『怒涛の鯨のタタキ』
2008年5月の日記



アルは、深く静かに生きているように見える。

首を持ち上げて水を飲むこともできなくなったし、
舌の裏に血袋ができたり、
アルにとっては、毎日が闘い。

それでもアルはきれいなワンコだ。


〔トップページへ〕 〔怒涛の日記目次ページへ〕

掲示板に行ってみる?



   
2008/5/1(木)/
点滴の針穴・・・今日のごはんは?
「花が鼻をくすぐるの」

機嫌よさそうなアル。時々、アルの鼻の奥、あるいは喉の奥あたりで、グググと音がする。何か詰まっているのかな。呼吸に影響していそうな感じだ。目は赤くないし、目やにも減ったが、ヨダレは相変わらず多いし、呼吸は浅い。食欲はあるが、消化はあまり良さそうな感じではない。

今日は、父にアルを病院に連れて行ってもらった。体重11.18キロ。ステロイドと抗生物質の注射、ビタミン剤を添加した点滴。4日間の連休に備えて、明日も用心のために病院だ。多分、点滴を打つことになるだろう。アルの背中に、点滴の針穴が点々と開いている・・・のかな? 針穴はすぐにふさがるのかしら? 




   
2008/5/2(金)
ウワサの足枕・・・今日のごはんは?
「そうだよ、コレがウワサ(?)の足枕!」

後ろ足の間はもちろん、前足の間にもタオルを丸めてはさむ。なぜそうするか、というと、上になった前足が胸を圧迫して呼吸を邪魔しないように。

明日からゴールデンウィーク。企業によっては10連休のところもあるだろうが、多くは明日から4連休。うちはもちろん営業。人が休む時に働き、働く時に休むのである。・・・というわけで、病院も4連休になるので、今日もアルを病院に連れて行ってもらった。今日もよく食べて、よく眠って、よくオシッコしたらしい。頑張って4連休を乗り切ろうね。




   
2008/5/3(土)
連休初日・・・今日のごはんは?
「まずはお散歩」

我が家にとって連休とは、動物病院のお休みが続く日々ということだ。連休初日、アルは勇敢にサバイバルした。

アルの目がまた赤くなってきた。左目の下のイボが、また少し傷ついて出血していた。夜は食事を催促することもなく眠っていた・・・と、深夜に帰宅した私に父が報告した。オシッコをさせてから、レバーやササミやチーズのオヤツを与えたら、「腹へっていたんだよ」と勢い良く食べた。鼻か喉に何か引っかかっているような音を立てて呼吸する様子が気になって、アルに聴診器を当てた。ふいごのように音を立てていた。雑音が混じっている。「酸素缶」の酸素をビニール袋に入れて、酸素テントのようにアルの頭にかぶせようとしたが、アルに嫌がられてしまった。




   
2008/5/4(日)
一日が長い・・・今日のごはんは?
「暑いねぇ、氷水が欲しいかも」

昨夜は、2時に寝た私をアルが2時半と3時に起こした。夕飯の時は寝ていて、結局食べなかったせいか、空腹だった模様で、チーズとササミのオヤツなどを与えた。それでも腹ペコは改善せず、5時頃にまた私を起こした。犬用の缶詰「ササミと野菜、老犬用」とやらを一缶与えたら、すごい勢いで食べた。しかし、7時までの間、落ち着かなかったようで結局アルも私も寝なかった。それから寝てしまった私が起きたのは10時前。「遅刻やんか・・・」、と、アルを見ると、アルも熟睡。アルにスクランブルドエッグを与えて出勤。食欲はあるから安心・・・と言いたいところだが、呼吸が苦しげなのが心配。

「8ヶ月前との違いを見つけてごらん」

上の写真は今夜のアル。下の写真は去年の9月16日のアル。前足がかなり痩せているのがわかる。骨と毛皮な状態なのが一目瞭然。昨日今日の2日間でアルの上半身はまた細くなったように思う。前足の付け根の骨に毛皮の上から触れて、その細さに驚く。そしてアルは時々、喉を上にそらして、努力して呼吸しようとする。時々ガーガーと喉を鳴らしているのは、咳みたいなものだろうか? 呼吸困難の一種だろう。この音も昨日はこれほど大きな音ではなかったし、こんなに頻繁ではなかった。犬の時間はあっという間、そして連休が過ぎるのはずいぶん長く感じる。



   
2008/5/5(月)
体重計にはのらない・・・今日のごはんは?
「寝たり起きたり」

アルは時々、呼吸が困難になるのか、ンガーッンガーッと音を立てる。昨夜より今夜の音は大きい。そして、その頻度が増してきた。

呼吸を楽にできるかも、と、去年買った『酸素缶』をアルの鼻の前でスプレーする。・・・少し迷惑がられてしまった。アルはずいぶん痩せたけど体重はもはや気にならない。食べてくれれば、それだけで少し安心できる。

「まだこの頃は声も出ていたし」

この1週間ほどで、アルの体の肉の落ち具合が激しい。体重はほとんど変らないのに。下の去年の1月9日の写真と比較すると、今のアルはかわいそうなほどに筋肉が落ちている。

上半身の細さは痛々しいほど。「アルの胸かわき腹が腫れているのかと思った」と母が気にしていたので、「前足の付け根付近、背中上部がほとんど骨と皮状態に痩せているから」と説明した。それでもごはんやオヤツは少なめだがしっかり食べている。




   
2008/5/7(水)
アルはサバイバー・・・今日のごはんは?
「ヨコイ動物病院の先生・・・」
「・・・元気だったねぇ」


・・・って、アル、人のことを心配している状態ではないのだよ、キミは。なにはともあれ、連休4日間を切り抜けたアル、アンタは偉いっ! 飼い主思いのワンコだっ! ・・・というわけで、さっきアイスクリームを分け合って食べたのである。

アルは日中は、両親が「今日一日しか持たないのではないか、息をしているのだろうか」と心配するほどに静かに、時に苦しげに寝てばかりいるらしい。しかし、夜になると、「ネーチャン、腹減った、ネーチャン、オシッコ、ネーチャン、お水飲む」とかなり元気。昨夜も国産のデビフの缶詰2個、ジャーキー、アイスクリームなど食べて、2度オシッコした。

5月4日の日曜日から、アルの呼吸音に変化が見られた。時折、ガーッガーッと音を立てて、努力して酸素を取り入れている様子だ。ほぼ同時期に、アルの前足付け根あたりの背中上部の筋肉がゴソッと落ちたように見えた。先生に聞くと、「肺炎、というほど呼吸音に異常はないから、呼吸するための筋肉が落ちたのではないか」とのこと。筋ジストロフィーのように、と。2年ほど前にも、先生はそんなことを言っていたっけ。去年の3月から突然声が出なくなったのも、声帯の筋肉が落ちたからと思う、と。今のところ、首は時々持ち上げるし、食べる時に舌もしっかり動かしているが、これらの筋肉もいつかは衰えるのだろう。実際、このところ時折、舌の動きが鈍い時がある。突然、に見えるけれど、人間の観察力が鈍いだけで、犬はギリギリまで我慢して頑張って衰えを見せていないだけなのだ。

本日のアル、体重は11.15キロ。できるだけ苦しまないように、週に3日は点滴に通う予定。




   
2008/5/9(金)
アルの闘い・・・今日のごはんは?
「コリャーッ! そこの若造ーーーッ!」

今日もおとといに引き続きヨコイ動物病院へ。体重11.3キロ。点滴と注射を受ける。前夜から、空気を飲み込んでいるのか、ゲップしたり、オナラすることがあることを報告。食欲あり、オシッコもウンチも正常。ただ呼吸が以前とは違うだけ。アルが横になっている時に聴診器を当てると、左の胸からは苦しげな雑音が聞こえる。

散歩でこんな表情のアル。何かに吠えているらしい。ポヨヨンとした表情以外のアルを久しぶりに見た。

「黒ラブーー! 許さんっ!」

正解画像はこれ。アルはすれ違った黒ラブに吠えていたのだ。それにしても素晴らしいタイミングの画像が撮れたものだ。仔犬の時から、アルは、黒ラブとシェパードにはガウガウと吠えながら向かっていくワンコだった。生後5ヶ月までいたところがラブラドール専門犬舎で、警察犬訓練所でもあったので、ラブラドールやシェパードに鼻で転がされて遊んでもらっていた頃の名残だろうと勝手に推測。・・・吠えた後は、さぞかしゼイゼイと呼吸が乱れて、舌も青紫色に変色して、苦しかったことだろうねぇ、アル。




   
2008/5/11(日)
犬も歩けば・・・今日のごはんは?
「・・・未知との遭遇」

赤いツツジが満開の場所があったらしく、いつもより少し先まで、のんびりと台車で散歩したらしい。父のカメラには、ビーグル犬やミニチュアダックスと挨拶しているアルの姿も写っていた。この黒のミニチュアダックスは若い犬なのだろう。好奇心丸出し。「アンタ、どーしたの? 何これ? おもしろいね〜。ちょっとなめていい〜?」、という感じ? アル、なめられるんじゃないぞっ。老犬の風格を見せてやるんだぞっ。

食欲あり、ウンチもOK。オシッコは私の帰宅後、済ませた。アルの寝床を見ると、今日もまたシーツ代わりのバスタオルをボロボロにして穴を開けていた。何か言いたいことがあったのだろうな。




   
2008/5/12(月)
鼻水たれた?・・・今日のごはんは?
「アタシ、マイペース〜」

アルは、「ご飯にカツオ節を混ぜ込んで、牛のタタキをのせたごはん」はもう飽きた、らしい。国産ペット用缶詰「ササミと野菜」とか、「チーズとササミ」などを選り好みして食べている。「あ、犬用の魚肉ソーセージやチーズも好きだよ」とも思っていることだろう。

朝、動物病院に連れて行こうかどうか迷ったが、結局時間切れで後を父に託した。父によると、「昼食べず、食べたがらなかったので、病院に連れて行った。点滴と注射。体重11.2キロ。ちょっとガスが溜まっているようですね、とのことだった」、と。そう、ガスも溜まっているし、鼻水も時々たれるようになった。りっぱな老犬になったねぇ、アル。




   
2008/5/13(火)
ストレスの在り処・・・今日のごはんは?
「ストレス?」
「そりゃ〜、アタシだって感じてるよ〜」


・・・とアルが思っているかどうかは不明。そう思っていて当然のアルの状況、そんな表情の画像ではあるが。今日は私がお休み。アルは朝昼晩と順調にご飯を食べ、オシッコもウンチも済ませた。アルなりに小康状態であろう。

3週間ぶりのオステオパシーと鍼治療。明和治療院の先生が、自律神経の束のあたりに手を当てて「うわ、ガチガチだ」と言う。え?ストレス溜まっていますか? ストレス発散しろと言われても、感情をありったけ表に出す、なんてのはイヤだし〜。ま、できるだけ治療に通うから、頼むよ、先生っ。




   
2008/5/14(水)
後期高齢者医療・・・今日のごはんは?
「穏やか、って難しい?」

アルが元気というのは、アルがごはんを食べるという意味である。気のせいか、アルの呼吸も落ち着いてきたように思う。ごはんを食べるということは、力強く生きるということなのだとつくづく思う。

弱っていくアルを毎日見ていることは心が痛むのでは?と父に聞いたら、「アルを見ていると、生きるってこういうことなのだと教えられるよ。それに、自分は九州の老親の介護をしなかったから、代わりにアルの世話をするチャンスを与えられたと思っている」と言う。父も私も、アルに教えてもらっている気がしている。だから、アルにその時が来ても、受け入れることができるだろうと思う。

「が、しかしっ!」と父が憤るのは、後期高齢者医療問題である。「だいたい、後期高齢者とは何事かっ!」、と。後がない、ということかっ! 日本人の大半を占める高齢者を敵に回すとは厚生省の若造たちもいい度胸である。「高齢者に理解していただいていないので・・・」、と、彼らは思っているらしいが、高齢者を含む国民の理解力を完全になめているようだ。高齢者は理解したうえで激怒しているのである。「あ〜、これよりちょいと高度な医療を受けたければ実費で払ってください。健康診断も実費で自己負担で受けてください」ということを。




   
2008/5/15(木)
痩せるのは当然の成り行き・・・今日のごはんは?


「お互い、老犬?」

午前中の散歩で、「ユウちゃんに会った、しかし、たいして反応しなかった」、とのこと。ユウちゃんはラブラドールだが黒ラブではないからか? それとも、アルの調子が下り坂なのだろうか? ユウちゃんはまだ若いのだが、顔がすっかり白くなっている。大型犬は年を取るのが早いようだ。

昼前に父がアルを病院に連れて行った。体重10.75キロ。うわ・・・10キロ台。3日で450グラム。これは異常な減り方ではなく、動かず、筋肉が衰えていて、食事の量が減っているのならば、普通の事態なのだそうだ。

アルは具合が悪そうな様子ではなく、おっとりと過ごしているように見える。苦しくないのならばそれでいい。




   
2008/5/16(金)
体脂肪率・・・今日のごはんは?

「こりゃっ! 若造っっ!」

・・・と、アルはまた吠えている。今日も元気でごはんとお散歩。今日の散歩では、黒いアメリカンコッカースパニエルに会ったようだ。その犬はまだ2歳だそうだ。

自宅の体重計でアルの体重をはかる時は、アルを抱っこして計測する。アルの分はすべて体脂肪として数字が出てくるので、アルの体重の内訳を知ることはできない。アルをオシッコさせる時に、抱っこして、抱えた右手でアルの腹を、私のあごでアルの背を圧迫して排泄させているのだが、その時に手とあごに当たる感覚で、アルの内臓脂肪や皮下脂肪の減少を感じる。・・・アルのフサフサの被毛に「まだ元気だね☆」と感じる瞬間でもあるのだ。




   
2008/5/17(土)
晴天につき乾燥注意・・・今日のごはんは?
「・・・しゃーないな〜」

・・・と、アルが困っているような気がする。今日は2匹のダックス兄弟(姉妹? 夫婦?)に遭遇したようだ。若造たちは興味津々でアルの匂いをかぎたがるらしい。

今日は(今日も?)乾燥した洗濯日和の一日だったようだ。「水なんかイヤだ、牛乳なら少しは飲んでもいいけど」というアルでさえ、ずいぶん喉が渇いたのだろう。水をスポイトで何度も何度も飲ませてもらったようだ。夜、寝る前にも1回2ccほどのスポイトで、50ccは飲んだ。それから、「もっとオヤツくれ!」とジャーキーを食べ、「『ザ・デイ・アフター・トゥモロー』なんか観ないでさっさと寝なきゃ」と言うので、アルの仰せの通りに。

アルは木曜日の診察以来、ステロイドの錠剤の服用が、それまでの一日おきに1粒から、毎日1粒ずつになった。




   
2008/5/18(日)
今日の出会い・・・今日のごはんは?
「はじめまして〜」

昨夜のアルは、寝苦しそうだった。寝る前に、レバーのスナックを一袋食べさせたからか・・・? 呼吸も少し荒かったし、オシッコの出具合もいつもより少なめだったし・・・。・・・と、気にしつつも今日は日曜日で動物病院は休診なので、あとのことは父に託して出勤。父によると、日中は、トロトロと眠っていたので、散歩は夕方近くに出かけたとのこと。今日もまた散歩中のワンコと挨拶したらしい。今日のワンコは12歳だとかで、街歩きのブログを持っているという人と散歩中だったそうだ。

夜、高校1年の姪っ子と電話で話した。進路について、である。こういうことを相談してもらえる、というのはちょいと嬉しい。私の人生を反面教師として、好きなことを選び、少しばかり欲張って、勇気を持って走ってもらいたいものだ。




   
2008/5/19(月)
10.74・・・今日のごはんは?
「雨の匂いがするね」

これは昨日の画像。昨日の夕方は、湿気を含んだひんやりした風が吹いていた。そして、今日は予報どおり午後から雨になった。

昨夜もアルは寝苦しそうで、寝床はしっとりとヨダレで濡れてしまっていた。朝方、ずいぶん私を呼んでいたようだが、オシッコはほとんど出なかった。息をしようとして空気を飲み込んでしまうのだろう。ずいぶんおなかが張っている様子で、排泄のため抱っこしておなかや胸を圧迫すると、ゲプッと空気を吐き出したり、少しオナラを出したり。

今日は朝食よりも睡眠とばかりに、ご飯を食べずに朝になって熟睡のアル。近頃のアルは、鼻がカサカサしている。足の裏の肉球はとっくにガサガサだ。老いるということは、枯れるということなのだ。さて、今朝のアルは朝ごはん抜きで、ヨコイ動物病院に一番乗り。体重は10.74キロ。アルの状態を聞いた先生が、検温。それが刺激でアルはウンチ。ウンチの状態は非常に良く、体温は38.7度で犬の平熱。点滴と注射。帰宅後、アルは良く寝て、よく食べたらしい。私の帰宅後、オシッコたっぷり。

今日はダイソーで、ケチャップやマヨネーズを細く搾り出すことのできるソースボトルを買ってきた。アルの吸い呑みとして使えそうだったからだ。スポイトで2ccずつ水を飲ませるより、ストレスが少なそうだ。




   
2008/5/20(火)
医療費・・・今日のごはんは?
「病院は好きだよ」

今日のアルは、穏やかな様子だったようだ。今さらジタバタしてもしかたあるめぇ、と、アルは堂々としている。ゆったり眠れるのは幸せだ。ごはんも多くはないが、きれいに食べることができる。

アルの点滴と注射は、アルが苦しまないためのもの。延命のためではない。アルは頑張って長生きしているから、そのごほうびのつもりだ。アルは私にいろいろなことを教えてくれているから、そのお礼のつもりだ。

人間界では、後期高齢者医療問題が我々人間の本性を暴き出している。目を背けたい自分の一部分だ。利己主義、冷酷さ、姥捨て、・・・貧すりゃ鈍す、である。貧乏になると品性がさもしくなるのだ。




   
2008/5/21(水)
しつこく、医療費について・・・今日のごはんは?
「記念写真だよ」

今日の散歩でアルが挨拶したのは、下の姪っ子似のかわいい娘さんが散歩させているシェットランドシープドッグ。おとなしい男の子でリュウタ君、と言ったか? アルと同じもうすぐ14歳だという。お互い頑張ろうね。

昨夜、アルの眠りを妨げたのは私だった。30分ほど眠ったところ、かゆくて眠れなくなり、3時から6時ごろまでネットで「痒み」の原因を探った。・・・むむ、老人性の皮膚掻痒症か。更年期のエストロゲンの急減による乾燥肌が原因の皮膚の痒みか。私の更年期の症状は30代後半から始まったが、乾燥肌が原因の痒みがここにきてついに眠りを奪いつつある。このまま進行しては母の二の舞になるので、さっそく(ステロイドを使わない)皮膚科を予約した。

本日、半年に一度の検査に出かけた父、医者と医療費問題を世間話したという。医者が憤慨するのは、「ちょっといい薬を使って、命を救うことができたんですよ、薬のおかげだったんですよ、本当に。それなのに、役所が、『こんなに高い薬を使うとは何事だっ』と文句を言ってきたんだすよ。ひどい話でしょ」、と。




   
2008/5/24(土)
100均のソースボトル大活躍・・・今日のごはんは?
「5月22日木曜日のお散歩は・・・」
「赤いツツジの公園!」


この日の散歩では、ミニチュアシュナウザーの愛ちゃんに会ったらしい。ピョンピョンはねる元気なワンコに、画像のアルは、困った顔をしていた。

アルの呼吸が浅くなってきたように思う。しかし、食欲は問題なし。量は減ったが、犬用のチーズや魚肉ソーセージなど喜ぶ。

・・・と安心していたら、翌日23日の朝、アルがごはんを食べなかった。出勤前に皮膚科に予約を取っていた私は、いつもより2時間前に出かけることにしていたので、アルの病院行きを父に託した。「呼吸が浅い、よだれが多い、食欲がなさそう、水を飲みたがらない、今朝はオシッコが出なかった」という様子を先生に報告してもらった。アルの体重は10.8キロ。「弱ってきていますので、アルちゃんの様子に気をつけてやってください」と先生が言ったらしい。「・・・アルちゃん、頑張ってくれたから」とも言っていたそうだが、ひょっとして先生、また涙ぐんでいたか? 点滴と注射をしてもらって帰宅後はよく寝てわりと食べたようだ。私の帰宅後、オシッコもした。

「シロツメクサはかわいいんだよ」

これは22日のお散歩の画像。今日は午後から雨でお散歩はなし。

24日午前3時、アルに起こされた。「ネーチャン、ウンチ、片付けて!」、と。そーか! 昨日のアルの食欲不振は、「ウンチしたいよ、2日分おなかに溜まってるよ、気分悪くてごはんどころじゃないよ」という合図だったのだ。今日のアルは、朝のスクランブルドエッグ、昼には缶詰フード、チーズや魚肉ソーセージ(いずれも犬用)など食べた。食べれば安心。今日は、オシッコも食事もOK。静かに寝ている時間が多くなった。

しかし、ここ数日、アルは食器のごはんを食べることができない。手にとって食べさせてやる。同様に、水も器から舌ですくい上げて飲むことができない。5回ほどチャプチャプとなめるだけの時間しか、首を持ち上げる体力がないのだ。大好きな牛乳でも同様だ。だから、月曜日にダイソーで買ったソースボトルで、水をアルの口に少しずつ流し込んで飲ませている。




   
2008/5/25(日)
今日は気分が良さそうだから・・・今日のごはんは?
「今日会ったのは・・・」

・・・黒ラブの若造と、アルより2歳年上のお達者シーズー、同い年のシェルティーのリュータ君。それと、こないだ知り合ったひとつ年下のフウコちゃん(フウカちゃん?)。みんな元気で何よりだ。

今日は朝から表情が元気で、アルは両親を安心させた。よく食べて、水を飲んで、ウンチもした。私の帰宅後、オシッコ。それからシーツを食いちぎって、何やら訴えるので、おなかが張っているのかも、と、おなかをマッサージ。それからアルを抱っこすると、オナラした。呼吸しようとするあまり、空気を飲み込み、おなかが張るのだろう。

老犬の健康管理には、水分摂取が大切だと実感する。水を努めて飲ませるようにしたら、アルが少し元気を取り戻したような気がする。




   
2008/5/27(火)
昼と夜・・・今日のごはんは?
「お日さまが元気をくれるんだよ」

26日月曜日は、前夜の呼吸があまりにも苦しげだったので、父にアルを病院に連れて行ってもらうように頼んだ。アルの体重は10.75キロ。横ばいでほぼ変化なし。・・・数日のことで、そうそう変化があってたまるかっ・・・。

食欲はある。ササミとチーズの缶詰や、スクランブルドエッグや魚肉ソーセージなど食べている。26日の夜は、私の帰宅後、私のお昼の残りの卵とツナのサンドイッチも食べた。

月曜の夜はやはり苦しげに、鼻も喉も詰まったような音を立て、目をまん丸に見開いて、口を開き舌を垂らして息をしていた。何度も私を呼ぶ。アルの舌の裏側が膨れ上がって、まるで赤い水の入った風船のような様子。時々、氷をひとかけら入れて冷やした水をアルの口に流し込んでやる。体をなでてやると呼吸もしばらくは落ち着く。どうせ私も眠れないので、夜中の3時頃までそうやって過ごした。

本日火曜日、ほとんど昼近くになって、アルにごはんを食べさせた。ササミとチーズの缶詰、魚肉ソーセージ、ステロイドの錠剤を埋め込んだチーズ。手にとって食べさせる。昨日から、アルの舌はうまく動かなくなっている。アルはゆっくりと食べ物を飲み込む。それでも目は生き生きとしている。食べる意思もある。アルの顔の下のタオルにササミやチーズがこぼれていて、悔しい。タオルを換え、アルの顔を拭いてやる。こうした汚れが、皮膚病や床ずれの原因にもなるからだ。昼間のアルは、ゆったりと眠っている。夕方から夜にかけて苦しい時間がくる前に、たっぷり休んでおこうね。


夕方、動物病院に行った。体重は10.80キロ。夜の呼吸が苦しげなこと、昼間はよく寝ていて、呼吸は苦しげではないが浅いこと、そして舌の裏側の風船のような腫れを報告。「血袋」のようなものだそうだ。血液はバランスよく流れていれば問題ないが、血液の成分がアンバランスになり、滞ると、分泌すべきものがせずにこうして溜まってしまうのだそうだ。ちょうど、「耳血腫」のようなものではないか、ということだった。肛門付近にできたワンコもいたそうだ。針を刺して、注射器で吸い出してしまえばわけないのだが、アルがそんなことをさせるわけがない。自然に破れる場合もあるから、とりあえず様子を見ることにした。破れた場合に出てくるのは、唾液程度の粘度の薄赤い血の色の液体、だそうだ。

2日前から舌の動きが悪くなったのは、この舌の裏側の血袋のせいかもしれない。左裏側に血袋があっては、舌を動かせるはずがない。夕食はシニア犬用の缶詰フード。スプーンですくって、手にとって食べさせた。舌の左の裏側が大きく腫れているので、食べる時は、体の左を下にして、右が上に来るようにして食べさせるのがよさそうだ。


5月3日の写真の舌と比較すると、一目瞭然。耳血腫について調べると、「疼痛を訴え、耳介を気にし首を振る、耳を頻繁にひっかくなどの症状を示すことがある」とのこと。アルもきっと痛いのだろうな。自然に破れるといいのだけれど。

耳血腫の原因ははっきりしていることもあるが、まったくの原因不明のこともあり、免疫系の関与も推測されている。今さら、原因などはどうでもいいことなのだが、アルの免疫力が衰えているのは間違いない。アルが苦しまないように、手を尽くしたいものだ。




   
2008/5/28(水)
血袋、縮んだかな?・・・今日のごはんは?
「お昼、食べそこねちゃったよ」

昨夜のアルは、なんだかんだと私を起こし、私は1時間ほど寝ただけで、5時には寝るのを諦めて起きてしまった。今日は早起きしなければならない事情もあったことだし。アルが起こした理由は、排泄問題である。ワンコの切実な要求は、たいてい排泄問題なのである。ソースボトルで水をどんどん飲ませるので、オシッコしたくなっても当然なのだ。アルの腎臓がオシッコを作っているとわかるので、「よかったよかった」とオシッコさせるのである。

朝ごはんは、サイコロ状に切った卵焼き。しかし、お昼は「アルの舌が動きにくそうで食べられなかった」と父が判断してしまい、抜き。アルの体を左を下にして寝かせると、アルの舌が動きやすい状態になる。・・・と言っておいたつもりだったが、通じていなかったようだ。アルの舌の裏側の血袋、わずかばかり縮んでいるように見えるのだが、気のせいだろうか。

さて、私の寝不足解消は、英会話の教室に向かう途中、地下鉄のホームのベンチに座って、目を閉じていただけのつもりだったが、15分ほど寝ていた模様。そして、夕食後、「試してガッテン」を見ながら10分ほど眠ったようだ。トータル30分弱で5〜6時間の睡眠不足がチャラ? 得した気分?




   
2008/5/29(木)
今一番難しいこと・・・今日のごはんは?
「今日の調子は、まあまあ、だね」

まるで湖。田植えの前の田んぼの様子。アルがひときわ落ち着いて見える画像だ。

今、アルの世話で一番難しいことといったら、水、だ。水は自力で容器から飲むことができないので、100均で買ったソースボトルに入れて、アルの口に注ぎ込む。アルは舌を動かして、水を飲もうとする。大さじ3杯(50cc)ほど飲むと、口をそむける。多分、「もう要らないっ」という意味だろう。じゅうぶん飲んだからもう要らない、ということなのか、飲みたいけれど飲みにくくてめんどくさいからもう要らない、ということなのか、不明。

今夜は、12時近くに、やわらかいジャーキーと、チーズと、チーズパン風のオヤツを与えた。そのあと水を50ccほど。オシッコはしない。でも、何か言いたいことがあるらしい。しきりにシーツをくわえて引っ張ろうとする。なんだろうな。




   
2008/5/30(金)
曇り空の散歩・・・今日のごはんは?
「オッス、元気か? 若造よ」

父のカメラのデータを見ると、昨日今日といろいろな犬に会って一緒に写真を撮っているようだ。今日は、くりくりと可愛らしい柴犬との写真。「・・・こいつ、黒いけど、中くらいの大きさでかわいいやつだし、礼儀正しいようだし・・・」という様子のアル。

昨夜のアルは、寝苦しかった様子で、何かに怒っていた。オシッコもなかなか出なかったし、舌の裏は腫れているし、アルが気分のいいはずがない。朝になってみると、アルの寝床が、うっすら血の色をしたヨダレでしっかりぬれていた。火曜日以来の病院に連れて行ってもらう。後で聞いたところでは、先生は、「ボクはアルちゃんが苦しまないようにと治療しています。病気を治すとか、そういうことはもう・・・」、と。わかっているって、先生。先生の気持ちと我々飼い主の気持ちは同じ。父が言うには、「表情があまりなかった」とのこと。そうかもしれない、しかし、私にはいつもと同じ様子に見える。アルはごはんを楽しんでいるのだから。




   
2008/5/31(土)
アルの朝ごはんは今日も卵焼き・・・今日のごはんは?
「うひゃひゃ☆」
「風がタオルをめくったよ」


これは昨日の画像。散歩中のアルは、気分の良さそうな顔をしている。実際、「散歩中には、具合悪そうな様子は見せない」と、父が言う。

昨夜は、私が2時頃に寝ると、ほとんどすぐにアルが呼んだ。「(出ないけど)オシッコ!」、「なんだか寝てるの退屈!」という様子。舌の裏が腫れた口の中も不快だろうし、横になってばかりでは、あちこち痛かったりかゆかったりするだろうから無理もない。3時と5時頃に、アルが「キュンキュン」と呼んだ。えっ?!と見ると、アルがどうやって動いたのか、寝床から床にずり落ちていた。2度目は、寝床と家具のすきまにピッタリはまり込んでいた。最初はひんやりと気持ちよかっただろうが、さすがに困って、キュンキュンと悲鳴を上げたのだろう。

朝ごはんはいつものように、卵焼き。今日は自分用にも卵を焼いた。昨日、先週行った皮膚科(星ヶ丘皮フ科)で血液検査の結果を聞いたら、「貧血」と言われた。えっっ!私が貧血?!この私がっ?である。女性の10人にひとりは貧血、というが、この私もかっ? 疲れやすく、冷え性で、頭痛肩こりの原因もそこにあるらしい。こんなもんだと思っていたが、治療すると快適な生活が待っているのだ。乾燥肌もかゆみ肌も快適に。・・・というわけで、炭水化物にかたよりがちな食生活も改善していくつもりで、まずは朝ごはんの充実から、というわけで、アルと一緒に卵焼き、なのである。




他の月分も読んでね☆〔日記目次へ〕