『怒涛の鯨のタタキ』
2008年8月の日記



アルがいないのに、
アルの日記を書き続ける・・・。

何のために?

いつかデジタル記録を紙媒体に残すために。
そう、ただ自分のために続けているのだ。



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2008/8/2(土)
体調管理
「飼い主に似るんだから・・・」
「ネーチャンがやせなきゃ・・・、アタシも太っちゃうよ」


1996年6月上旬の写真。これ以上太ったら病気になるのではないか、と、減量を決意する直前の私がアルと写っている。この時期の私は、減量やダイエットや美容といったことを「めんどくさ〜」と放棄していた。それこそ中学時代から、きれいになることにはそこそこ興味があったのに、この写真の4年ほど前に、ゆで卵とグレープフルーツの減量法で減量したのはいいけれど、突然、「もうイヤッッ」とダイエットやいろんな努力が嫌になって、減量やダイエットや運動や、化粧もおしゃれも何もかもやめてしまった数年間があった。

さて、今日も非常に暑かったらしい。私はとても寒かった。帰りの名鉄電車の冷房はとても強力に感じ、常にバッグに入れているストールをまき付けてしのいだ。風邪引いたり、夏バテするわけにはいかない。




   
2008/8/4(月)
まずお風呂
「スッキリ爽快〜!」

1996年6月6日の写真。散歩の後、体中を拭いてもらって、ブラッシングしてもらって、まるで「ひとっ風呂浴びた後のビールは最高!」と言っていそうなアルの顔だ。

ここのところ、連日猛暑日、熱帯夜。エアコンを28度冷房に設定して寝ているのに、今朝は起きたらぐったり疲れていた。そんなバカな。

帰宅後、すぐにお風呂で汗を流して、それから食事を取ることにした。寝る前に入浴の習慣がついていたが、帰宅が遅い生活だと、フロ・メシ・ネル、の順番が無理がなさそうだ。もちろん、食事の時間がさらに遅くなる分、食事の量は控えなければならないのだが。




   
2008/8/6(水)
夏は昼寝
「ちゃんとベッドで寝るんだよ」

1996年7月20日の写真。アル、1歳と8ヶ月の頃。丸くなって、あごの下にバスマットをかき寄せて、自分の寝床を作っている。

今日は明和治療院で、鍼とオステオパシー。ここ1週間、脚が疲れて、疲れて、帰宅後は大昔に買ったビューティーローラーでゴロゴロと脚をマッサージしていた。本当にマッサージしたいのは、お尻から腰にかけての場所なのだが、ビューティーローラーではちょっと無理。特に左脚のイタオモダル〜な感じには閉口した。ふと、アルが死ぬ前日・前々日と、「横になって寝てばかりいるのも大変なんだよ」と 抱っこされたがったのを思い出した。指先で脚や首の付け根などをマッサージしたものだ。アルは、気持ち良さそうに目を閉じていたのを思い出す。老いて弱ってきたら、若い頃よりもっと、ブラッシングやマッサージなどして、犬の体に触れてやることが大事だ。

アルをふんわりなでることができたら、私の足腰はこんなに疲れなかったかな、と、今日はアルをなつかしく思い出した。今日は水曜日、明日はアルが逝った日だ。




   
2008/8/9(土)
アルの味覚
「おおおおおーっ! 本物の味だっ!」

1996年8月6日の写真。アルが夢中でメロンを食べている。我々がメロンを食べた残りの、果肉がうっすら付いた皮をかじっている。・・・アルのために、ちょっと厚めに果肉を残して切り取ったのだが。

皮に網目模様の付いたメロン、ぜいたくなものをもらったのだろう。本物の味だったらしく、アルは皮が透けてしまうほどに、いつまでもこそげ取るようにかじっていた。少し後に、別の人からいただいた同様のメロンは、姿は似ていたが少し薬臭かった。アルは、匂いをかいで少しかじって、あとは見向きもしなかった。犬は本物の味がわかるらしい。

それに引きかえこの私、今日は炭水化物にかなり偏った、とてもいい加減な食生活。これでいいはずがないな。




   
2008/8/10(日)
モップ遊び
「どっちが重い?」

1996年9月6日の写真。当時3歳の姪っこが1歳10ヶ月のアルと遊んでいる。最初はアルを怖がっていた子が、1年経つとこんなふうに、アルと歯磨きロープを引っ張りっこ、というか、アルを引っ張ってモップ遊びしている。アルはこの頃、11キロ。3歳の姪っ子は体重はどのくらいだったのだろう。

犬は引っ張りっこ遊びは大好きなようだ。歯磨きロープは、おとなしく噛み噛みして歯磨きをするためのものではなくて、「ネーチャンッ、引っ張って! モップ遊びしようよっ!」という遊びの道具だった。ピーピーおもちゃのぬいぐるみたちも、結局は引っ張りっこに使用した。

机の引き出しや、本棚の最下段や、プラスチックの収納ケースなど、あちこちにアルのピーピーオモチャが残っている。「・・・アルのヨダレがしみこんでいるだろうから、もっと科学が発展して、ヨダレからDNAを検出して、そこからアルのクローンができる時代がやってくるかも・・・」、そんな妄想をしながら、今日も、おもちゃをそのままに引き出しを閉めるのだ。




   
2008/8/12(火)
歴史
「ほら笑って!」

1996年9月16日の写真。姪っ子ふたりと記念写真風のアル。この写真、カメラ目線で決まっているのは、実はアルだけなのだが。

2004年9月16日の日記に書いて以来だから、ほぼ4年ぶりに、コースケやマー坊、トミちゃんたちと会った。コースケが灼熱の日本に帰ってきているのだ。コースケが大阪の大学で講演したのと同じ内容の話を、刈谷のマー坊主催の「映語の会」で話してくれた。レクチャーの前に、『ミリキタニの猫』の映画を上映。去年話題になったこの映画は、ニューヨークの街角で絵を描き続ける85歳の日系人ホームレス、ジミー・(ツトム)・ミリキタニのドキュメンタリーだ。アメリカ生まれで市民権があっても、祖先が日本人であるというだけで、すべての日系人が強制収容され、自由と財産を奪われたという事実を知らない日本人とアメリカ人はあまりにも多い。日系人の強制収容計画はパールハーバー以前にすでに存在していた!・・・そういえば、第2次大戦中、京都に空襲があったこと、京都に原爆が落とされる予定だったということも、私はつい最近まで知らなかった。

コースケはコンピュータ・サイエンスの准教授であるが、アメリカの日系移民の歴史調査がライフワーク。できるだけ多くの関係者の話を聞きたいと情報を募っている。




   
2008/8/14(木)
お盆
「この物体の正体は?」

1996年10月3日の写真。ゴルフのパット練習道具の上で、アルがゴルフボールをチェックしている。ほんの数日間、アルはこの練習器具上のボールの動きに興味を示していた。そして、人工芝の上にボールが放置されているのを見ると、ボールを前足で押さえ、しばらくなめていた。・・・それから、ボールに興味を失った様子で、以後はゴルフ関係にはまったく手を出さなかった。

今年はアルの初盆ということになる。母によると、「13日の午前中に、閻魔様の前に全員集合して、『寄り道せずにちゃんと家に戻るんだよ。15日は日が暮れる前に戻ってこなきゃ、門が閉まるぞ』と注意事項を聞いてるの。そして13日の昼からやってくるの」、とのこと。昨日は、昼からアルが来るのだからと、アルの好物のスイカなど供えてみた。スイカ、うまかったね、アル。




   
2008/8/16(土)
被写体
「起立〜〜!」

1996年11月6日の写真。2歳直前のアル。こうまでして真剣に見たいものがテーブルの上にあったのだろう。母の手元に、焼き芋があったのだろうか。6月19日の日記の、父のひざに前足を乗せて立っているアルの姿と比べると、ずいぶんと進化(?)。アルは実におもしろい被写体だった。

私の手元に、ライカのデジカメがある。大きすぎず小さすぎず、ちょうどよいコンパクトなサイズで、黒のボディと茶色の革のケースが美しい。アルを撮り続けたオリンパスのCAMEDIAの液晶部分がついに何も写らなくなって久しい。それでも構わずに、ファインダーをのぞきながら撮っていた。ライカで風景を撮ってみたが、風景写真を撮るのは難しいし、なんだかつまらない。被写体は犬がいいなぁ、やっぱり。




   
2008/8/17(日)
犬の成長
「ワカコちゃんの真似だよ〜」

1996年11月4日の写真。ホットカーペットの上で寝てしまった姪っ子、アルがそばにやってきて、コロンと仰向けになった。姪っ子のマネをしているつもりだろうか? 姪っ子を守っているつもりかもしれないな。怖がりワンコのアルも、犬を怖がっていた姪っ子も、ずいぶんと成長した。

犬は観察力にすぐれているので、人の心を読む。・・・いや、犬は人の心を読んでいるかと思えるほどの鋭い観察力を持っている。それでいて、犬は人の愛に依存し、人の愛にこたえようとする。あまりにも人間臭く、人間よりはるかに純粋である。すべての犬が幸せである世の中ならば、すべての人も幸せであるだろうに。




   
2008/8/19(火)
アルの好物
「オヤツのためなら・・・」

1996年11月17日の写真。無理に立ち上がらせようとしたわけではあるまいが、アルは「オヤツのためならなんでもやります」という意気込みで立ち上がった。そして、「どうよ、ネーチャン」とカメラ目線。偶然にもうまく撮れた一枚。ほんの一瞬のシャッターチャンス。デジカメだとこううまくは撮れない。デジカメが無い時代、けっこういろいろな写真を撮っていたのだな、と我ながら感心する。

昨日もらった朝もぎのトウモロコシ、とても甘くておいしかった。アルにはトウモロコシは食べさせたことはなかった。犬にトウモロコシを食べさせた人に聞いたことがあるのだが、「粒粒がそのまま出てきた」とのこと。消化に良くないのだろう。トウモロコシの軸は、かじっているうちに丸呑みする犬もいるらしく、とても危険だ。

思い出したのだが、トウモロコシを食べた犬、つまりアルの仲良しのチェルシーは、蝉も好物だった。蝉が飛んできて木に止まる、と、その蝉をパクッ! 「新鮮な蝉しか食べないんだよ」と言うことだった。・・・アルは、蝉は食べなかった。死にかけている蝉を押さえて、ジジジジ・・・という動きを楽しんでいる様子ではあったが。




   
2008/8/20(水)
夏の終わり
「獲物・・・・?」

1996年11月22日の写真。夏祭りの金魚すくいで、姪っ子たちが取ってきた金魚のうち一番大きかった1匹だけがこの時期まで生き残った。しかし、何度か病気になり、その度に水槽から出してバケツで薬浴。アルが興味深げにのぞきこんでいた。ヘルスメーターに前足をのせているのがちょっと可笑しい。

夏祭りがあるのか、今日も浴衣姿の女の子たちを電車で見かけた。ひとりの子は、多分・・・ストールを帯代わりに巻いていた。おもしろい工夫だ。・・・似合っていればもっとよかったと思うのだが。

朝晩の風が涼しくなってきた。夏ももう終わりだ。日々は驚くほど早く過ぎていく。休みの日に、ほんの少し立ち止まり、時間というものを考えてみる。




   
2008/8/23(土)
異常気象?それとも暦通り?
「お正月は全国的に晴れ、でしょう」

1997年1月1日の写真。アルをガシッとつかまえているのは11年前の私。アルは、両親と写る時は(つまり私がカメラを向けている時は)カメラ目線でかわいいワンコ。私と写る時は、あっちむいていることが多い。・・・そりゃまぁ私の写真写りは決していいほうではないのだけれど、アルまでそんな私につきあうことはないじゃないか・・・。

昨日今日と朝は寒いほど。20度そこそこの気温で、すっかり秋の気配。暦の上では「処暑」ということで、暑さも一段落の時期だ。このまま秋がやってくるのか、それとも暑さがぶり返すのか、実に興味がある。




   
2008/8/26(火)
みんなでお掃除
「ネーチャン、掃除は?」

1997年2月9日の写真。父と姪っ子ふたりと一緒のアル。アルのリードは下の姪っ子が握っている。明るい冬の日、いっぱいの陽射しの中で洗車する父にみんなでつきあった様子が写真に残っている。アル、しっかりモデルポーズを取っている。

今朝は物音でやけに早く目が覚めてしまい、今日こそは部屋の片付けに取り掛かろうと決心。乱雑きわまる部屋の写真を撮ったりしながら、いったいどこから手をつけようかと考えた。「まず靴を捨てよう!」、これなら簡単だ。痛くて履けない靴ばかり10足捨てた。母の靴や草履も合わせると20足。下駄箱もスッキリ、奥から草履が4足も出てきて母も大満足。整理整頓して、自分に必要なものだけに囲まれて暮らせば、無駄も減って節約にもなろう。靴の整理後、両親の留守中に、パヴァロッティのCDを流しながら、書斎の整理に取り掛かり本棚ひとつをリビングに移動。たくさんの本を処分することにした。しかし、今夜は書斎で眠ることはできそうにないので、2階に布団を敷いた。




   
2008/8/29(金)
大雨そして雷
「ふっふっふ・・・」
「・・・アタシに怖いものはないのさ」


これも1997年2月9日の写真。不敵な面構えで前進中のアル。

アルは雷を怖がった。ハウスの奥で縮こまっていたものだった。夏の花火と雷は、怖がりワンコのアルには大きなストレスを与えていたことだろう。

昨夜の雷は、すべての犬たちを怖がらせただろうと思わせるほどに大きくとどろき渡っていた。それに、8年前の東海豪雨を思い出させる雨の量。うちのあたりは雨の量も8年前ほどではなく、何の被害もなかったが、8年前よりはるかに大量の雨は、各地で大きな被害をもたらした。家の中のものが泥水に浸かってすっかりダメになってしまうのは、人々に辛い思いをさせ、大きなストレスを与えることだろう。




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