もっと生きたかったんじゃないか、 もっとできることがあったんじゃなかったのか、 苦しめただけじゃなかったのか、 ・・・どうすればよかったのか。
わからないままに言葉をつづると、 言葉に引きずられるから、 日記を再開できずにいた。
先日、池波正太郎のとある本を読んでいて、目が覚める思いがした。 (新潮文庫『忍びの旗』。)
ジェリーは、生きたかったから食べたのではなく、 食べたかったから食べたのだ。
なんとまあ、当たり前のことではないか。 そんなことも分からなかったのか、私。
ジェリーは、食べたいものだけ食べたではないか。 アイスクリームを食べて「おいし〜い」と満足したのだ。 そして、飲みたいからたっぷりの水を飲んだのだ。 ジェリーはお水を飲むのも、お水で遊ぶのも大好きな子だった。
それから、ひんやり気持ちいい場所で、大好きな父になでてもらって、 安心してゆったり眠ったのだ。 ウンチもオシッコも、全部出してしまって、 力いっぱいサヨナラ言って、逝ったのだ。
アイスクリームを食べること、 ぐっすり眠ること、 幸せって、そんなものなのだ。
健康とか長生きすることとか、 家とか車とか、服とかお金とか、 そういうものは欲望であって、幸せとはちょっと違うのだ。
ジェリーは結果を求めなかったのだ。 常に、『今』を受け入れ、大事にしていたのだ。
一期一会とはこういうことかもしれない。
ジェリーが逝って100日以上たって、
ようやく納得、ようやく理解、スッキリした。
おお〜い、ジェリー先生、これで正解でしょうか?
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