『怒涛の鯨のタタキ』
2011年4月の犬バカ愛日記



眠って、起きて、食べて、走って、
「ラッキーだよ、嬉しいよ」、と、
ジェリーが言う。
その通りだね、と、私も走る。

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2011/4/1(金)
今できること、したいこと、しなければならないこと
「上もいいよね〜」

ジェリーがベランダを見上げている。「一度、抱っこして2階につれていったんだ。ベランダに出してやったら、あっちこっちをながめて満足そうだった」と父が言っていた。ジェリーの守備範囲が増えること。

本能的な感覚、というものがある。ミニスカートと短い上着を着て、「タイツを2枚重ねで履いているのに、風邪引いちゃった」と言っている若いミセスとすれ違って不思議な思いをいだいた。本能的な感覚とは、観察力も含めての感覚・知恵のようなものだろう。私は、この本能的な感覚を大事にしたい、と、近頃強く思うようになった。余計なことを考えたり、欲や得にとらわれると、この感覚は鈍る。

今日の午後、職場で配置換えなどがあった。新しいデスクから眺めたら、風景が違って見えた。そして、強い違和感を感じた。ここから抜け出さなくては、と、深い失望感。




      
2011/4/2(土)
奇跡の犬
「似合う?」

ジェリーが少し照れている。そんな感じの写真。今日の午後の散歩での一枚。今朝、ジェリーの体重を量ったら、9.1キロ。特に増減なし。

犬が沖合いの漂流物の上から救助されたという。海保隊員に毛布をかけてもらっている写真、ビスケットと水をたいらげて元気そうだという記述に感謝。漂流物と表現された瓦礫の様子は、想像を超えており、捜索や救助の困難さがしのばれる。

マスコミが「想定外」だの「未曾有」と連発しているが、いったい何を非難しているのか。大マスコミはなぜ国のリーダーの言葉を追求しないのか。この重大事態を認識させようとしないのか。学者や解説者をスタジオに呼び、数字や言葉を並べているだけでいいのか。チェルノブイリやスリーマイルの現状はどうなのか、あのコンクリートの奥深くで何が起きているのかを、私は知りたい。いったん炉心溶融した原子の火は本当にコンクリートで押さえ込めるのか。

太陽が、コンクリートごときの下で眠り続けるのだろうか。




      
2011/4/3(日)
下ごしらえと脱出
「いつも通り〜」

いつもなら夕食後すぐに、こうして父のひざに乗って一眠りするジェリー。今夜は、私が1週間分の夕食の仕込みをしているのが気になって台所をうろうろ。例によって、ドライフルーツとクリームチーズのサンドイッチも作り置き。今回は、りんごとパイナップルとイチジクのドライフルーツを刻んでみた。ジェリーにはクリームチーズがついた器の片づけを手伝ってもらった。

そのあとで、ジェリーはハウスして、私は確かに百均サークルをハウスの前にコの字に置いて、動かないようにデロンギのヒーターとゴミ箱で押さえた。5分後、ジェリーは再び台所にやってきた。百均サークルは突き倒されることなく、コの字の一辺がそっと押しやられた様子で10センチほどのすきまができていた。ジェリーの脱出はこれで2度目。

それからジェリーはリビングの父のひざの上にのって、一眠り。いつもより1時間遅い午後9時、「ジェリー、ネンネするよ」とビスケットふたつ。




      
2011/4/6(水)
満開
「来たっ!」

堀川沿いの桜の木々は、先週、満開だった。柳橋市場のそばの公園の数本の桜の木は、今が満開。観光ホテル前の公園の桜の木は、多分、今週末に満開。桜前線は北上し、諸方を満たし、来月中には北海道へ上陸。

このところ毎日、最高気温が15度を超え、ジェリーは外で過ごす時間が増えてきた。この画像の時は、すずめに注目していたらしい。ジェリーも飛べるといいのにね。

そういえば、ジェリーはまだ泳げない。いざという時のために、泳ぐ練習をしようか。飛ぶ練習をするのもいいかもしれないね。




      
2011/4/7(木)
後回し?
「忘れないでよ」

二度寝して、目が覚めたのは、家を出る時刻の45分前だった。おおっとー!

それでも、生姜湯を作って、食事して身支度を整えて、出かけるには十分な時間。食事を終えて立ち上がって、気づいた。「ジェリーのごはん!」、ごめんね、ジェリー。すっかり忘れてた。ジェリーの朝ごはん35グラム、昼ごはん15グラム、夕飯35グラム、オヤツに10グラムとビスケット類を15グラム。計量して、食器にカラカラカラ〜ンと入れてお湯をかけて、「ジェリー、よしっ!」。

「大震災で思ったことは何か」と聞かれて、「耐震化しようと思った」とか「財布に保険証も入れて持ち歩くことにした」という答えがあるなかで、私の答えは、「今できることは今しよう」。明日はないかもしれないから。ジェリーのごはんも、後回しにしてはいけない。




      
2011/4/9(土)/
風評被害
「帰るの?」

散歩中の一枚。携帯で撮ったジェリーは、見た目の色と違って写っている。リアルジェリーの方がずっとかわいい。

ほんの少し雨が残っていた午前中、美容院に出かけた。エレベーターの前まで見送りに出た店長さんが「同じフロアーの整体さん、放射能が怖いって、お国に帰っちゃったんですよ」と。おお、そういえば、向かいのお店が閉まっていた。帰るところがあるなら、帰ればいい。ホーム・スィートホーム、だ。「有毒な黄砂とか、危ないギョーザとか、核実験とかある国に」と笑ってしまったが、おっと、これも風評被害?

戦後、どれだけの核実験が行われたことか。第二次大戦後の大気は、今よりずっと放射能汚染されていたというが、どっこい生きてるではないか。子供でも妊婦でもない立派な大人はあわててはいけない。この世に生きる責任がある。




      
2011/4/10(日)
忘れ物
「忘れたの?」
「マジで?」


愛知県議会の議員の選挙。午前中に済ませてから、今日も名古屋へ出かけた。

昨日、栄から名古屋へ戻り、名鉄の改札を通ったところで気づいた。「あ、何か変だ。あ、傘がない」、と。立ち止まり、ちょいと脇へ移動して考えた。「う〜ん、どこだっけ。そうだ、丸栄だ。丸栄の無印良品だ」、と、支払いの時に、傘を立てかけたのを思い出した。バッグの中を探り、無印良品の領収書の電話番号に連絡。ほとんど初体験の、置き忘れ。

丸栄の防災センターで愛用の傘と再会し、帰宅後は5年ぶりにビデオカメラを取り出した。13年前の映像をチェックするついでに、他のテープも確認した。アルの映像があった。1999年夏のアルは普通に歩いて、絵を描く父のそばから離れない。2005年のアルは母とお話して、後ろ足を引きずりながらも元気よく移動している。2006年夏のアルは、妹と張り合うように何やらしゃべっている。この時のアルの声は、力強さがなく、裏声のようにひっくり返ったりして、しばらくすると「あぁ疲れた」と伏せている。床に敷き詰めたペットシーツを「あー、腹立つっ!」とひっかいたり、「アタシに触らないでよっ」と怒ったりしている。

明日、ビデオテープを買ってこよう。ジェリーの姿も残しておこう。




      
2011/4/11(月)
一ヶ月目に
「おうちでおやつ」

夕方5時過ぎ、ひと月ぶりに地震。職場のビルの揺れ具合は、ちょうどひと月前の東日本大震災の時に似ていた。ゆらゆらとゆれ始め、揺れが大きくなり、しばらくして止まった。隣の席の若い子が、「まさかまた津波・・・?」とつぶやいた。親戚が福島に多いのだそうだ。

仕事が終わって外に出ると、雨が通り過ぎた気配があり、吹き付ける風が冷たかった。真っ黒な東の空を見て、まさかヒョウでも降っているんじゃないか、と想像してしまった。

築30年超の自宅では、「地震?なかったよ」とのこと。その時間帯はジェリーのオヤツタイム。たとえば、歯磨きのライオンが作ったこの歯磨きガム、とか。初めてのオヤツは、まず匂いを慎重にかいでからスタート。




      
2011/4/16(土)
腹八分目
「もう寝る時間だから・・・」

アルならば、ちょっと匂いをかいでから、「いただきまーーす!」とかじりついたガム。ジェリーは遠くから慎重に近づき、離れ、何度も様子を伺い、慎重に匂いをかいで、何度か放り投げてからようやくかじり始めた。ジェリーは慎重。夕食後、父のひざの上でうとうとしているジェリーの鼻先に、残りのガムを差し出すと、軽く匂いをかいでから、顔をそむけた。ジェリーは賢く腹八分目?

日本に暮らす牛や馬、犬や猫たちは、人間の都合で作り出された生き物だ。決して野生動物ではない。むしろ家族だ。彼らを置いていかなければならなかった人々の気持ちを思う。置いていかれた動物たちの悲しみを感じる。

木曜・金曜と頭痛がひどく、バファリンもリングルアイビーも効かなかったが、金曜夕方に、職場の同期の友人たちと(ノンアルコールの)食事会で楽しく過ごしたら、頭痛がほぼ消滅。どうやら何かが溜まっていたらしい。気の合う仲間とのおしゃべりが一番の薬だった。




      
2011/4/17(日)
少しうるさい日曜日
「まずは昼寝」

なんだかうるさい、と思ったら、市議会議員選挙がスタートしていた。よろよろ運転の車が多くなるから気をつけなくては・・・。これから1週間のジェリーは、「ややっ、聞きなれない音の車だっ!」と座り込んで、選挙カーが近づき、通り過ぎるまでをじっくりと見送るのだろう。

今日の昼前、どうしたことか、ジェリーはリビングにオシッコしてしまった。それも、ペットシーツのないところに。状況を想像すると、「あっ、ネーチャンが帰ってきた! 自動車だ! 買い物いっぱい! 食べ物いっぱい! ご飯だ! ボール遊びだ! やったねっ!」と興奮したジェリーが、書斎からリビングまで何度も走り回り、水をがぶ飲みし、ハイテンションのまま、「やったね!やったね! いえぃ、やっちまえー!・・・あ、やっちゃった・・・」、と。やってしまったことはわかっているようで、「ジェリー、これ何?」と指差すと、顔をそむけて知らんぷりしていた。




         
2011/4/20(水)
花は咲いていますか?
「宮城県柴田町」

去年の今日、2010年4月20日、父は東北花旅行に出かけた。『もみの木は残った』で有名な船岡城址公園、一目千本桜の桜の名所を訪れたようだ。私が気に入ったのがこの画像。桜と電車。きっと桜のトンネルのように見えるのだろうな。

地図で見ると、船岡城址公園のある柴田町は、津波の被害を受けた亘理町の隣だった。父は、盛岡の石割桜や小岩井農場の大きな桜の木や、八戸、角館を訪れているが、この時期、桜満開だったのは、この柴田町だけだったようだ。

今年の桜も満開ですか?

「・・・不意打ちだったし」

「うわぅぁ〜ん」と、まるで「おはよう」と言ってるかのような声を出して、ジェリーは朝の散歩に出かけた。今日も「ジェリーが一番元気なワンコ!」的な一日が始まった。

朝ごはんを食べた直後、「あ、ジェリーが吐いた」。食べたばかりのフードを、5分もしないうちに吐いてしまった。母の報告によると、「昼ごはんまでの間、あまりにも食べ物を探してかわいそうだったから、犬用のオヤツビスケットをふたつ、あげたよ」とのこと。昼15グラムと夜35グラムのフードは完食。もちろん、嘔吐はない。

夕方、母の日本舞踊の生徒さんがやってきた。小学校1年生の女の子である。犬は飼っていないけれど、「ワンちゃん、大好き」ということで、「ジェリーちゃん、ジェリーちゃん」となでようとする。ジェリーは、その子の母親には寄っていってあいさつするのだが、子供のそばには行こうとしない。着物の袖のヒラヒラが苦手なのだ。感心なことに吠えはしないのだが、申し訳ないほどに逃げまわる。逃げ回ったあげくに、「あ!シッコした!」とその子に指摘されてしまった。玄関にほんの少し水溜りが・・・。ジェリー、びびったね。




         
2011/4/23(土)
よろしかったでしょうか?
「毎食後の習慣ですから」

夕食後のジェリーの画像。食卓に食器が残っている限り、こうして食卓のチェックを欠かさない。そして、食器が片付いたら、ようやく落ち着いてリビングで食後の一眠りを楽しむのだ。

「工務店関係からセールスの電話があった。『○○○○さんでよろしかったでしょうか?』と言われて、『よろしかったでしょうか、と言われてもなぁ・・・困ったなぁ、わかりません』と言ってやった」と父が言っていた。父の皮肉、はたして通じただろうか。確かに、初対面の相手からいきなり過去形で「よろしかったでしょうか?」と名前を確認されても、困る。だって、ずっとその名前でやってきたんだし。・・・と、毎回むずがゆい違和感を感じながら、サービス業から始まって日本中に蔓延している各種コンビニ言葉に染まるものか、と抵抗している。

おバカなコンビニ言葉が代表する表面的な丁寧さも、日本が世界に誇る徹底的に丁寧なサービス精神、ひいては世界に冠たる先端技術、故障しない確実性と完璧なアフターケアと確実な納期遵守の日本企業精神の表れ、と思うことにしよう。よろしいとも、大丈夫だ、日本は負けない。




         
2011/4/24(日)
ジェリーはわかっている
「これはアタシ」

玄関に、もらったものや買ったのや父が描いたものも含めて5枚の絵がかけてあるのだが、今日はそのうち1枚を取り替えた。馬の絵を犬の絵に。そう、ジェリーの絵だ。絵をかける前に、ジェリーに見せた。ジェリー、しきりに顔を近づけて匂いをかぐ。「怪しいものではなさそうだ」って感じ?ためしに、今年のコーギーカレンダーの7月の写真を見せたら、ジェリーは「ガウッ」と反応する。ジェリー、そのコーギーは怪しいやつではないよ。キミのおとうさんのダンディーだよ。

元気いっぱい走り回るジェリーにふさわしく、広い草原のジェリーの絵。絵の中のジェリーは、遠くの大木まで全力ダッシュ。穴から顔を出したウサギを追いかける。飛ぶ鳥をうっとり見上げて、はっと気づいてまたダッシュ。

これで玄関には、アルの絵とジェリーの絵がそろった。甘えっこのアルと、元気印ジェリー。元気な明るい玄関になったかな。




            
2011/4/27(水)/
初対面のワンとのあいさつの仕方
「まずは情報収集」

小学1年生の女の子が、着物を着てやってくる。「ジェリーちゃ〜ん!」、実は犬に触れたことがないらしい。大好きだけど、ちょっと怖い・・・、たぶん、そんな感じ。

お稽古が終わって、女の子はリビングの前の廊下にちょこんと座ってジェリーを呼ぶのだ。「ジェリーちゃ〜ん」、と。これはあいさつさせなくてはなるまい。所用で早退し、5時に帰宅していた私は、ジェリーを抱っこして連れて行った。

「それでは、ワンちゃんとのあいさつの仕方をお勉強しようね」、「まず、お手手をぐーにして、ジェリーの顔の下にそっとさしだしてごらん」

「もう大丈夫だよ」

「ジェリーがその手の匂いをかいで、ちょっと鼻先をくっつけたら、もう大丈夫」、「今度は、その手をそっとパーに開いてごらん」、「そのまま首の下、胸辺りをなでなでしてごらん」。子供の動きはすばやい。「そっと」差し出したり、「そっと開いたり」の動きが、「さっと」、「パッと」なってしまう。ジェリーの鼻先が近づくと、「ピュッ」と腕を引っ込めてしまう。

それでもその子はジェリーをもっともっとなでたくてたまらない。できることならジェリーの首を両腕で抱え込んでハグしたいのだ。でも、実はちょっと怖いのだ。

そんな子供の心の動きがわかっているのか、ジェリーは逃げず、うならず、私の脚の間でおとなしくその子のあいさつを理解しようとしていた。ジェリー、お利口さんだったね。




         
2011/4/29(金)
もうすぐ夏
「つかまえたっっ!」

ジェリーの驚異的なジャンプ力! 午前中、久しぶりにボール遊びをしているところに、妹夫婦がやってきた。網戸の張替えてくれるのだ。そうだった、網戸をはずしたままだった。すっかり忘れていた。もうすぐ夏だ。

張替えの前に、網戸のフレームを丁寧に洗う。ホースを持った妹に、ジェリーがいそいそと近づく。「水遊びだね!」、ジェリー、大喜び。「濡れちゃうよ、ジェリー、風邪引いちゃうよ」と言いながら、遠慮なくホースの水を浴びせかける。ジェリーは、ワイルドに遊んでくれる妹が大好きである。ボール遊びと水遊び。普段は、年寄りの相手をしているジェリーは、たっぷり遊んでハイテンション。夕方散歩もほぼ1時間。

空気は少し冷たいが、もうツツジの花の時期。フジやライラックも咲いている。ジェリーが空を見上げるので、つられて見たら、ツバメだ。どこに巣を構えているのだろう。そういえば、今年はヌートリアの姿を見かけない。稲作にとっては有害動物らしいから、駆除されてしまったのだろうか。




         
2011/4/30(土)
ジェリーは食べすぎない
「むしろ、腹ペコですが」

「ユミチャンが、『ジェリーは太ったかな?』と言ってた」と母が言う。自分もそう思う、と父も言う。いや、私はそう思わない、と、ジェリーの体重を図ることにした。8.9キロ。太るどころか、9キロを切っている。ジェリー、あやうくおやつを減らされるところだったね。

2歳の頃のアルは12キロ、ジェリーは9キロ弱。少し太らせようと思っても、食べる量が多いと、ウンチがゆるくなる。少ないとポロポロコロコロのウンチになる。結局、活動的なジェリーには食べすぎは禁物。ジェリーは今日も、散歩のあとにボール遊び。ボールを追いかける姿には、ますます迫力が増してきた。

ジェリーの体重をはかるということは、自分の体重もはかるということで、それはできるだけ避けたいことで、大変恐ろしいこと・・・。ジェリーの真似をして、運動大好きになれば、5月末の職場の健康診断時には、なんとかなるだろうか。2月から続けている「一駅分徒歩通勤」の効果はまだ出ない。




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