『怒涛の鯨のタタキ』
2011年10月の犬バカ愛日記



天候はまだ夏のよう。

ジェリーは駅前広場のベンチの前で、
イワシ雲やサバ雲の浮かぶ空を見上げる。

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2011/10/2(日)
強靭な遺伝子
「秋って・・・せつないよね」

・・・てな表情のジェリー。

もちろん、「せつない」なんて思ってるわけがなくて、 「こんなかっこう、いやだよ」とムッとしているに違いない。

ジェリーは強い。足腰だけでなく、気も強いに違いない。

昨日、ロビーママさんが「変性性脊髄症」について教えてくれた。
早速調べたら、岐阜大学動物病院がその病気を研究していた。

http://www.animalhospital.gifu-u.ac.jp/vet/dm.html

コーギーの飼い主諸君!
岐阜大学動物病院のこのページにGO!
病気を知ろう!
そして、勇気をもって愛犬の現実を受け入れよう!

アルは9歳半から後ろ足に異常が出始めた。アジソン病を疑い、詳しい検査をするべく、かかりつけの先生が候補にあげたのが、この岐阜大学動物病院と、三重県伊賀市の南動物病院だった。そして、2006年2月、MRIとCTの両方を受けさせたかったので三重県に行ったのだった。

MRIなどの検査で、アルは「椎間板ヘルニア」でないことがはっきりした。結局、はっきりした病名はわからず、つまり、治療法もわからず、アルの状態にそのつど対処する方法でやっていくしかない、と覚悟した。

病気が治ったとしても、元気バリバリの若犬に戻れるわけじゃないし、と。

だから、毎日をおいしく楽しく生きようね、と。

ジェリーは強靭な遺伝子を持っていますように。

ストレスも病気も寄せ付けないくらいに、力いっぱい走りますように。




        
2011/10/7(金)
ジェリー、分身の術
「あっちこっちジェリー」

午前中、元気いっぱいのジェリーは何かにつけて行ったり来たり。さっきまでここにいたのに、もうあっち。

眠っていたかと思うと、跳ね起きて外に飛び出していく。いつの間にしたのか、台所のペットシーツにオシッコ命中。コーヒーを飲もうとしたら、もう足元にやってきて見上げている。

ジェリーはグルーミングされるのが大嫌いらしく、落ち着いているのはほんの数秒。

ブラッシングと爪切りのあと、玄関先に舞い散るジェリーの毛。掃除機を出すと、ジェリー、掃除機に戦いを挑む。

掃除機が玄関にあり、ジェリーが上がりかまちで掃除機を見下ろす絶好のポジション。ガウガウと攻撃するジェリーは、フワフワ抜け毛を飛び散らす。

フワフワ抜け毛は、ジェリーの分身。

ジェリー、分身の術だね。




        
2011/10/8(土)
田んぼ道が怖い
「ヤダ、行かない」

ジェリー、田んぼ道にはイナゴがいるよ。

ジェリーの大好きなイナゴ狩りのシーズンがやってきたんだよ。

ジェリー、田んぼ道を小学校まで散歩しようよ。

・・・

ジェリーは、そうくるんじゃないかとわかっているから、家を出たら、ささっと道路を渡って、正反対の駅前コースに向かうのだ。

この夏、田んぼ道の散歩の途中、突然の雷の音に驚いて以来、ジェリーは田んぼ道を拒否する。今日も、ヤダヤダヤダ、と目をまん丸にして後ずさり。

ストレスが遺伝子を傷つけてもいけないから・・・、と、過保護な飼い主は、さっさと諦めてジェリーの言いなりに。




        
2011/10/9(日)
夕食に納豆を食べたわけ
「納豆、大好きだよ」

これは、夕食前のジェリー。

食卓に夕食が並んでいるのを知っているジェリーは、私の「ごはんできたよ」の一言を聞き逃すまいと注目している。

今日は、とある写真展を見に岐阜へ行った。英会話サークルのクラスメートの初の個展だ。

写真のこまごまとしたところまで見るのが好き。
写真として切り取られた一瞬の、その前後を勝手に想像するのが好き。

お昼にカツカレーを食べたら、おいしかったが、その後、やっぱりおなかが張って苦しかった。

脂モノはもちろんだが、辛いものも苦手になってきた。「胃粘液が減ってきたんじゃない?」ってことか?

だから夕食はあっさり。
キャベツを山ほど刻み、サラダ菜ときゅうり、ゆで卵を添える。じゃがいも、たまねぎみじん切り、辛子明太子でポテトサラダもこんもりと。納豆3パック分には大根おろしを混ぜる。

納豆は大きめの中粒、もしくは大粒で。

ジェリーのドライフードにも納豆を4粒。
そして、食後にも納豆を4粒。
発酵食品で、ジェリーの免疫力も高まりますように。




        
2011/10/10(月)
お散歩は仕事だから
「お散歩、終了!」

10月10日はやっぱりいい天気。

体育の日は、10月第二月曜日、ではなくて、10月10日でなくちゃ。

ジェリーはお散歩大好き。
だから、長時間お散歩大好きワンコ、・・・というのは誤解だ。

意外にあっさりした子で、くるっと回ってさっさと帰宅する。お散歩は犬にとって娯楽ではなく、パトロールあるいはメッセージ配達及び収集という仕事か? だから、無駄なくテキパキと済ませるのか?

家の前で、「さっさと家に入ろうよ、ごはんが待ってるよ」、と、飼い主が追いつくのを待っている。




        
2011/10/11(火)
ジェリーの油断
「・・・しまった、油断した」

ふと気づくと、ジェリーにボールを握らされている。

膝の上にボールがのっている。

両手、あるいは、片手が動いていないと、ジェリーが、「ヒマ?」と見てボールをくわえてやってくる。

本を読んでいる時でも、「片手はヒマでしょ?」と、
「適当に投げてくれればいいんだよ」と、
「ほら、ボールはお手手までアタシが持ってくるから」と。

我が家では今、高橋克彦の 陸奥三部作『火怨』、『炎立つ』、『天を衝く』が大人気。『火怨』を読んで魅了され、薦めたらまず母がはまった。暇さえあればソファに寝転んで読んでいる。昨夜などは夜の11時まで読んでいた。ニュースで栗駒山の紅葉の映像を見て、「安倍の貞任〜!」と叫んでいた。そして、東北こそ日本、東北にこそ日本人あり、とほれ込んでいる。

読書中の人間は動きが少なくて、確かに暇そうに見えるけれど、じゃますると、がっちりつかまってしまうんだよ、ジェリー。

ほらね。




        
2011/10/12(水)
ジェリーは腹ペコの予感
「うきうきするよ」

お外でニコニコ顔の理由は、ボール遊びをしてもらったから。ボールと一緒に得意げな顔のジェリーの画像が続いていた。

ところが、この日、ジェリーの体重に関して衝撃(大げさ・・・)の事実が判明した。

元々スリムな超活発ワンコが太れるわけがない、と油断して、「ほれほれ、どんどん食え」と、フード(ビッグウッドの『華』)は130グラム、それに父が「うまいぞ」と与えるのが、朝の食パン、お昼のおかゆ、夕食には白米ごはんを少しずつ。

『華』は、体重10キロの犬に100グラム、というのが基準である。

そして、この日、しばらくぶりでジェリーを見た母の踊りの生徒さんに、「あら、太ったねぇ」と言われたので、体重測定。

10.5キログラム。いつのまにか、ほぼ1キロ増。

カウチポテトして太ったのではなく、食べて運動しての結果だから、健康的。・・・多分。

でも、太りすぎは足腰に悪いはず。悪い脂肪は万病の元。・・・多分。

というわけで、フードを100グラムちょっとにおさえることにした。

腹ペコジェリーは、いつもよりもっとアクティブに動き回っている。




        
2011/10/16(日)
ジェリーは悪くない
「怒られてる気がするんだけど」

夕方、煮込み鍋の様子を見ながら、今度の旅行プランを練っていたら、カチン! カチン! ・・・と聞きなれない音が。

ジェリーがまた木の枝をかじっているのか?
いや、木の枝にしては音が違う。

はたして、ジェリーが抱え込んで破壊にいそしんでいたものは、・・・部分入れ歯! 

土台のピンク色の部分を壊し、金属部分に取り掛かっていたところだった。

ジェリーの手の届くところにあったのか?

母がパーシャルデントの水につけといたつもりで、その直前に別のことをして忘れていた部分入れ歯は、予想外に低い位置、つまり床に落ちていたらしい。

「合わなくなっていたから、作り直すかどうか迷っていたけれど、あ〜あ、ついに作り直さなくちゃ」、と母。

大丈夫だよ、ジェリー。
ジェリーは悪くない。
もしも飲み込んだら危険なものを落とす人間がイケナイ。




        
2011/10/17(月)
こんな顔で叱られて
「何言ってるのかな?」

「ちょっとちょっと、今日ね、ジェリーがね!」・・・と、私が帰宅するなり、母が報告。

カタン、カタン・・・と聞きなれない音がするなぁ、と、台所を見ると、ジェリーがテーブルに立ちかかって、一生懸命に背を伸ばし、テーブルに置いた食器に舌を伸ばして引き寄せていたという。

「その器には、トーストの残りを入れてたのよ!」

「ジェリー! ダメでしょ!」と叱るが、ジェリーはまんまるお目目で、母を「は?何?」と見つめて逃げない。

多分、画像のようなこんな表情だったのだろう。

「アルなら、すぐに逃げたのにねぇ」と、母はその違いをおもしろがる。

しばらくしてから、「・・・アタシ、悪いことしたみたい」とわかったようすで、そ〜っと台所から出て、廊下の隅に向かったのだそうだ。

ジェリー、ひとつひとつおとなになっていくね。




        
2011/10/21(金)
夜は長い
「夜更かし、キライ」

夕食後、ひと遊びしたらジェリーはもう眠い。ジェリーは、・・・アルもそうだったが・・・7時半には眠りたい子なのだ。

11時まで起きている人間に合わせて、眠ったり起きたり、ふと思いついてボールを持ってきたりしながら、秋の夜長を過ごすジェリー。

さきほど、母がドライヤーを使おうとする音を聞きつけて、 ジェリーが飛び起き、洗面所にとんでいった。

ジェリーにとっては、ドライヤーも掃除機と同じ。 スイッチを入れる瞬間が攻撃のチャンス!・・・らしい。




        
2011/10/22(土)
東北1泊2日:初日編(雨)
「東北本線はワンマンカー」

今回は、体調不良と先約ありの母を残し、父とふたりでの旅行である。家には妹に泊まりに来てもらい、母とジェリーの相手を頼んだ。

名古屋6時50分発、のぞみ200号。
東京までの車内では、途中1時間ほど眠り、前夜の寝不足を解消。寝不足、というより、ギリギリまで旅行の下調べをしていて、 頭が加熱状態で、まったく眠った気がしなかった。・・・遠足前夜の子ども状態。

東京駅では、大雨の影響で「新潟新幹線と長野新幹線が運行見合わせ」していた。
大雨・・・、大丈夫か?
東京8時40分発のやまびこ53号で一ノ関に向かう。

一ノ関到着が11時13分、11時36分発の東北本線盛岡行きに乗り換え、11時44分、平泉駅に到着。

東北本線は、ワンマンカーである。もちろん、「次、降ります!」と降車を知らせて、駅に止まってもらうのではなく、駅に停車したら、降りる人・乗る人がそれぞれドアのボタンを押し、ドアを開けるのだ。

この初体験に、ちょっとした車掌気分。

15時27分の帰りの電車に乗るまでの3時間半で、25年ぶりの平泉をどこまで楽しめるか。・・・なんとタイトなスケジュール。不安がよぎる。

平泉巡回バス「るんるん」12時ちょうど発で、毛越寺(もうつうじ)に3分後に到着。ゆうゆうたる浄土式庭園は、25年前に訪れた時は水がなくほとんど「発掘中」状態だったが、今回は、満々と水をたたえ、往時の勢いと優雅さを感じさせた。

再び「るんるん」に乗り、中尊寺に向かう。世界遺産に指定された中尊寺は、雨の中でも観光客であふれていた。

参道前の食堂で、軽く蕎麦を食べる。うまい。

・・・しかし、表参道月見坂はこんなに険しい上り坂だったか?25年前もこんなだったか?他に楽な道はないので、いやでもここを登らねばならない。3歩踏み出して、膝が「ヤバイかも」。父は、「・・・こりゃぁ・・・いかん」・・・と。その様子に、なんとなく私が責められている気がする。・・・雨だし。


中尊寺には、いくつもの小さなお堂があり、それぞれが特徴を持つ。そんなところが生き生きとしていて好きだ。途中の大日堂で、ちょっと有名なお守りを買った。他の場所で、ジェリーには「犬のお守り」、母には「足腰お守り」なども購入。

金色堂前の参拝券売り場には長蛇の列!

「しまった! 想定外だ!」
すると、父が「世界遺産だぞ。当然、想定すべきである」と。

そんなこんなで、なかなかハードな中尊寺をあとにし、平泉駅に戻って、 待ち時間の30分弱で、駅前の小さな喫茶店で「ずんだもち」を食べた。

一皿に小さいのが3個入りのを、「分けようか」と父が言うのを、「何言ってんの。あんことずんだと一皿ずつ注文するよ、私が全部食べるし!」

餅、大好き!うまい!父ひとつずつ、私ふたつずつ。当然。

さて、平泉15時27分発、一ノ関到着15時35分。一ノ関15時50分発に乗り換え、小牛田(こごた)駅着16時36分。

この間、東北本線は、沿岸沿いの気仙沼線とは違って、内陸部を走る。しかし、雨の薄暗い中でも、斜めに傾いた電柱が見えた。3月の大地震の時はかなりの揺れだったに違いない。大地震からわずか7ヶ月と少ししか経っていないのに、電車は定刻通りに運行している。そして、稲刈りの終わった田んぼはきれいだ。ただただ感動である。

小牛田16時41分発、松島着17時。「平泉→名古屋」の乗車券で途中下車。

松島観光には「松島海岸駅」が便利だが、松島海岸駅は「仙石線」沿線。平泉からは仙台回りとなって、遠回りになる。そして「仙石線」と言えば、あまりにも地震の被害甚大のイメージがあって胸が痛い。

この日の宿泊は、松島の「松島センチュリーホテル」である。

松島の「大観荘」、「一の坊」、「センチュリーホテル」などの有名ホテルのうち、センチュリーホテルだけが、津波の被害を受けた。他のホテルは高台にあるので、地震被害だけだったそうだ。しかし、センチュリーホテルの1階(グラウンドフロアー)の大食堂は津波に壊され、改装を余儀なくされ、8月の営業再開となったという。

8月末に読んだ新聞記事で、「松島に行かなくちゃ!」と思い立ったのが今回の旅行のきっかけだった。

松島は、200あまりの島々が天然の緩衝材となり、津波の被害を最小にとどめた。それでも湾岸の通りには1〜2メートルの津波が襲い、人々の生活を壊した。その傷跡は、通りすがりの旅行者にはほとんど見えないほどに隠されていた。
街の人々の笑顔ともてなしはあふれんばかりだった。




        
2011/10/23(日)
東北1泊2日:二日目(晴)
「自然の力、自然美」

松島温泉は、美肌のお湯である。松島センチュリーホテルのお風呂に入った瞬間、「このお湯、大好き!」。

「地震でも温泉にはまったく影響がなくて幸いでした」と、ホテルの人が言っていた。本当にいいお湯で、もちろん朝もざぶっと浴びてきた。

ホテルを8時15分頃にチェックアウトし、五大堂に参ったりしながら、観光船乗り場に向かった。9時発の「松島湾一周遊覧コース」を予約していたのだ。大型観光船の第三仁王丸。

松島の島々が、今度の大津波の天然の緩衝材になったということは、島々が大津波をかぶった、ということでもある。島々の中には、過去の地震や大津波で、ふたつに裂けたものもある。この画像の島がそのひとつ。チリ地震の津波で裂けた・・・とアナウンスで言っていた(と思う)。

「カモメの餌付け用」に「カルビーのかっぱえびせん」をもらった。インターネット予約の特典、である。

9時発の遊覧船には、客が少なく、収容能力の20%といったところか。追加料金を払って2階席に移動し、風景を堪能した。


「カモメはかっぱえびせんが好き?」

そして、2階デッキでカモメの餌付けに挑戦。カモメの大きさに、「びえぇぇぇ〜、こわい〜!」と叫んでいたのは最初の数度。事前に調べていた通りの持ち方でかっぱえびせんを構える。「えびせん、塩辛くないか? 塩分、大丈夫か?」・・・と心配になるが、「カモメは魚を食うだろうから、塩分には多分慣れてるだろう」と、勝手に想像し、ジャンクフードを与える罪悪感を消すことにした。

カモメは遊覧船の速度に合わせて飛びながら、私の指の間のえびせんを上手にくわえ、縦向きにくわえ直し、飲み込むのだ。慣れてきた私は、カモメとアイコンタクトを取り、「ハイッ!」と声をかけ、餌付けする。時々、カモメの羽が腕に当たるが、それも柔らかくていとしい。シャッター速度などを調整しながら、父が写真を撮ってくれた。なんと真剣なカモメの表情!

楽しかった! これがこの旅行のハイライト! 

船を下りたら、10時発の部の客が列をなしていた。きっと満席だろう。始発を予約していて良かった!

遊覧船乗り場のすぐそばに、国宝瑞巌寺の入り口がある。杉並木の参道は神秘的なほどにすばらしい。

お土産などを買って、再び東北本線松島駅に戻るべく、タクシーを捕まえようとするが、タクシーがいない! またまた想定外。「しまった! 駅前にしかタクシーはいないのだ!」

観光地には無駄に流しのタクシーはいないのである。徒歩5分弱のホテルに戻り、タクシーを呼んでもらい、予定通りの11時29分発の仙台行きに間に合った。仙台に11時55分着。

仙台観光は、観光シティループバス「ループル」を利用し、30分ほどで青葉城址の伊達正宗公の銅像まで行く予定。しかし、「大学女子駅伝大会のため、12時・12時20分・12時40分の運行停止」と!

再び、想定外の事態発生。12時20分のループルに乗れない! 待ってられない! タクシー利用に変更。しかし、タクシーとて通行止めの事情は同じ。乗ったとしても、遠回りの大回りで時間は30分以上かかるだろう。

しかし、我々はラッキーだった。個人タクシーの早坂さん、「抜け道を行きましょう!」と、離れ業を見せてくれた。

「ええーっ、ここ、通れるんですかっ!」
仙台は坂の街である。濃尾平野の平地に暮らして何十年の軟弱者には想像できない場所に家が建ち並び、ありえない急な坂が続く。

「仙台、雪が降らないんですか?」と間抜けな質問をしてしまう。「だって、こんな坂、雪の時、車はどうするんですかっ?」

「走りますよ、普通に」と、早坂運転手はすいすいと山道(に見えるが、仙台の人にとっては普通の道路かもしれない)を運転していく。途中、「仙台のデズニーランド」や動物園を通り過ぎ、到着。

父は、臨機応変の判断をしてくれた早坂運転手の男気に感動し、「これ、近道代。キミの男気に感動した」と心付けを奮発していた。

「空間の有効利用」

帰りはループルに乗り、仙台市内の観光名所を巡りながら仙台駅に戻った。この運転士さんがいい感じの名所案内をアナウンスしてくれた。広瀬川の河原では、名物風景となっている「芋煮」やバーベキューを楽しむ若者たち。ケヤキ並木や銀杏並木が美しい街。杜の都、仙台。

「仙台は車の渋滞がすごいんですよ」と早坂運転手が言っていたが、大都会ならそれはどこも同じだろう。仙台は平地が少ないようで、だからこそ空間を有効利用している、と感じた。

その一例がこのペデストリアンデッキである。歩道橋の進化形だ。それに、駅の新幹線ホームの上には駐車場。珍しい。

名古屋ならば、ペデストリアンデッキではなく、地下街や地下駐車場だ。

「仕事中だよ」

「みんな仕事してる」と感じた。「当たり前に仕事してる」、と。

そして、仙台で会ったワンコもお仕事していた。ペデストリアンデッキの階段をあがって、尻尾を揺らしながら、かっこよく歩いていた。

仙台16時26分発、はやて30号。東京、18時8分着。のぞみに乗り換えて、9時10分前に自宅に到着。

「ただいま、ジェリー」






「待ってたよぉ」





        
2011/10/27(木)
見上げた空に雲と蜘蛛


「くも? クモ」

ジェリーが空を見上げる。

「変わった雲が出ていたから」と父が撮った写真には、イワシ雲ならぬサバ雲(というらしい)が写っていた。

次々に押し寄せる波のようなちょっと変わった雲。
ベランダと木の枝の間に張った蜘蛛の巣の中央に大きな蜘蛛。

ジェリーはどっちを見上げていたのだろう。

ジェリーは納得いくまで、時々首をかしげながら見つめる。

そんな様子が、かしこそうで、かわいくてかわいくて。




        
2011/10/29(土)
ジェリーは「一緒」が好き
「邪魔はしてないよ」

今日は読書の気分。眼科から帰宅して、コーヒーを入れて、リビングの椅子に座った。

すぐにジェリーがやってきた。

「何か食べるの?」

ジェリーは、好きなことには積極的。食べる時、ボール遊び、散歩などなど。みんなと一緒にいることも好き。

人間が静かに過ごしている時は、同じ部屋で寝ている。 テレビなど見て「うるさい・・・」時には、台所や玄関などでひとりで寝ている。

今日は、Winn-Dixieというワンコと女の子が主人公の、(英語圏の小学校低学年向きのレベルの)『Because of Winn-Dixie』を読んでしまおう。

英語をマスターしたいけど、英語を学ぶのではなく、英語を通して好きなことについて学びたい。だから、犬の匂いのする本を読むのだ。

ジェリーをがっちりとつかまえて、ジェリーの毛だらけになりながら・・・。




        
2011/10/30(日)
テニスボールの使い方
「もちろん、ボール遊びするの」

我が家にはボールがいくつも転がっている。テニスボールも3個。

ジェリーが我が家にやってくる前に、初めてテニスボールを買った。靴下に2個入れて、首凝り部分に当ててグリグリするために。これがマッサージにちょうどいいのだ。

しかし、今、すべてのボールはジェリーのもの。ジェリーはその日の気分でボールを選ぶ。

外で投げてもらう時は、よく弾むテニスボール。家の中では、破れビニールボールがいいらしい。

ボール遊びもいいけれで、破壊もまた楽し・・・といった様子で、今日のような雨の日は自分のラウンドベッドに破れボールを持ち込んで遊んでいる。




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