2011/11/2(水) | |
ぐりぐり | |
「それより遊ぼうよ」 「ジェリーの喉にかたまりがあるんだよ、ちょっと気になってるんだが」と父が言う。 「そうだね、ちょっと変だね。土曜日に病院に連れて行こう」、と、今朝の会話。 今夜、父がまた言う。「そのぐりぐりが気になるんだよな」、と。 ソファに飛び乗ってきて、ボールで遊べとせがむジェリーをつかまえてなでてみる。 「お父さん、ぐりぐりはひとつじゃないよ、あごの下にみっつあるよ」 ・・・リンパ腫か? 「・・・お父さん、両脇にもひとつずつあるよ・・・」 ひざの下にはまだなさそうだ。股間にもなさそうな感じ。 ・・・まさか。 しかし、熱もないのにこのグリグリは・・・リンパ腫か? 悪性のリンパ腫か? こんなに元気なのに? まだ2歳なのに? 抗がん治療などを受けさせることになるのか? 私はまた愛犬を奪われるのか? 嫌だ!嫌だ!嫌だ! ・・・ 最悪の事態はもう想定した。 最悪でないことを祈りながら、まずはジェリーを病院に連れて行こう。 |
2011/11/3(木) | |
ぐりぐりの正体を求めて | |
「とにかくドライブだし!」 昨夜気づいたジェリーのグリグリ。 朝、「おはよー」とジェリーをいつものようになでると、喉元のグリグリが触れる。昨夜のうちに、「犬の病気、悪性リンパ腫」で検索して見つけた清須市のM動物病院に連れて行った。車で15分もかからない。一日も早い対処を求める飼い主には、土日祝日も営業しているのはありがたい。 昨夜、体のあちこちのグリグリに気づいたこと、悪性リンパ腫を疑って検索して、来院したことを告げた。 ジェリーの全身のリンパが腫れていた。あごの下と両脇どころではない。血液を採取して顕微鏡でのぞいた医師が「あ・・・」と小さくつぶやく。 「病理検査に回して診てもらうまでは100%ではないですが」と言ってくれるが、素人目でも悪性リンパ腫である。そして、悪性リンパ腫である、ということで話が進んだ。 検査結果が出る2〜3日を何もしないで過ごすのではなく、喉もとのグリグリがさらに増大し呼吸困難を引き起こさないように、まずはステロイドを投与する。病理検査で確定したら、レントゲンとエコーで胸部と腹部の検査。肝臓や脾臓に病変が出ているかどうかを確認する、それから治療方針を決めて、抗がん治療を開始するとのこと。 すでに全身のリンパ節に波及しているのなら、ステージVか・・・、と、昨夜仕入れたばかりの知識を思い出した。臨床症状はまだ出ていないだろうから、予後はいいかもしれない。 「コーギーとゴールデンはなんでもありですから」と先生が言う。2歳10ヶ月という若さでリンパ腫になるのも、その「なんでもあり」だし、「治療効果が劇的に良い」ことがあるのも、もちろん「なんでもあり」のひとつなのだ。 何もしなければ、6週間かそこらしか生きられない。それも、どんどん悪くなって苦しんで死んでいくのだ。治療してうまくいけば、「1年」。2年は・・・という口ぶりだったが、「なんでもありのコーギーですし!」と前向きの先生と飼い主。 しかし、生活の質を落とさず、おいしく食べて、走って遊んでの1年なら、それでいい。人間ならば4年、5年に相当する時間だ。決して短くはない。 ジェリー、3日後もきっとドライブ、だね。 |
2011/11/3(木) | |
リアル世界の友人知人たちへのお願い | |
「大変だねぇ。大丈夫?」 「どうするの? 大変だねぇ。ジェリー、死んじゃうの?」 「悪性リンパ腫ってどんな病気なの? いつまで生きられるの?」 ・・・などと、どうか私に聞かないで。 ただの興味本位に聞こえるから。 そんなことを聞くあなたの品性を疑うから。 そんな愚か者とつきあいたくないから。 私は多分、「大丈夫だよ」とか、 「何もしなきゃ4週間だってさ」とか、 「悪性リンパ腫は白血球の一種であるリンパ球が腫瘍化したもので、犬のガンの大半がそうらしいよ」とか、淡々と説明することだろう。でも、心の中で叫んでいる。 (バカヤロー、空気を読めってんだぃ!) (大きなお世話だー!) (知りたきゃ自分で調べろっ!) ジェリーをただの「病気の犬」と見ないで。 ジェリーはジェリーだから。 いつまでもジェリーはかわいいジェリーなのだから。 |
2011/11/4(金) | |
おやつはたんぱく質で | |
ガンは炭水化物が好き、みたいなことをどこかで読んだ気がした。 ペガサス社の『愛犬を病気肥満から守る健康ごはん』(本村伸子著)を開いてみた。 ・・・・腫瘍細胞は、グルコース(ブドウ糖)をエネルギー源にして増殖するといわれます。従って、ガンを抱えている犬の場合には、高タンパク質・高脂肪の食事にし、できるだけ等質を与えないようにします。白米やパンなどは、糖質がたくさん含まれているので控えましょう。 ジェリー、そのパン、待ったーー! 今日から、オヤツにはたんぱく質を取り入れよう。さっそく、砂肝を買ってきた。 おいしいおいしい砂肝ジャーキーを作るからね。 | |
なんでもありのコーギーなので | |
アルが一日おきに一粒飲んでいたステロイドの「プレドニン」。これをジェリーは、きのうから朝夕2粒ずつ飲んでいる。 「水をたくさん飲みますよ」と言われていたが、普通にたくさん飲んでいるようだ。もとから、アルに比べてジェリーは水をよく飲む子なので、驚かない。おしっこは、当然、たっぷり。ペットシーツ大活躍。 さて、体重。 昨日、病院では10.4キロ。 今日、夕食後、10.2キロ。 もちろん食欲旺盛。 今朝、父が言うには、「のどのグリグリが小さくなった」、と。 「ええ〜、そんなまさか、でもそれもありかも」。 夕食後にも、父が言う。「絶対に小さくなってる」 「砂肝ジャーキーもっとくれ!」とやってくるジェリーをつかまえて、膝に抱っこしてさわってみると、小さくなっている気がする。 あれれ?みっつのうちひとつはピンポン玉くらいあったんだけど、どこだ? これか? みっつじゃなくてふたつだったっけ?両脇のグリグリは、「・・・あれ?どこだったっけ、あのビー玉は?」、と。 ジェリー、奇跡を呼ぶ犬、あるいは、なんでもありの犬、になれるか? |
2011/11/5(土) | |
迎え撃つぞ、ささみジャーキーで | |
「味見してあげるから、くれ!」 初めての犬がDM(変性性脊髄症、当時はまだわからなかったけどまずまちがいない)、二代目の犬が、2歳10ヶ月で悪性リンパ腫。 いったい私がどんな悪いことをしたって言うの!・・・と、普通の人なら自分を責めて嘆き崩れるだろうが、私はその点、普通じゃない。 原因がわからないのだから、予防のしようがない。だから、後悔なんかしない。そんなヒマなんかないんだ! ・・・という態度だし、おまけに・・・ アルの時は、病気を受け入れたけど、今度は、闘う!・・・のである。 さて、今日の午後、M動物病院から電話。 悪性リンパ腫、確定。 「一日も早く抗がん治療を開始しましょう。最初は毒素が出て大変なので、一日入院させる方がいい」とのこと。 幸いにして土日祝日も開いている病院なので、「明日、連れて行きます」と即答。明日から、ジェリーは悪性リンパ腫と闘うのだ。 「ステロイドの効果で、塊が小さくなっていませんか?」との問いに、「のどのグリグリはずいぶん小さくなったし、両脇のはわからないほどに!」と私。 「若いから、効果がありますね」、と先生は喜びつつも、「でも、ステロイドだけの対応では3ヶ月、ですから」、と。 人間の時間の感覚で聞くと、なんと厳しい数字だろうか。 でも、23〜24歳の元気いっぱいの美しい盛りの娘(≒2歳の犬)が悪性リンパ腫に冒された、としよう。何もしなければ、10ヶ月(≒犬の6週間)でどんどん悪くなって苦しんで死んでしまう。ステロイドだけなら、1年半から2年(≒犬の3ヶ月)、 抗がん治療なら、4年(犬の1年)、元気に暮らせる。 その間に、奇跡だって起きるかもしれない。 だから、ジェリーは闘うの。 手作りのささみジャーキーを武器にして。 |
2011/11/6(日) | |
ジェリー1泊2日@病院 | |
「帰ってくるって」 これは11月4日の画像。とても人間臭い顔をして、「だから、うまいもの楽しみにしてるから」てな顔をして。 本日午前9時半頃、ジェリーを動物病院に連れて行った。先生が触診して、「ほとんど消えてる」とのこと。若いから、ステロイド集中投与が効いたか。しかし、ステロイドだけでコントロールできないので、抗がん治療なのだ。ジェリーの場合は、ほっといても治るようなガンではない。 UW25、という、プロトコル(治療計画)をよく目にするが、これは、25週間に渡る抗がん治療プログラムである。抗がん治療期間の25週間は、きっと命を約束されているんだろうなぁ、と思うが、犬の悪性リンパ腫は完治することのない不治の病だから、それはつらい25週間ではないだろうか、とも思う。 3週間抗がん治療して、ガンが消えてしまったら、そこで一旦、抗がん剤投与を止める、というプランを提示された。そのようなプロトコルがあるらしい。 それでいいような気がした。それにかけることにした。 ジェリーは若くて元気なのだから。 ジェリーのガンがT型ではなくB型であることを心から願う。そうすれば、病のない穏やかな時間が必ず訪れるから。 ジェリーが帰宅したら、高タンパク高エネルギー低炭水化物のフードを与えよう。とても評判の良いサプリメントを与えよう。ヒルズのn/dの缶詰と、Dフラクションというサプリを楽天で注文した。 ジェリー、待ってるよ。 |
2011/11/7(月) | |
抗がん治療1週目、ジェリー帰宅 | |
「フツーだったよ」 11月7日(月)午後5時、ジェリーを病院に迎えに行く。(仕事、早退した。) 「こんなに薬の効きがいい子は初めてですよ」と先生が言う。どうやら、消えちゃったらしい。肝臓などの臓器には影がなかったようで、ステロイドで消えちゃったのかもしれないけれど・・・、と言い、 「ステージVです」、と。 「こんなに効きがいい子は初めての例で」と先生がまた言うので、それはいいことなのでしょ?と聞いたら、 「いいことです!」 やったーー!とガッツポーズ。ふと気配を感じたら、ジェリーが隣の部屋のケージから見ていた。そこで出してもらったジェリー、一直線に父の元へ行く・・・のではなく、フンフンと床の匂いをかぎながら、少し遠回りして父の元へ。そして、ジャンプジャンプジャンプ! 「ジーチャンジーチャンジーチャン!!」 治療プログラムの内容が理解できていなかったので、先生の大事な手帳の表を見せてもらいながら説明してもらう。 1週目:抗がん剤 2週目:飲み薬での抗がん治療 3週目:抗がん剤 4週目:3週間効く抗がん剤 5週目:検査だけ 6週目:抗がん剤 7週目:飲み薬での抗がん治療 8週目:抗がん剤 9週目:3週間効く抗がん剤 これを1クールとする、とのこと。4週目と9週目の「3週間効く抗がん剤」のところで、「3週間の抗がん治療」と勘違いしていた。やっぱり。先生、情熱的に早口だし。 再発しなければこの9週間は生きられるってことかな。 「これから絶対にやっていただきたいことがあります!」 それは、飼い主による朝夕の呼吸数のカウントと体温測定食事前に、呼吸数、体温の順で測定する。体温は38.5℃〜39度台前半は普通だが、39度台後半だったら30分後に再測定。それでも39度台後半、40度だったら、 「いつなんどきでもすぐにこの携帯番号に連絡してくださいっ!」とのこと。 本日の会計 再診料=500円 筋肉注射4=3600円 点滴注射2日=7000円 血液検査2=12500円 レントゲン検査4=7500円 エコー検査2=4000円 入院2日=6000円 内服薬7日分=2660円 抗がん剤投与V=5000円 抗がん剤=8000円 細胞診断2=2500円 リンパ系腫瘍PCR検査=24300円 税込み合計=88060円 「ポイント貯めたいので、カードで支払います。一回で!」 T型かB型かは、「検査は北海道でやってもらってるので」あと4〜5日かかるので、まだわからない。B型であることを心から願う。 内服薬は3種類もらった。ステロイドのプレドニン。嘔吐がなんたらのプリンペラン。免疫抑制のセファランチン。 | |
朝夕の投与量が違うので、間違えないように分けた。製氷皿がジェリーのピルボックス、ということで。 夕食は、とりあえずいつものドライフード「華」25グラムと牛赤身肉50グラム。ケルプ粉末少々をふりかける。ヨーグルト、チーズも少々。 ジェリー、おいしく楽しくがんばろうね。 ジェリー、ただいま自分の寝床で爆睡中。・・・ジェリーの寝息がなんだか薬臭い。 |
2011/11/7(月)(その2) | |
寝息ではなく・・・ | |
・・・オシッコの匂いだった。 爆睡するジェリーの寝息が薬臭い・・・と、少々同情していたのに、実は、ジェリーのおしっこの匂いだった。 それも、私のベッドに。 報復のオシッコか? ジェリーの入院中に、部屋の模様替えをしたのに対する報復か?ジェリーが窓の外を見ることができるようにと、8月に断捨離し、分解して車庫に置いた元のベッドを組み立てなおして置いたのだ。 それとも、うれしくてたまらなかった? 「わーい! フカフカのトイレだーーー!」って? 夜の11時過ぎに、寝具総とっかえ。それでも、ジェリーは起きる気配もなく爆睡。 疲れたんだね。 ゆっくりお休み、ジェリー。 |
2011/11/7(月)(その3) | |
犬猫の悪性リンパ腫 | |
「犬の悪性リンパ腫 高タンパク低カロリーフード 治療費」などで検索すると、たくさんのサイトにヒットする。必死に情報を探す飼い主たち、そして、自ら必要と思える情報を提供する飼い主たちのブログだ。日本ブログ村の「犬ブログ犬闘病生活」に私も登録した。私もそのひとりだからだ。 犬のガンの多くが、悪性リンパ腫。そして、犬よりも猫のほうが3倍も悪性リンパ腫にかかるという。何もしなければ一月もしないうちに死んでしまう。治療しても、人間の感覚ではあまりに短い命。 なぜこの経験をしなければならないのか、 この経験は私をどう変えようというのか、 私はジェリーの「その時」に耐えられるだろうか。 |
2011/11/8(火) | |
11月8日はアルの誕生日 | |
「こっちは楽しいよ〜」 なぁんて走っていそうな気がする。 アルは、1994年11月8日生まれの女の子。1995年3月に家族の一員となった。 思えば、人間臭く、元気だけどおとなしい賢いワンコだった。2008年6月5日雨の木曜日、13年と7ヶ月で虹の橋へ旅立つまでの、13年と3ヶ月分のアルとの思い出がいっぱいで、ペットロスに陥ることもなかったほど。 二代目ジェリーは、アルに輪をかけて元気だよ。ジェリーがアルと同じくらい長く私といっしょに暮らせるように、どうかそこからパワーを送って。 |
2011/11/9(水) | |
食べすぎ? | |
「そんなことない、腹ペコだし」 ジェリーが見上げる先には、食べ物。 「食が細い子なので、とにかく食べさせてください」、と、ジェリーの実家のお母さん(スマイルアンジョーの村瀬さん)に言われたのは2年半前。 最初のうちは、食べない、食べるとウンチゆるい、その繰り返しでなかなか苦労した。しかし、今は当然食欲旺盛、ウンチOK問題なし。 そして、ますます食欲旺盛の今日この頃。 砂肝ジャーキーとささみジャーキーが残り少なくなったので、おととい買っておいた鶏胸肉で、ジャーキーもどきを作った。 楽天で購入した「ヒルズのn/d缶詰」と「犬猫用Dフラクション」が届いた。動物病院の先生によると、「n/dはウンチがゆるくなったり下痢になったりするかも」とのこと。しかし、「ウンチは一日に、1〜2回? それなら大丈夫かな」とのこと。 この3日間は、ドライフード半分にして牛肉を足していたが、明日からは、ドライフードとn/dを半々で混ぜてみよう。それにDフラクションを朝夕5滴ずつから始めてみる。 |
2011/11/10(木) | |
呼吸数と体温 | |
「たまらん、眠い〜」 常に足元で、「なんかくれ」と見つめているジェリーだが、『科捜研の女』を見ている間も例外ではない。 「なんかくれ」 何度か鶏胸肉ジャーキーを与えているうちに、いつのまにか、ラウンドベッドで眠っていた。 さて、朝夕の食前に体温と呼吸数を測っている。どうやらジェリーの体温は、38度。そして、呼吸数は30。 38度のジェリーにとっては、39度になったら「熱があるかな?」のサインなのだろう。平時を知るということは、ちょっとした異変にも対処できるということだ。 体温計をつっこみやすくするために、ワセリンを買った。小さいボトルで420円。これで、「傷つけるんじゃないかな」という不安もなく検温できる。 |
2011/11/11(金) | |
B型・・・血液型ではなく | |
「ボール遊びのほうがもっとうれしい」 飼い主の私が言うのもなんだが、・・・・ジェリーは美人犬である。 ジェリーはまだ2歳である。 若くて強くて美しい。 さて、今日、動物病院から電話があったそうだ。「Bです」、と。 つまり、B細胞性のリンパ腫なのだ。抗がん剤が非常に効くタイプの悪性リンパ腫。完全寛解の率も期間も期待できる。 その間、ジェリーはおいしく楽しく過ごせるのだ。神様、ありがとう!虹の橋のアル、ありがとう! おいしく楽しく、と言えば、昨日から、ジェリーはヒルズの「n/d」の缶詰フードを食べている。それに、Dフラクションを一日10滴。 明日からは、納豆もプラスすることにしよう。(つまり、私も納豆を食べるのだ。) 強靭な肝臓を目指そう。 |
2011/11/12(土) | |
犬リンパ球クロナリティ検査 | |
「とにかく、ドライブでしょ」 抗がん治療2週目、動物病院へ行く。 ジェリーは、「ドライブでしょ?」といそいそと車に乗り込む。(もちろん、だっこして後部座席の指定席に乗せてやるのだが) 採血時は、看護婦さんが保定してくれるので、飼い主は待合室にて待つ。どうやらジェリーは震えていたらしい。「また、ひとり置いていかれちゃうの?」という心境だったか? すぐにジェリーは出てきて、待合室をうろうろしたり、父と外に出てみたり。しばらくして検査結果が出た。 「完全寛解の状態」なのである。すごい、ジェリー! この1週間の間に、大学病院の先生と話す機会があって・・・、と、M医師。「1回でガンが消えてしまって、その後、2年生きている例が2例ある」、と。パグとコーギーだそうだ。 じゃぁ、ジェリーが3例目? そして、更に新記録達成の奇跡のコーギーになるって?・・・と、勝手にワクワク。 若い犬でリンパ腫に罹る例が近頃出てきているそうだ。一番若い例が、アメリカのゴールデンで生後半年。残念ながら、この子はすぐに死んでしまったそうだが・・・。 ジェリーのリンパ腫の遺伝子診断の検査結果をもらった。昨日、電話で聞いていた通り、B型。「犬リンパ球クロナリティ検査:B細胞性のクロナリティが確認されました。」とある。 クロナリティの意味は調べたがよくわからない。chronality・・・とはなんぞや。 |
2011/11/12(土) | |
抗がん治療2週目:飲み薬の抗がん剤 | |
「ほら、行くよ」 ・・・と、あとから来る私を待つジェリー。 うれしそうな顔だが、「病院へ行くんだよ」。 抗がん治療2週目は、飲み薬の抗がん剤である。薬の名前は何だったっけ?・・・銀行マークみたいなマークに「791」の数字あり。アリナミンE位の大きさの粒で、色は白。名前はあとで調べようっと。 これが2錠。 2錠をいっぺんに飲ませると、毒素が強く出てしまうので、まず1錠、3日後に残りの1錠を飲ませる。そして、それから1週間後に病院へ。 次の予定は、11月24日木曜日。検査と次の抗がん治療である。 「完全寛解でも9週間のプロトコルは最後までやるの?」、・・・と、素人の質問をしてみた。 「できれば」、と、先生。もちろんそうするつもりだ。 犬用の抗がん剤というものはなく、人間用の抗がん剤を、犬の体表面積に応じて増減するらしい。ジェリーはおまけに非常に薬の効きがいいから、薬の量も減らすことができ、体への負担も減る。 この飲み薬の抗がん剤は、消化器毒性がほとんど出ないので、白い「プリンペラン」は処方されなかった。そして、ステロイドのプレドニンも1日2錠から1錠に減る。 いろんな薬も少し減らせて、よかった、よかった。 というわけで、本日のお会計は、14540円。 ジェリー、親孝行だね。 |
2011/11/13(日) | |
高タンパク低炭水化物 | |
「もう怖くないよ」 いつだったか拾ってきたこのボール、最初は怖がって(?)ワンワンとうるさかったが、久しぶりに取り出してボール遊びしたら、ジェリー、大喜び。 最初は、サッカーのように鼻先と前足で転がして私の元に持ってきた。何度かするうちに、うまくくわえてもってくるようになった。 そうなると、ジェリー、大得意で遊び続ける。 さて、今朝のジェリーのウンチは、「2本目がキレが悪く、ゆるかった」とのこと。やはり、ヒルズのn/dはウンチがゆるくなるのだ。 「栄養をつけさせてください」という先生の言葉と、「糖質はがん細胞の栄養になってしまうから、高タンパク低炭水化物の食事を」という知識で、アルの時に続いて、私は迷い始めた。 ドッグフードの「華」は、人間が食べることのできる食材で作ったフード。10キロの犬は100グラム、と、標準給餌量の表にあったと思うが、100グラムでは411キロカロリーしかない。 「少なすぎませんか?」とジェリーの実家のお母さんに心配されたこともある。しかし、ウンチの状態を見て落ち着いたのが110グラム程度だった。もちろん、他にもいろいろなにやかや食べていたが。 一方、避妊手術をした健康な犬の必要摂取カロリーは、1.6×(30×体重+70)で出る数字、らしい。すると、体重10キロのジェリーの場合、592キロカロリー。 592−411=181キロカロリー、この不足分は、栄養不足なのだろうか? n/dは、1缶380グラムで、533キロカロリー。1グラムあたり1.4キロカロリー。 不足分の約180キロカロリーをすべてn/dで補うなら、n/dを約130グラム、1缶を3日弱で消費。 手作り食ならばどうだろう・・・。 アルの時、アルをめきめき元気にさせたのは手作り食だった、と思う。しかし、アルは胃腸が丈夫だったから、作ることも試行錯誤しながらも楽しかった。手作り食は、本来、難しくないのである。楽で簡単で、楽しい。 ジェリーは、そうはいかない。食べ過ぎたり、ちょっと変わったものを食べるとウンチがゆるくなる。「栄養が消化吸収できていないのでは?」と不安になる。「抵抗力は?」、「免疫力は?」と責任を重く感じる。すべて、飼い主の責任だからだ。 今日は、オーストラリア牛肉を買ってきて、50グラムずつ分けて冷凍した。 そして、キャベツやブロッコリ、トマト、リンゴをミキサーにかけて冷凍保存、食事を与える時は、凍ったままの肉と野菜をドライフードにのせて、熱々に解凍した砂肝のゆで汁をかけて少し放置・・・という予定だったが、 今日は野菜の準備をしていない。 なぜか・・・? それは、ジェリーだから。 ジェリーを被験者にするわけにはいかないから。 アルの時のように、試行錯誤する時間があるかどうか、不安だから。 |
2011/11/14(月) | |
バランスって難しい | |
「なんか楽しい〜」 ジェリーが狭いところに入り込んで、なにやら楽しげ。ご近所の様子を観察しているらしい。生きているって、楽しいね。 さて、今日のジェリーのごはんは、基本はドライフード。ジェリーの立派なウンチを作るのは、食べ慣れたビッグウッドの「華」。 朝ごはん:「華」35グラム、n/dを約50グラム、ゆがいた牛肉約30グラム、Dフラクション5滴。 昼ごはん:「華」15グラム。 夕ごはん: 朝と同じ。 おやつは「華」15グラム、手作りささみジャーキー。 カロリーは、・・・華が100グラムで約410キロカロリー、n/dの分が140キロカロリーくらいで、牛肉が100キロカロリーくらい? トータルで・・・650キロカロリー強? ま、いいか。 カロリーよりも、バランスが大事かもしれない。バランス、崩れているかも。 それも、・・・ま、いいか。 |
2011/11/17(木) | |
791とは・・・。ジェリーの体重は? | |
「ボール投げ、する?」 日中は、日なたで過ごせば暖かく、ジェリーはとっても幸せ。時々、そばにいる誰かを見上げて、何かをおねだりする。 さて、ジェリーの飲む抗がん剤「791」の正体は、塩野義製薬の「エンドキサン」であった。ナイトロジェンマスタード系抗がん薬、らしい。 ナイトロジェン・・・窒素、マスタード・・・つまり、マスタード? カラシ? あとで知ったところでは、毒ガス由来の薬だとか。マスタードガスでがん細胞をやっつけるイメージ? 昨日、2回目の「エンドキサン」1錠を飲んだので、1週間後の今日、24日木曜日に病院へ行く。(有休を取ったぞ、ジェリー。) ドライフード「華」100グラム、ヒルズの「n/d」100グラム、牛肉50グラム、そして、Dフラクション10滴。 この食生活を何日か続けた結果、ジェリーのウンチは良好。もちろん元気いっぱい、食欲旺盛。体重は、10.1キロ。特に増減なしでひと安心。 このままラッキー街道をひた走れ! |
2011/11/19(土) | |
遊びと睡眠も大事 | |
「雨がどうしたって?」 昨夜から雨。太陽の黒点活動が活発らしいから、それと異常気象が関係あるのかな?・・・と、ちっぽけな人間は不安になる。 ジェリーはそんなこと知ったこっちゃない。 私がほうきとちり取りを取り出すと、退屈そうだったジェリーの遊びのスイッチがON! 部屋の隅に追いやられていたボールを投げてやると、遊びのターボパワースイッチもON! しばらく遊んで、ほっとしてお昼寝。 遊びは大事。 睡眠も大事。 ストレス解消して、免疫力アップしようね、ジェリー。 |
2011/11/19(土) | |
雨が上がってよかったね | |
「ウンチ、たっぷりするからね!」 午後4時前、雨が上がった。 「ジェリー、散歩だ!」 カメラを持ってジェリーの散歩につきあった。 近頃は、ささっと10分弱の最低限お散歩になっていたが、今日はちょっと張り切って福祉会館へ向かうジェリー。 何ヶ月ぶり? ジェリー、うんちたっぷり。つまみあげることのできる固さではあるが・・・。 食事の量か質か、何か少し工夫したい。 |
2011/11/20(日) | |
ごはんだよ! | |
「ご飯の前に遊ぼう!」 食事のしたくの合間に、椅子に座っていたら、ジェリーが破れボールを私のひざに乗せた。 「投げてよ、遊ぼう!」 そうだね、遊んでおなかがすくと、なんでもおいしいよね。 ジェリーは食卓の準備ができるとそわそわし始める。そして、「ごはんだよ!って、オジーチャン・オバーチャンを呼んできて」というと、リビングに行って、二人の顔を見て、また台所に戻ってくるのだ。 ジェリー、賢い! | |
もちろん、ジェリーのごはんの準備もできている。 昨日、砂肝ジャーキーを作って、その時の砂肝のゆで汁を凍らせておいた。製氷皿で9本のスープストックができた。 これを毎回1本ずつ解凍して、ドライフードにかける。ドライフードの「華」はギュッと凝縮しているので、そのまま食べると消化能力の弱い子だと、不都合が出るのだとか。 昨夜、改めて「ビッグウッド」のサイトをチェックして知った。そして、「体重10キロの犬の給餌量は130グラム」となっているのに気づいた。100グラム前後だと思い込んでいたが、改訂されたか? そこで、今日から、「華」130グラム、ヒルズの「n/d」60グラムに変更。Dフラクションは1日10滴から15滴へ増量。 理由?・・・なんとなく。 コロ出版の『ガン/腫瘍』(本村伸子著)も注文した。 理由?・・・闘うためには、敵を知ることが必要だから。 |
2011/11/21(月) | |
冬がやってきた | |
「ここなら安心」 昨日より8度も気温が下がり、最低気温が7度、最高気温が12度の今日、この冬初めて、夕食後、ついにガスファンヒーターをつけた。 寒いのは嫌いだけど、暖かすぎるのも苦手なので、18度設定。18度はかなり寒い。半袖でアイスクリームなんてとんでもない。 18度設定の暖房の家の中でダウンジャケット、あるいはガウン、中綿入りパンツ、ひざかけ、時にはマフラーも、我が家では常識。 おうち大好きジェリーも、ぬくぬくを求めて人にくっつく。ちょっと窮屈そうだけど、「それがいいんじゃないの」といった具合。 みんないるし、部屋はほんのり暖かいし、ジェリーはほっとして熟睡。 |
2011/11/23(水) | |
知っておきたいガンのこと | |
「敵を知るべし」 ・・・というか、昨日と今日、届いた買い物がこれ。 ペピィ通販の「ドライシャンプー」、「消臭スプレー」、「歯みがきサプリ」。コロ出版の『知っておきたいガンのこと』(本村伸子著)。 今年2度目のシャンプーを今年中にしなくては、と思っていた矢先のガン宣告。ジェリーにシャンプーというストレスを与えたくない、と、ドライシャンプーを。免疫力が低下して、歯の汚れからばい菌なんかが体に悪さしてはいけない、と、歯みがきサプリを。そして、ジェリーの敵を知るために『知っておきたいガンのこと』を購入した。 「コレを食べればガンに効く!」というような情報が巷にはあふれているが、それらはほとんどすべて商売がらみ、金儲けのネタにすぎない。 ジェリーを医者にまかせてしまうのではなく、私が責任を持ちたい。人間の感覚で良かれと思ってすることが犬にとっては良くないことも多い。思い込みや迷信やロマンで、流されてしまいたくないのだ。 |
2011/11/23(水) | |
とりあえずうまいものを! | |
「うまそうなにおいがする」 今日のジェリーのごはんは、ドライフードの「華」とヒルズの「n/d」。それと、Dフラクション15滴。 明日、病院に行って検査して、多分、抗がん剤投与だろうから、ジェリーの気分転換に、食事を変えてみることにした。 牛赤身肉150グラムと鶏モモ肉50グラムを砂肝ゆで汁スープでさっとゆでたところに、キャベツとブロッコリをフードプロセッサにかけたもの(見た目、肉と同じ容量)をくわえ、すぐに火を止める。余熱で野菜にも火が通るだろう。鶏の脂がうまそうに野菜にからみ、光っている。 本来、これが体重10キロの犬の一日分弱の食事量だろうが、これを2日分にわけて、ドライフードのトッピングにしよう。 明日のごはんだよ、楽しみだね、ジェリー。 |
2011/11/24(木) | |
抗がん治療3週目 | |
「いいなぁ〜」 ジェリーがまた空を見上げている。飛行機か、カラスか、青サギか? 抗がん治療2週目は、飲む抗がん剤「エンドキサン」を3日に1錠を2回飲んだ。2錠目を飲んだ1週間後の今日、24日、清須市の動物病院へ行った。 抗がん治療3週目である。 全身の触診で、「大丈夫そうだ」、と、先生。体重は10.1キロ。増減なし。 今回は、1回目の抗がん治療と同じ点滴タイプ。午前中に連れて行って、異変が起きないかどうかを見守るために半日預ける。午後5時に迎えに行った。 検査結果でも、前回と変化なし。つまり、ガンが消えちゃってる状態。 薬は、ステロイドのプレドニンの量がまた半分になった。あのピンクの小さな錠剤を半分に割って、毎朝半粒ずつ。嘔吐対策のプリンペランと免疫抑制のセファランチンは朝夕1錠ずつ。 本日のお会計は、31,880円。どうやら、この金額が、「日帰りの抗がん治療」の際の支払い金額標準かな。・・・と、覚悟。 帰宅後のジェリーは、食欲旺盛。「だって、お昼、食べてないんだもん!」 ドライフードとn/dに、肉と野菜のトッピング(昨日の残り)。薬は、納豆に混ぜて与えた。食後に、両親からそれぞれヨーグルトももらっていた。 それでもうろうろと何かを求めて落ち着かなかったので、馬のアキレスガムも与えた。 今日は少し疲れた様子で、ぐっすり眠っている。たっぷり眠って、今日の注射や点滴のことを忘れて、明日には元気爆発のジェリーになっていますように。 |
2011/11/25(金) | |
お散歩嫌い? | |
「ネーチャン、まだかなぁ」 これは、2009年6月30日の画像に、知り合いの若い子がちょいちょいと書き加えてくれたもの。 夕食後、私の帰宅を待ちながら、そのまま眠ろうとしている様子。 近頃、ジェリーはどうしたことか、お散歩嫌い。 「外に用事はないから、さっさとおうちに帰ろう! 「うちの中で、トイレもできるし、ボール遊びもできるし、 「昼寝はネーチャンのベッドの上でしたいし、 「それになにより、ごはんがあるし!」 ・・・とでも言いたいかのように、毅然として踵を返すのだ。 |
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