『怒涛の鯨のタタキ』
2021年6月の犬バカ愛日記


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『怒涛の鯨のタタキ』2021年6月の犬バカ愛日記    
2021/06/02(水)
万太郎覚書


犬は一日20時間は眠りますよ、と医者は言う。
万太郎は、一日22時間は横になっている。
そして、今日は一日しっぽが垂れ下がっている。
とうてい元気そうには見えない。

これが、目が見える5歳の犬なら病気を疑うが、
2か月前に突然失明した犬の場合はどうなのだろう。

以前は過敏なほどに元気な、アルファ気質もある犬だっただけに、
今の万太郎は、一気に10歳は年を取ったように見えるほどおとなしい。
13歳7か月まで生きたアルの、13歳5か月当時のようにぼんやりしている。

多少慣れてきたとしても、不安や戸惑いで動きたくないこともあるはずだ。
その分を割り引いて考えるとして、このまま様子を見ていいレベルだろうか。


万太郎はいびきなどかいたことのない子だったから、
昨夜からのいびきは気になる。

息苦しくて熟睡できず、一日中うつらうつらすることもある。
酸素濃度は足りているのだろうか。

パルスオキシメーター付きのスマートウォッチが流行だが、
犬にも使えるものだろうか?使えないだろうな。

病気は「治る」ものではなく、うまく付き合っていくものだと思っている。
苦しまない程度にコントロールしていくのが治療だと思っている。

だから、5歳になったばかりの元気な万太郎になってほしいとは思っていない。
痛かったり苦しかったりせずに、ゆっくり過ごせたらいい。
無理な治療をせずに、快適に過ごせるようにしてやりたい。





   
2021/06/10(木)
万太郎覚書


5月29日(土):食欲不振?
万太郎が目薬前後のご褒美おやつを「いらない」という。
フードは全部食べる。ウンチ、オシッコ、散歩は平常。

5月31日(月):動物病院
体重:20.05キロ。(首輪とリード200グラム、ハーネスとリード300グラムを含む)実質19.55キロ。
右目の具合はよくなってきた。鼻づまりで苦しそうなのも昨日がピーク。
目をこすろうとするので、前足の爪きりをお願いする。

6月4日(金)雨
昨夜もこの日の朝も散歩は問題なく、むしろ小走りで元気。

6月5日(土):動物病院
朝の散歩で泥状下痢。朝のフードを少し残した。
おやつは前日から全然欲しがらない。

体重:19.45キロ。(首輪とリード、ハーネスとハーネス用リードで合計500グラム含む。)実質18.95キロ。
下痢止めの注射。

錠剤も処方してもらったが、飲ませることができなかった。

6月6日(日):食欲不振、元気がなくなる。嘔吐の連続。
朝のフードは食べた。食べ方に勢いはない。

午後1時半、目薬のあとにおやつを一粒ふた粒与えたら食べた。
母を喜ばせようとしたのかもしれない。

このあと、万太郎の不調が始まる。

まず、台所や廊下、書斎のトイレなどにオシッコ少々。
眠っていて、ハッとして立ち上がりオシッコする。

午後4時、黄色の胆汁液を嘔吐。
玄関前廊下にバスタオルを敷いて寝かせる。

午後5時前、立ち上がり、そのままの態勢でいようとする。
横になろうとしない。

午後5時半ごろ、玄関前廊下にウンチたっぷり。
下痢止めは飲んでいないが、下痢ではない。
その後、水を飲み、立ちつくして、頭をだらりと下げている。

6時半、嘔吐。胆汁液。ずっと立ったまま。

午後10時半、嘔吐。胆汁。

6月7日(月)動物病院、点滴、血液検査。
午前1時、ウンチ。軟らかいが下痢ではない。

午前2時半から3時まで、横になって眠るがまた立ち上がる。

午前3時半、嘔吐、胆汁。

午前4時から5時までと、5時10分から1時間ほどは横になって眠る。
この14時間の間は、何度も少量のオシッコをくりかえし、立ち上がったままだった。
初代犬のアルの状態と似ていて、膵炎か何かと疑った。

朝になったら、様子が少し落ち着いていた。

6月7日午前:動物病院、点滴と嘔吐止めと血液検査。
体重18キロ(首輪とリードで200グラムを含む、実質17.8キロ)、体温38,5度。

ぐったり動かない万太郎をドッグキャリーハーネスで立ち上がらせ抱えて車に乗せる。
動物病院への車中で、嘔吐。胆汁。

水分補給の点滴と、嘔吐止めの注射。
嘔吐止めの錠剤も処方されたが、これは結局飲ませることができなかった。
結果的には、その後は嘔吐はない。

点滴の間に血液検査、たくさんの項目のほとんどが正常範囲内。
つまり、心配していた「膵炎」は否定された。

熱はない、腎臓や肝臓の数値も正常、心臓の音もしっかりしている。

脱水によるナトリウム値が高いのは別として、
脱水なら下がっているはずのカリウム値が正常範囲なのが気になる、とのこと。

この値が高いと何なのか、検査結果コピーには、「心・腎疾患、アジソン病、・・・」など。

動物病院から帰宅後は、午後3時ごろオシッコ。とにかく爆睡。

午後11時前、オシッコ。しばらく書斎を歩き回った。

6月8日(火)、水を飲み、足上げてオシッコする。

午前2時前、水を飲んだ。

午前5時半、私について玄関まで歩くが外には出ない。
おしっこは書斎で、その後また立ったままでいることが多い。

午前10時ごろから、1時間ほど庭を歩き回り、外の水飲み場でゆっくりたっぷり水を飲む。

午後5時過ぎ、目が覚めてから庭に出て、足をあげてフェンスにオシッコ。
書斎に戻り、水をゆっくりたっぷり飲む。

チュールのチューブタイプを口に塗り付けて食べさせようとしたが、嫌がる。

この夜はよく眠った。

6月9日(水)、外を散歩した、水は飲む、食べない。

午前6時前、庭に出て足をあげてオシッコ。
外に行きたそうだったので、首輪とリードをつけると5分間コースに歩き出した。
途中、いつもの場所で足をあげてオシッコ。
その後はひたすら熟睡。
12時半、この日初めて、水をゆっくりたっぷり飲む。
ふやかしたフードのにおいを嗅ぎ、口を動かすが食べない。

午後5時、庭で足上げてオシッコ。
しばらくしてから水を飲む。昼に飲んだ時より元気な飲み方。

午後8時半、書斎で足をあげてオシッコ。
午後9時には、ハウスに入って眠る。日曜日以来、ハウスには入っていなかった。


6月10日(木)、食べないけれど、ウンチ少々。午前5時半、万太郎の気配で起きた時には、
万太郎は書斎の床にウンチとオシッコをすませていた。動物病院。
ウンチは月曜日未明(午前1時)以来、下痢ではない。形ある部分と緩い部分あり。
一部を採取してビニール袋に入れた。

床と万太郎の前足をきれいにしてやると、ハウスに入って寝なおした。

午後2時過ぎ、水を飲んだ。数えたら103口、チャプチャプ。
そのあと、廊下で足をあげてオシッコ。

午後5時半、動物病院。
動物病院へ向かう車中で、嘔吐(白い泡あわ)とオシッコ。
動物病院へは今日は歩いて入ることができた。

体重17.45キロ(ハーネスとリード300グラム含む。実質17.15キロ。)

レントゲンを撮ってみて、内臓にあからさまな何かができている、とか、
異物を飲み込んでいるとは考えにくいとわかった。
便はまだ少し残っている。
ちょっと安心した。
これなら、単なる夏バテとも考えられなくもない。


先生が流動食や缶詰フードを万太郎の鼻先に近づけるが、食べようとしない。
「先生、万太郎に嗅覚はあるの?」と聞いてしまう。

今日は、点滴と注射、注射は前回より弱めの嘔吐止め。体重は19キロに戻してやりたい、と先生は言う。
明日も食べないようだったら、土曜日にまた点滴してもらうことにする。




   
2021/06/12(土)
万太郎覚書



6月11日(金)通院。
午前0時20分ごろ、2分間かけて水を飲んでいた。1カップ弱だろう。

午前5時半、書斎でオシッコ。その後、庭に出て、さらに5分間コース。
もう少し足を延ばしたかったか、家の前から銀行駐車場へ入る。

帰宅後、少し水を飲むが、ふやかしたフードはにおいは嗅ぐが食べず。
玄関前の廊下や玄関タイルの上で眠っている。

ちょうどお昼頃、ガバと起き上がり廊下に上がってゆるゆるウンチ。それからオシッコ。
透明ゼリー状の、大腸粘膜も大量に混じっている。検査のために便を一部採取した。

午後5時の病院へ向かう車中で、オシッコ。

体重:17.1キロ。(首輪とリード200グラムを差し引くと実質16.9キロ)

点滴と注射。
次の対策を考えるべき時なので、明日、エコー検査と造影検査を受ける。
土曜日は混むので、営業時間前に預けることができるように段取りをつけてくれた。

帰宅後、玄関前廊下でずっと眠っていて、水も飲まない。

6月12日(土)検査。
午前4時半頃、たっぷりのオシッコ。
6時ごろに庭に出てきて、庭の隅の軒下まで行って寝ている。
玄関内タイルの上に誘導して、そのまま寝かせる。

午前8時35分、検査同意書にサイン、万太郎を預けた。
体重:16.85キロ(首輪とリード200グラムを差し引くと実質16.65キロ。)

順調に検査が進めば、特に連絡はなく午後6時過ぎに万太郎を迎えに行く。
何かがあれば、携帯に連絡が入る。

午後6時過ぎ、万太郎を迎えに行った。

予定では、まずエコー検査、続いて造影検査だったが、案の定万太郎が暴れた。
エコー検査はできず、造影検査は途中で万太郎が力尽きたので検査が無事終了。

結論から言うと、消化器官の内側は異常なし。きれいだった。
ただ、幽門部から十二指腸付近の外側、エコーでわかる部分が確認できず。
検査の後、点滴も入れてもらい、オシッコも3度済ませたが、食事はしていない。

ロイヤルカナンの流動食(低脂肪タイプ)とシリンジは注文したのが明日届くが、
同じ流動食とシリンジを、(サービスで)もらった。

腹膜や臓器の外側につく悪性リンパ腫の可能性も考えて、エコー検査は近いうちに, と。
おそらくは、ジェリーのような多中心型の悪性リンパ腫ではなく、
消化器型の悪性リンパ腫ではないだろうか。


車に乗せると、万太郎は反対側のドアに体を押し付けるように座った。
帰宅して玄関に入れると、素早く書斎へ歩き、書斎の奥の隙間に頭を突っ込んでいる。
・・・逃げているのだ。

隙間から引っ張り出し寝かせると、すぐに深い息をして眠りに落ちた。
ウエットタオルで体を拭いてやり、ついでに綿棒でハナクソを取った。

食欲もないが母と夕食を取ろうとした時、ウォ〜〜〜ンと万太郎の声。
人間が、悪夢を見てうなされている時がこんな感じだろうか。
何度も何度もうなされているかのように声をあげる。

母とふたり、「怖かったんだね、逃げたかったんだね、」と万太郎をなでる。
そのたびに、「そうだよ、怖かったよ」と言うかのように、ウォ〜〜ン、ヒュ〜〜ンと声をあげる。
こんな様子の犬の姿は見たことがない。

次にエコー検査を受ける時も暴れるだろう、目が見えないからなおさらに。
血液検査で、エックス線検査で、造影検査でわからなくて、
エコー検査でわかったとして、それは治る病気だろうか。
悪性リンパ腫なら治らない、治療は苦しめるだけだ。
悪性リンパ腫などでないなら、食べることができれば回復する。

万太郎のそばで、母と話し合っていると、まるで返事のようにウォ〜〜ンと声を出すのだ。
このタイミングで声を出すなよ、返事してるみたいじゃないか・・・。
ひょっとしたら、私たちに何かをお話しているのかもしれない。

「戦うと苦しむよね、ジェリーの時に後悔した、」
「きっと体にいいだろうと思った点滴でさえ、効果が切れたらガンッと急降下したね、」
「治るんなら、食べさえすれば生きあがる、」
「おとうさんは、病気とは戦わなかったけど最期まで生きたよ、」
「万太郎がまだ5歳だから、私の覚悟ができていないんだよね、」
「エコー検査、きっと暴れて受けさせないよね、」
「目が見えなくなった時点で、自然界ではもう生きていないね、」
「病院にひとりで置いて行かれて、怖かったんだよね、」
「ネーチャンが一生懸命にやってるのは万太郎はわかってるよ、」
「検査でのストレスで心臓が止まったらどうするの、」
「ジェリーの時の後悔を繰り返してはいけないね、」
「あとは私の覚悟、あきらめるのではなく受け入れること、」
「万太郎は強い子だから、しっかり生きるよ、がんばるよ、」
「そうだね、自然体でがんばろうね、万太郎も私たちも、」

万太郎は、いつしかウォ〜〜ン、ヒュ〜〜ンの声をあげず、深く眠っている。
やはり、聞こえていたのか?
私の覚悟ができたのがわかって安心したのだろうか。




近いうちに覚悟する時が来ると思う、と母に告げて、書斎の万太郎の元へ戻った。
あと一日か二日のような気がした。








   
2021/06/13(日)
万太郎、駆け上がる。


本日午前3時10分頃、万太郎の呼吸が荒くなり、早鐘のように脈は打ち、
何度かペットシーツを取り換え、万太郎の名前を呼び、体をさすっているうちに、
万太郎はひとつ大きな息をして、静かになった。

3時30分頃、すっかり楽になって空に駆け上がった。


万太郎、いいこ、いい子。
万太郎、グッドだよ、いい子だよ。







   
2021/06/16(水)
片付けながら考える。


万太郎のお散歩道具を分類整理した。

万太郎の実家?の徳島アニマルオアシスさんに連絡を取り、
その他の用品を含めいくつか送ることにした。
犬具のほとんどは、保護施設で必要としているところを見つけて送ろう。


リッチェルの硬質プラスチック製のペットサークルはプラノコでカットしてゴミ袋に入れた。
可燃ごみだ。

このホームページの「犬バカ愛日記」は、ここしばらく時事ネタばかりで、万太郎関係は手抜きだった。
ブログ記事をもとに、万太郎関係をまとめて、「犬バカ愛日記」を手直ししよう。

日記に関しては、今月分から「時事ネタ日記」を作って続けていこう。
何かしているうちに何かが見つかるだろうから。

時事ネタばかりだった過去数か月から数年分を、新しい日記ページに移動させる。
毒舌中心の徒然日記となるだろう。


で、万太郎のことだけ書いていたブログの『黒犬・万太郎の日記』は、書き手の万太郎がいなくなってしまった。
私が代筆していただけなのだから、これからどうしよう。
万太郎が何か言ってきたら、その時に判断しよう。





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