは、1週間後の検査センターからの結果待ちだ。




     
2006/1/19(木)
乱高下
「アタシはじぃぃぃっと我慢してるよ」

株価が乱高下なら、気温も乱高下。アルの調子は、良かったり悪かったりするけれど、今日はとってもいい感じ。

朝、用足し散歩に出かけるアルの脚の調子が昨日よりとてもいい。それになんだかアルの動きがキビキビとしている。足取りも軽い。食事もいつもの缶詰を嫌がらずにペロリとたいらげた。午後の散歩では、シェルティーとボーダーコリーを連れた人にあったが、アルはその後を追いかけ、ワンワン吠えるシェルティを無視して、グルルルルとアルを見据えるボーダーコリーとにらみ合うほど元気。昨日の検査の時に注射した薬剤、コートロシン剤、これが効いているのだろうか?え?「ヤクが効いてるぜ」状態ってこと? ・・・てことは、アルの体には、副腎皮質ホルモンが足りないってこと? つまりはステロイドが足りないの? だから、後ろ足がふにゃっと細くなって立てなくなってしまったってこと? すべては、もうすぐ、検査結果が教えてくれることだろう。




     
2006/1/20(金)
大寒
「喉の調子? 絶好調だよ」

夕食後、母の顔を見ると、アルは歌い出す。おしゃべりしているつもりかもしれない。人のいうことをじっと聞いてから、その真似をしているかのように吠える。

アルは今日も元気。元気な時のアルは、人のそばにいたがる。夕食後のひと時、アルはソファに乗って寝ているはずだ。さて、私は、昨日の寒さにやられたか、起きたら喉がイガイガむずむず。風邪薬を飲んで、ホカロンを貼って、夕食は、ショウガ汁をたっぷり使う、熱々の牡蠣のあんかけおかゆにした。さて、今夜はアルより早く寝てしまおうっと。




     
2006/1/21(土)
おとなしく寝てなさい
「ネーチャンたら・・・風邪引いたんでしょ、寝てなさいって」

起きたら、昨日より悪くなってた。そんなバカな、アルより早く寝たのに。

寝てろと言われても、アルのオシッコは済まさなくては、アルは室内のトイレではオシッコしてくれないんだし・・・と、用足し散歩に連れ出して、後はおとなしく寝ていた私。今日、世の中に何があったかも知らないし、そもそもどんな天気だったのかもわからない。空を見上げてさえもいないなぁ。・・・

明日からは復活してやるとも・・・。




     
2006/1/22(日)
ブランコ
「アタシも〜〜〜」

アルの耳の角度から察するに、アルはブランコに乗りたがっているらしい。人と同じことをしたがるワンコだ。

さて、昨日一日腰が痛くなるほどに寝ていた結果、すっかり風邪は抜け、喉の調子も戻り、朝から元気。この半月ほどずっと感じていた寒気も感じなかったということは、実はずっと風邪気味だったのかもしれない。午後2時からは、風もなくおだやかな陽射しの中、ウォーキングに出かけることもできた。これまでの生活を反省し、早寝に務めることにしよう。




     
2006/1/23(月)
ペットロス
「この格好でなでてもらったの」

これは、限りなくリラックスしたワンコの寝姿、である。

朝の散歩が済んで、外でご飯も済ませ、アルはそのまま日向ぼっこしながら、番犬する。人が外を通るたびに、いちいち吠えて知らせるアルが、やけに静かだな、と思って出てみたら、ルークのお母さんになでてもらっていた。「そのまま通り過ぎようと思ったら、アルちゃんが呼んでくれたの」、と。ハスキーのルーク君は去年の12月19日の大雪の日に14歳と4ヶ月を目前に、息を引き取った。ハスキーとしては驚異的な長寿。しかし、「どうしてこのコが生きているのかわからない」と獣医さんが言うほど、次から次に病気を抱えた体だったそうだ。ルーク君のお母さんは、「まだ犬は触れないのよ、悲しくて」、と言い、「でも、アルちゃんは特別だから」と、いつまでもなでながら、いろんな話をしてくれた。犬の死はなぜこんなに悲しいのだろうな。犬はいっしょうけんめい、ポジティブに生きる姿を見せてくれるからだろうか。

ライブドア、4人逮捕。やはり・・・と逮捕に納得しながらも、這い上がって来いよ、とも思うのは、ヤマハ発動機の武器関連技術を中国に売り渡していたという、私の感覚では、ライブドア問題どころではない許せない事件の発覚のせいかも。それとも、あまりの冷え込みに、うずきだした古傷、じゃなくて坐骨神経・・・その痛みのせいか。あぁ、情けない。




     
2006/1/24(火)
♪ゴンベさんのあかちゃんが♪
「・・・風邪引いた、んでしょ?」
「おとなしく寝てなさいよ」


低空飛行型ながらも低目安定的にそれなりに健康体だった私だが、こりゃどうも年のせいか、無理が利かなくなってきた。長年の運動不足で芯から冷えた体は、風邪引いても熱が出ない。どうやら治りきっていなかったようで、朝から寒くて、体中ピリピリチワチワ(?)と痛く、何もかもを両親に任せ、湯たんぽを入れて寝て過ごすことにした。一人暮らしだったら、アルの世話はどうなっていたことだろう、と、父と散歩から帰ってくる歩行車のアルを、ベッドサイドの窓から眺めた。先ほど、夜になってようやく、フワッと汗をかき、気分がよくなった次第。そういえば、汗をかいたのは初めてだから、今度は本物の快復だ!




     
2006/1/25(水)
寝てた
「潔く寝てなさいって」

起きた時は、良さそうかな、と思ったけれど、それは勘違いだった。無理すれば普通に過ごせるかもと思ったが、「焦点」と聞いて「focus」が出てこないようでは、ダメだ・・・。どうせ暇な体だし、思い切って、もう一日寝て過ごすことにした。

アルは、父と散歩に出ると、田んぼに入れてもらえるらしく、大喜びらしい。
(1/26日、記す)




     
2006/1/26(木)
起きた!
「しっかり反省した?」

インフルエンザ、ではなく、風邪、である。英語で言うところの、「flu」ではなく「cold」なのである。風邪と言うより、夜更かしの睡眠不足の体が、記録破りの寒波続きの気候に耐えられなくなって疲れてしまっただけなのである。両親の里の九州でよく使われる表現ならば、「骨病み(ほねやみ)」なのである。正月明けから感じていた寒気、肌荒れ、頭痛、などなど多少の無理をすれば、日常生活をしのぐことはできたが、充実した元気な状態に戻ることはできず、半月我慢したが、思い切って3日間、ベッドで過ごして半病人状態を脱することができた。

部屋も掃除し、ベッドにも掃除機をかけ、布団にも日を当て、ようやくスッキリ。これからは、ぬくぬく肌着を調達し、11時前に寝る生活を心がけよう。もうすぐ、花粉症の季節も始まることだし、免疫力を高めなくては。それに、この間、ラジオ放送を時折聞いていたが、夜の9時半頃から11時15分までの英語学習番組が充実しているのに気づいた。これを生活に取り入れるのだ☆

アルは、今日も田んぼで遊び、帰りたくなくてぐずぐずしているうちに、ラブラドールのゆうちゃんを見つけ、父をほったらかして勢いよく走って行って挨拶していたらしい。




     
2006/1/27(金)
遊ぼうか、遊ぼうよ
「土曜日からずーーーっと」
「・・・遠慮してたんだよっっっ!」


夕食後、アルは喉を伸ばし、「歌うよ」てな顔をして私を見る。私の歌(?)を聞いてから、真似するように歌う。高低を付け、時には裏声まで出しての熱演。10分ほども一緒に歌うと納得するのか、おとなしくなり、私が台所を片付け終えるまで待っている。今日は、その後も私の後を追いかけ、目で訴えるように見つめ続けるのだ。私を書斎に行かせるまいと、吠えたり、袖口をくわえたり、私の行く先に回ろうとする。ここ数日間、アルより先に寝ていた状態だったが、アルなりに状況を察していたようで、遊ぼうよ、と要求して吠えることもなく、実にけな気な生活ぶりだったのだ。

実にいいコで、ウンチもOK、食欲も旺盛。わがままも復活。元気だ。




     
2006/1/28(土)
結果的には長距離散歩
「ただいまー!腹減ったー!いただきまーす!」

9時15分頃、アルと外に出た。よく晴れて風が強く、できればさっさと用を足してもらいたい・・・。が、アルは、うちから30メートルほどのところを行ったり来たり、立ち止まってほとんど動かない。1時間もそうしていたが、両親が出かけるのを見つけ、嬉々として歩き出した。「わーい、みんなでお散歩?!」という感じだろうか。歩いて3〜4分の駅まで付いていく。用を足したり、久しぶりの道の匂いをかいだりしながらも、じーちゃんばーちゃんに置いていかれるまいと大急ぎの前輪駆動。ホーム脇の道路から電車を見送ると、一転して、ゆったりのんびりマイペース散歩で家に向かう。駅から家まで30分かかって到着。当然、腹ペコだったらしく、フードをほとんど一気に丸呑み完食。しかし、興奮と疲労のせいか、しばらくはワンワンキャンキャンと非常にうるさいアルだった。




     
2006/1/29(日)
苦髪楽爪
「延々と伸び続けちゃうの?」

そういえばそうだね、アル。アルの被毛は、一定の長さ。遺伝子情報に書き込まれているんだろうか。でも、爪はほっとくと伸び続けるね。アルの足の裏の毛も伸びるね。

「苦髪楽爪」と言うが、どういう意味かよくは知らない。なんとなく、生活に苦労していると髪が伸び、楽していると爪が伸びる、と聞いたような気もするが、そりゃ、生活が苦しければ美容院どころじゃないだろうから髪は伸ばしっぱなしになるだろうし、手荒れもしない生活ならば、爪を伸ばすこともできるだろうな。・・・乾燥の季節で、頭皮がバリバリに乾燥し、乾いたフケに悩まされ、頭をかきむしり頭皮はキズだらけで、シャンプーも湯もしみて痛い。あまりの辛さに発作的に「頭、くりくりにしちゃおうかな」と、ヘアスタイル大変身を思い立ったが、スリムな美女ならば、スキンヘッドも妖しげに似合うだろうが、この体型と顔では無理だ、と、鏡の前でやっぱり断念。今日、いつもの美容師さんと相談しながら、いつもよりちょっと短めにカットしてもらった。いつもちょうどいいショートヘアを保つためには、2ヶ月で3回くらいはカットしてもらうのがいいのだろうな。




     
2006/1/30(月)
新しいオモチャ、新しい治療法
「ウサギのピーピーは、なんでスリッパ型なの?」

出かけたついでに、ボロボロになったワン太の代わりに、ウサギのオモチャを買った。お気に召したらしい。

9時半頃、ヨコイ動物病院から電話。検査センターから届いた検査結果を教えてもらった。「副腎皮質は正常、しかし、副腎皮質にコルチゾールというホルモンを分泌せよと指令を出す脳下垂体からのホルモン、ACTHの数値がほとんどゼロで、出ていない」らしい。先生が危惧した通りの結果だった。脳の下垂体がどうなっているのか、さらに、果たして椎間板ヘルニアなのかどうかを検査するために、CTやMRIの検査を受けさせることはできるが、「それはアルちゃんに、余計なことをさせることになるのかな、という気もするし」、と、先生が気の毒がる。電話を切って、両親と相談した。

下垂体は、腫瘍ができている可能性よりも廃用性萎縮している可能性が高いが、まずは、検査して、アルの現状を認識すること。そうすれば、これから出てくるかもしれない別の症状の予想もできるし、覚悟もできる。検査の結果、手術が必要、とか言われた時は、成功率と手術後の生活の質がどのようになるかを考えて、手術はしない、という決断もありうる。・・・と、結論。

それから用足し散歩に出かけたら、・・・ついにヤクが切れたか、下痢。何度も何度も下痢して、出るものがなくなっても、ウンチのポーズの渋り腹。オヤツどころではない。11時に、ヨコイ動物病院へ。検査結果の詳しい説明を受け、設備の整った病院を紹介してもらうことにした。三重県の病院に来週検査に行くことになった。そして今日のところは、低容量のステロイド錠剤を処方してもらった。




     
2006/1/31(火)
アルの気配
「アタシはボチボチやってるから」

今朝4時、アルが見ているような気がして目覚めた。頭を起こして、見ていた。「おはよう、アル。オシッコしたいの?」、聞いても身じろぎもしない。昨日一日、下痢はしてもついにオシッコしなかったのだ。我慢しているはずなのだ。15分後、アルがフカフカベッドから降りた。オシッコだ! ペットシーツの上で用を足すが、ひと月前よりアルの足腰の力は衰えていて、自力ではお尻を十分に持ち上げることができない。すばやくアルを支えてやるが、アルの後ろ足はたっぷりのオシッコで濡れてしまう。・・・アル、さぞや悔しかろう、切なかろうね。アルはさらに移動しつつ、オシッコをする。おっとっと、アル、そこにはペットシーツが敷いていないよ。アルとしては、汚れたペットシーツの上で用を足したくないだけなのだ。ワンコはきれい好きなのだ。ペットシーツの準備が足りなかった私が、ボスの資格がないだけのことだ。すっかり着替えてから、アルをきれいにし、カーペットの拭き掃除をしていると、アルが「ごめんね」と挨拶をする。「いいよ、大丈夫だよ。もうネンネしていいよ」と何度か言うと、ようやく「それじゃ、もう一回寝るわ」とフカフカベッドに身を落ち着けた。

夜、帰宅すると、アルがソファに乗って、両親と一緒に「スパイダーマンU」を観ていた。「夕食後、ずっとここにいて、ワンともキャンともウンともスンとも言わずにおとなしくしていた」のだそうだ。「ネーチャンがいない時は、おとなしいとってもいい子」なんですって。低容量のステロイド剤が効いて、落ち着いているのかな。




他の月分も読んでね☆