『怒涛の鯨のタタキ』
2013年7月の犬バカ愛日記みゃんこ日記


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2013/7/3(水)
アイスクリームを食べた理由=「食べたかったから」

もっと生きたかったんじゃないか、
もっとできることがあったんじゃなかったのか、
苦しめただけじゃなかったのか、
・・・どうすればよかったのか。


わからないままに言葉をつづると、
言葉に引きずられるから、
日記を再開できずにいた。


先日、池波正太郎のとある本を読んでいて、目が覚める思いがした。
(新潮文庫『忍びの旗』。)

ジェリーは、生きたかったから食べたのではなく、
食べたかったから食べたのだ。

なんとまあ、当たり前のことではないか。
そんなことも分からなかったのか、私。

ジェリーは、食べたいものだけ食べたではないか。
アイスクリームを食べて「おいし〜い」と満足したのだ。
そして、飲みたいからたっぷりの水を飲んだのだ。
ジェリーはお水を飲むのも、お水で遊ぶのも大好きな子だった。

それから、ひんやり気持ちいい場所で、大好きな父になでてもらって、
安心してゆったり眠ったのだ。
ウンチもオシッコも、全部出してしまって、
力いっぱいサヨナラ言って、逝ったのだ。

アイスクリームを食べること、
ぐっすり眠ること、
幸せって、そんなものなのだ。

健康とか長生きすることとか、
家とか車とか、服とかお金とか、
そういうものは欲望であって、幸せとはちょっと違うのだ。

ジェリーは結果を求めなかったのだ。
常に、『今』を受け入れ、大事にしていたのだ。
一期一会とはこういうことかもしれない。

ジェリーが逝って100日以上たって、
ようやく納得、ようやく理解、スッキリした。

おお〜い、ジェリー先生、これで正解でしょうか?




        
2013/7/25(木)・・・晴れ 一時 雨
コレクションの理由


去年の5月に始まったガラクタ片付け、
あるいは断捨離、まだ真っ最中だ。

先週、忘れていたモノたちを思い出した。

中学の頃、熱中していたギター、とか、
20代の頃、集めていたキツネたち、とか、
30代まではよく買っていた帽子、とか。



すっかり忘れていた、戸棚の片隅のコレクション。
葉っぱのベッドに丸くなるキツネ、これが第一号。

なぜキツネなのか、自分でもわからなかった。
キツネの置物は当時少なく、
また、さほどコレクション癖はないので、これ以上は増えなかった。

でも、今、集め始めた理由がわかる気がする。

コーギーに少し似ている。

私は、コーギーに出会いたかったのだ。
茶色の毛の、耳がピンと立った、スッとした顔の犬と暮らしたかったのだ。

存在を忘れていたコレクション、
コレクションしたかった理由がわかったから、
もう、この子たちにサヨナラできる。

アルとジェリーに会わせてくれてありがとうね。




        
2013/7/28(日)・・・晴れ 夜少し雨
ひこうき雲




ジェリーの最後の日々、
多くの方々がメール等で励ましてくださった。

日々、まったく余裕がなかったので、
善意や応援だけをありがたくいただき、
勇気付けられていた。

そんな人たちのひとり、
黒柴のキナコちゃんもまた悪性リンパ腫闘病中である。

「最期まで生きるから、しっかり見ててよ」
そんな迫力のキナコちゃんだそうだ。

キナコちゃんのおかあさんが、今日、教えてくれた。
アニメ映画の「風たちぬ」の主題歌にもなった「ひこうき雲」、
ジェリーを思い出す、と。

ジェリーはいつも空を見ていたから。
空にあこがれているかのようで、
そんなに見ていると、
お空につれて行かれちゃう・・・
・・・、と私はそんな心配をしていたものだ。


「ひこうき雲」
作詞:荒井由実 作曲:荒井由実 

白い坂道が空まで続いていた
ゆらゆらかげろうが あの子を包む
誰も気づかず ただひとり
あの子は昇ってゆく
何もおそれない、そして舞い上がる
空に憧れて
空をかけてゆく
あの子の命はひこうき雲

高いあの窓で あの子は死ぬ前も
空を見ていたの 今はわからない
ほかの人には わからない
あまりにも若すぎたと ただ思うだけ
けれど しあわせ
空に憧れて
空をかけてゆく
あの子の命はひこうき雲
空に憧れて
空をかけてゆく
あの子の命はひこうき雲



(2012年10月25日の日記画像)




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